季節はずれのインテルメッツォ(続)

音楽、文学、絵画、スポーツ、シェパード等々についての雑記帖。

組体操記事

2019年02月04日 | その他
今朝のウェブニュースで組体操を疑問視する神戸新聞の論説委員の記事を読んだ。

これなどは組体操を疑問視する人がうっかりすると引っかかる論説だなと思った。

筆者は組体操の成果に拍手を送る側だったという。しかし神戸の組体操事故が他を圧倒して多いところから取材したようである。

取材の過程でルーツは軍隊の鍛錬にあることを知った。陸軍幼年学校ではピラミッドは四段であったとかタワーは障害を乗り越える訓練と酷似しているとかを記している。

結語は、組体操のルーツを知った自分は複雑な気持ちである、という。

ルーツが軍隊での訓練にあるから諸手を挙げて賛成しかねるとつい思わされそうである。しかしルーツを言って疑問視するならばあらゆる技術は兵器由来なのだ。

記事中では勿論安全性を問い、教育関係者の、実は自分も心配しているとの言葉にも触れている。しかも死亡事故さえ10件ほどあることまで言及している。

僕の家にほど近い学校でもピラミッドが崩れて死者が出ている。このような見世物が教育の名の下に一向に改まらず行われていることを疑問視するにはこうした例だけで充分すぎるはずだ。

組体操のルーツとは全く関係なく、死者まで出す教育そのものを問うべきなのである。よく言われる達成感があるといった「教育的」配慮なら他のことで代替できるではないか。

安全性をテーマにしながらいつしか他のことに移行してしまうかのような論説はいただけない。


僕としては組体操の大技に感動していたというこの論説委員のおセンチさに強い違和感を感じてしまう。同時に記事中にある教育関係者の不甲斐ない態度にも呆れている。


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