たびたびこのブログで書いてきてるが、私は中学卒業と同時に都心から郊外に引っ越した。
で、高校3年間を郊外で過ごした。
その引っ越し先に関することなのだが、そこに親が家を建てる数年前に、下見のために現地に行った覚えがある。
もちろん親に連れられてであり、父の運転する車で行ったはずだ。
現地はまだ私の親にとってはまだ「下見」であり、当然まだ家など建ててなく、あくまで現地がどんな場所なのかを見に行ったのだと思う。
現地はその後それなりに店もでき、商店街などもできたし、ショッピングセンターなる「買い物の中心地」もできた。
だが私の家族が下見に行った頃は、私の記憶違いでなければ、まだショッピングセンターの建物などなかったと思う。
当時そこにあったのは、ただの空き地であった。
親はおそらく不動産業者などから「ここにはこの先、ショッピングセンターも建つ予定です。なので、開けますよ」などの言葉を聞かされていたのではないか。
不動産業者としては、私の親に不動産を売りたかったはずだから、そういう「現地の将来性」を伝えたはずだ。
まあ、実際その展望は、その後ある程度その通りにはなった・・・と言っていいのだろう。
ともあれ私が初めてそこに連れて行かれた時、後にショッピングセンターが建つことになる「空き地」は、ある程度は整地されていたかもしれないが、雑草もまだまだ生い茂っていたと思う。
なんとなく親の近くにいて、その場に立っていた少年だんぞうは、そこで妙な音に出会った。
草むらからけっこう大きな音で・・
キチキチキチ~~
と音を立てて飛ぶ虫がいたのだ。
細長い体で羽をふるわせ、私がそれまで聞いたこともないような飛行音で、その虫は私の目の前を飛び立っていったのだった。どうやらそれはバッタらしかった。
少年時代に住んでた家には裏に空き地があり、雑草も多数生えていた。そこにはバッタもいた。だが、そこにいたバッタは、跳びはねはしたものの、音を立てて飛んでゆくことは見た覚えがなかった。
なので、そんな音をたてて飛ぶバッタがいるなんて知らなかった私は、驚き、その飛行音にちなんで仮に「キチキチバッタ」と呼び、その後自宅に帰ってから辞典か図鑑何かで調べてみたところ、ちゃんと「チキチキバッタ」と呼ばれているバッタがいることが判明。
世間一般的には「キチキチ」ではなく「チキチキ」だったのか。
そうか、仮にキチキチバッタと呼んでた僕だったが、それは当たらずとも遠からずだったんだね。
ただ、その「チキチキバッタ」というのは、ある意味そのバッタの「別名」みたいなもので、正式には「ショウリュウバッタ」であることもわかった。
ショウリュウバッタという名前には見覚えがあった。
たぶん、図鑑などでは正式名としてはそう紹介されていたのだろう。
もしかしたら、そのわきに「別名チキチキバッタ」と書かれていたのかもしれないが、少年だんぞうは別名にはあまり関心を示さず、あくまで「ショウリュウバッタ」という名前のバッタがいる・・・と理解していたのだと思う。
だが、実際に遭遇してしまうと、キチキチという飛行音がけっこう強烈で、その飛行音でリアルに私の頭にインプットされたのだ。
そう、その時はショウリュウバッタとキチキチバッタが私の中で結び付いていなかった。
図鑑で調べなおすまでは、キチキチバッタとショウリュウバッタは別のバッタだと思っていたのだと思う。
それもこれも、ショウリュウバッタというものを実際にはよく理解してなかったのだと思う。ともかく「バッタ」というひとくくりで。
あくまでも図鑑で見たことがあることによって、そういう名前のバッタがいるということぐらいしか把握してなかったのだろう。
その数年後には、そのキチキチバッタに遭遇した場所に引っ越すことになったのだが、親に連れられて下見に行った時は、私には単なるドライブとして楽しんでいただけだった。
親がその現地になぜ少年だんぞうを連れていったのか、私はその理由は知らなかったから。
やがて、数年たち、実際にチキチキバッタのいた現地に引っ越した時、最初はその引っ越し先が「以前チキチキバッタを見た場所」とは気付かなかった。
チキチキバッタ以外の記憶があまりにおぼろげだったからだ。
だが、さすがに引っ越し先で暮らして時間がたつにつれ、「あ、ここは昔チキチキバッタを見た場所だったんだな。あの頃はあまり建物がなかったけど」と気付いた次第。
とはいえ・・・私がそこに引っ越してからは、チキチキバッタの飛行音は聞いてない。
たまたまだろう。
そこは前述の通り郊外であり、夏などは窓を開けてるとコクワガタが部屋に入ってきたこともあったし、砂利道を歩いてると蛇がいたし、近くの低い里山では野ウサギが出るとも言われていた場所。
結局私は野ウサギには遭遇したことはなかったが、遭遇した住民もいたのだろう。
虫は多数いたはずだし、チキチキバッタもいたはず。というか、バッタは多数いたはず。
だが、あのチキチキ音は・・・耳にしなかった。なぜだろう。
その郊外の場所に最初に住んだのは高校時代だし、高校生ともなると、小学校時代のように虫を捕まえになどいかなかったからだろう。少なくても、虫を探しに草むらや砂利道や里山を歩いたりなどはしなかった。
というか、小学校時代のようには虫にはあまり関心がなかったからだろうと思う。
ショウリュウバッタは、特別珍しい虫というわけではないようだし、探せば普通にいたと思うし。
よく言われることだが、子供の頃は虫を触るのは平気だったのに、大人になると虫を触るのは嫌になった・・・ということがある。
実際、私もその例にもれない。
思うに・・・そういう人は、中学生、高校生になるにつれ、関心が虫から離れていくからではないか。
小学時代のまま虫に関心を持ち続けれられる人は、大人になっても虫をつかむのは平気なのだろうし。
私も、小学生時代は虫とりアミを持って虫を追いかけたり捕まえたりしたが、中学生以後はそんなことしなくなった。
で、そのまま虫からはすっかり離れたまま、大人になった。
中学以後の「虫へのブランク」は長い。
ブランクが長いほど、慣れもなくなる。
今ではあまり触りたくないし。
また、虫・・というと、ゴキブリの存在も大きい。
ゴキへの嫌悪感が、虫への関心を大きく打ち消している。
その場所に最初に住んでた高校時代にも、虫に関心を持っていればキチキチバッタの飛行音にも気付いたはず。
関心があるかないかの差は大きいのだろうね。
さすがに部屋にコクワガタが入ってきた時は、関心を持ったけど。カブトムシやクワガタは、スターだったから特別だったのだろう(笑)。
ちなみに、ウィキによるとショウリュウバッタは、食用にもできるらしい。
なんでも羽や足を取り除き、焼いて調理するらしい。
で、味はエビのような味がするそうだ。
あ・・・そういや私はエビはアレルギーで食べられないのだった。
ということは、きっとショウリュウバッタも・・食べられないかも・・。
ボクも捕虫網で、取った覚えがあります。
音で居場所が判り、草の上でじっとしているので
被っていた野球帽でも、捕まえることができました。
飛ぶ時に、前翅と後翅を打ち合わせキチキチと音をたてるのは、
オスだけなので、繁殖行動のひとつのようです。
ボクが昆虫を見ていていつも驚くことは、その身体能力の高さ。
ショウリョウバッタですと、垂直跳びで50Cm、
幅跳びで1mは跳ぶでしょう。
あの細い脚で、あのジャンプ力、人間だったら棒高跳びを
棒なし助走なしで、バーをクリアするようなものです。
体の構造が人間と異なるにしても、驚異的な能力です。
環境への適応力、持久力、繁殖力なども人間を凌駕しています。
昆虫の、そういった身体能力の高さのおかげで、
バッタの変身ヒーローや、クモのアメコミのヒーローのモデルに
なれるくらいですから、昆虫の実力はたいしたモノです。
(「蝿男の恐怖」「the fly」なんて映画もありました)
思ったよりは、捕まえやすいんですね。
あの飛行音って、かなりインパクトありますよね。
けっこう目立ちますから。
そう、昆虫の身体能力って、かなりすごいですよね。
あれがもし人だったら、それこそサイボーグなみです。
金メダリストもかなわないですね。
逆に言うと、サイボーグにでもならない限り、人間には出せない能力だと思います。
もしくは、アメコミヒーローのように、ミュータントにならないと。