相続人不存在の話 | 好感度ゼロ上等のクセが強い不動産ブログ

相続人不存在の話

今週もはじまりました~。

 

さて、私、実は現在、中古戸建の取得に向けて動いております。

この物件は結構ローンが残っていて、相続人(たぶんお子さんとか)が「いっぱいローンが残ってる実家なんてイラネ」って理由だと思うんですが相続放棄された物件です。

 

相続放棄された不動産ってどうなるのでしょうか。

結論から言うと国庫に収納されます。

ただ、不動産そのものは国庫に持っていけないのでお金に替えねばなりません。

その業務は国に選任された弁護士さんが管財人となり担当します。

 

この選任方法、詳しくは知らないのですが、たぶん国選弁護人と似た要領で国からランダムに選任されているようです。

ということは、不動産処分に必ずしも詳しい弁護士ばかりが担当するわけではないでしょうし、そもそも「なんで俺に来ちゃったかな~」みたいにイヤイヤやってる人も少なくないかと思います。

 

不動産をお金に換えるためには買い手を募る必要がありますが、弁護士さん自ら販売図面描いてレインズに載せるはずはなく、こういう案件を専門に媒介獲得を狙っている仲介さんがいて弁護士さんに営業をしていますのでそういうところに依頼するケースがほとんどかと思います。

 

こういう相続人不存在の管財人案件は、ここから先の要領は任売に似た流れになります。

仲介さんは買い手を募り、債権者と配分について取りまとめて売買を成立させるように動きます。

 

もし、残債がゼロの物件だったら、この仲介さんがめちゃくちゃ安く買い取ってしまえばウマーな展開だと思うんですが、管財人案件だとそうは問屋が卸しません。

裁判所が売買価格に目を光らせているので、弁護士が「もう早く終わらせたいからいくらでもいいよ~」と言っても勝手に安く売りさばくことはできないようです。

ただ、この点において、裁判所が競売並みに不動産鑑定士などを入れて適正価格を査定しているかどうかはわかりません。裁判官だけでは買取価格が安すぎるかどうかなんてわからないはずですから、もし不動産鑑定士が介在しないのであれば相場からそこそこ安くても大丈夫でしょうね。

 

弁護士からすれば高く売れようが安く売れようが国から貰える報酬が変わるわけでもないででしょうし、仲介も多少下げてもさっさと売り切ったほうがいいに決まっていますから、こういう案件は誰もできるだけ高く売ろうというベクトルの人がいないと言えます(債権者は抵抗するでしょうけど)。

 

なので、買い側からすれば結構お宝にありつける可能性があるのですが、一つ注意点。

競売と違って仲介が間に入ってくれますけれど、普通の売買物件みたいにきれいに話が整理されて商品として出てくるわけではありません。

その点は競売と同様、残置は山積み、境界不明瞭、瑕疵担保って何ですか?の世界ですからそれなりに目利きと馬力のある方向けです。

 

私が絡んでいる物件は未だ債権者との調整つかずでいつになったら買えるんだろ~(それだけ鬼差ししたってことです)。

買付入れたのはクソ暑い時期だったけど、もう年明けでもいいやって感じになっています。

 

 

応援クリックは右のアイコンをポチっとな→→ 不動産投資 ブログランキングへ