季節はずれのインテルメッツォ(続)

音楽、文学、絵画、スポーツ、シェパード等々についての雑記帖。

音響設計と偶然

2019年08月04日 | 音楽
神奈川県立音楽堂で生徒たちの演奏会を開催した。

その際会館の方と少し話しを交わしたのであるが、音響設計は石井聖光という人がしたのだと初めて知った。

石井さんは非常な高齢で4、5年前に音楽堂で講演をなさったそうである。

講演の中で、この様な良い出来になったのは偶然の産物だと発言されたという。

これは謙遜も入っているだろうが、半ば真実でもある。

どの様に新しい概念が導入されても、例えば初期反射と後期残響などは当時言われていなかったというが、やはりその音響は偶然の産物だという方が正しい。

音響が素晴らしいのならばその偶然に感謝して何としても残そうと努めることが重要だと言わざるを得ない。計測できる数値には必ずしも一致しないのが一般なのである。

それについては以前にも本ブログでも取り上げたが、設計者も正直に言ってくれたことは有難いと思う。

数値化したものと実際の差異について思い出したから次の記事で触れておこう。

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