売った物件、その後。。
先日、自宅からも事務所からも割と遠くてめったに行かないエリアに現地調査に行きました。
ふと、2年ほど前に売買仲介した廃屋物件が近いことに気づき、寄ってみました。
この物件、南側に公園があり、公園とはRC造の擁壁で約5mほど高い敷地にあり、南側に遮るものがないので見晴らし・日当たりともに絶好の佇まい。
公園の先にはそのエリア最大級の複合商業施設の建設も決定しており、そんなに悪い物件ではなかったのですが建物がダメでした。
平成物でそんなに古くないのですが、擁壁を建てた後の埋め戻しが甘かったようで全体的に公園側に前のめり状に傾いてました。ジャッキアップとかそんな問題ではなく、建物全体がきれいに傾いているのでどうしようもない。数年来住人もいなかったので中も荒れ放題。屋根の野地板を支える母屋という部材も座屈しているのでしょう、よく見るとスレート屋根が緩やかに、しかし全体的に凹面になっています。
こういうのはもう直せません。
ただ、素人さんが見ると直せると思ってしまうらしく、反響はすごかった。値付けも安かったしね。
問合せに対しては「とにかく建物の再生はムリです。買付は必ず現地確認をしてから入れてください。」と口を酸っぱくして繰り返し伝えました。
そんな中で現地も確認したうえで是非買いたいという方が現れまして。
面談してみると「でん兄さんの言うことは全て了解している、楽しみながら再生したい、最悪ダメでもこの金額なら問題ない(ニコッ)」、とのことでしたので売買仲介いたしました。
そんないきさつがあり、(あの方ならもしや再生させてくれたかも)と淡い期待を持ちつつ現地へ。
例の巨大ショッピングモールは完成しており、近隣の利便性は劇的にアップしています。
で、南側の公園を横切り、擁壁の下から樹木で覆われた物件を見上げると。。
なんもしてないやないかーい!
つか、さらにツタで覆われ、バルコニーの足元の土がなくなって柱が宙づりとか、さらに悪化してるじゃん!
いやいや、これは早く手を打たないと崩壊の危機だわ。。。管理責任問われまっせ!
この物件が失敗とはまだ断定できませんけど、不動産を買っての失敗というのは表に出てこないだけで実はアチコチで起きています。割とよく聞くのが築古買って手に負えなくて放置系かな。手に負えない理由は、リフォームに回す費用がなくなった、あるいは技術的に直せないことが判明した、がツートップですね。
私が売った物件は再建築可なので最悪でも建て替えができますが、再建築不可でリフォームもムリだともうなぜ買ったのかワケわからん話です。
賢明なみなさんは、買う前には必ず現地を見て、なるべく先輩大家さんや建築系の人に見せてアドバイスをもらいましょうね。
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