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ビリー1  by  ボブ・ディラン (ディランの隠れた名曲シリーズ2)

2020年03月31日 | 音楽全般

Billy 1      by    Bob Dylan  (ディランの隠れた名曲シリーズ 2)

 

ディランは1962年にデビューしたから、この記事を書いてる現在ではかれこれ、軽く半世紀以上現役で活動し続けてていることになる。

そのキャリアの長さゆえ、発表したアルバムの数も、曲も、膨大な数になる。

また、ディランは海賊盤も多く、それを含めると、もうどれだけの曲が世に出てるのか、カウントすることずら難しい。

 

なので、ディラン初心者がディランのアルバムをそろえるとなると、金額的にも至難の業ではないか。

私は中学の頃からディランを聞いてるので、LPを含めると、相当な数のディランアルバムを持っているし、海賊盤も持っている。

そんな私でも、一時はディランの新作から離れていたこともある。

80年代後半から90年代前半にかけてだ。

なので、その頃発表されたディランのアルバムの中には、持ってないアルバムもある。

具体的には「オー・マーシー」から「奇妙な世界に」までのアルバムは持っていない。

ただ、「オー・マーシー」は名盤だとされているので、いつか「オー・マーシー」だけは入手したいと思ってるが。

どなたか、「オー・マーシー」が余っている(?)方がいたら、ください(笑)。←だったら買えよ!

 

私はそれなりのディランファンではあると思うが、そんな私でも上記のような状況。

なので、これからディランを聴いてみようという方は、大変だと思う。

そんな人に手っ取り早いのはベストヒットアルバムであろう。

ベストヒットアルバムなら、ある程度ディランの名曲・有名曲は網羅されているから。

だが、ディランが発表している曲の数はあまりに多いので、名曲であってもベストヒットアルバムには収録されない曲も相当な数になる。

 

そこで・・。

今後、気がむいた時、私が思う「ディランの隠れた名曲」を、取り上げていきたい。

いわば、私が選ぶ「ディランの隠れた名曲シリーズ」ということで。

 

以前このブログでディランの「サラ」という曲を取り上げたことがあった。

2016年12月に投稿したネタだ。

「サラ」などは、決してベストヒットアルバムには収録されないが、まさに「隠れた名曲」と呼ぶにふさわしい。

なので、「サラ」を、私の「ディランの隠れた名曲シリーズ」の「1」としてカウントし、今回取り上げる「ビリー1」を、私が選ぶ「ディランの隠れた名曲シリーズ2」とすることにした。

 

てなわけで・・ディランの隠れた名曲シリーズ2、曲は「ビリー1」。

 

この曲は、ディラン自身もちょい役で出演した映画「ビリー・ザ・キッド/ 21才の生涯」の挿入曲。

この映画ではディランは、出演者としてはわき役だったが(元々ディランは俳優じゃないからね)、映画音楽を担当した。

この映画でディランが提供した曲では、何といっても「天国の扉」が有名で、その曲はディランの代表曲のひとつとして認知されており、コンサートでは定番曲のひとつで、ベストヒットアルバムにも必ず収録される有名曲。

数多くのミュージシャンにカバーもされている。

なのでご存知の方は多いだろうと思う。

 

「ビリー・ザ・キッド」のサントラ盤では、「天国の扉」以外の曲は今ではあまり触れられることはない。

だが私は言いたい。この「ビリー1」も名曲であると。埋もれているのが惜しい。

最初にこのサントラアルバムを聴いた時、コーラスが入って収録曲の中ではやや派手に作られていた「天国の扉」を良いと思ったのは確かだが、それに負けないぐらい好きになったのが、この「ビリー1」であった。

いや、正直言うと、時間がたてばたつほど、私はむしろ「天国の扉」よりもこの「ビリー1」の方が好きになっていった。

このサントラアルバムには、「ビリー」というタイトルの曲は数種類のボーカルバージョンが収められている。

曲は基本線は同じだが、それぞれアレンジも歌い方も違うし、何より歌詞の長さや内容が違う。メロディも微妙に変えてある部分もある。

その中で、私が一番好きなのが、この「ビリー1」。

この曲でのディランの声質、歌い方、メロディライン、テンション、サウンド、どれも実に良い。

高音部で良く伸びる声が溌剌としている。甘くもない。私の大好きなディランボーカルの1種類がここにある。

 

この曲など、「天国の扉」の陰に隠れて、ベストヒットアルバムにはまず収録されることはない。少なくても、これまではそうだった。これまでこの曲がベストヒットアルバムに収録されてるのを私は見かけたことがない。

そして、それはきっと、これからもそうなのだろう。

ベストヒットアルバムとなると、どうしても著名な曲をセレクトすることになるから、まあ仕方ないのだろうね。

 

 

もし私が、企画ものとして、ディランのベストヒットアルバムに収められることのない「ディランの隠れた名曲」のオムニバスアルバムを選曲することになったら、この「ビリー1」は是非セレクトしたいところだ。

アウトローのことを歌った歌というのは、本当にディランにはよく似合うと私は思ってる。この曲などは、その良い例だと思う。ディランボーカルが生き生きしてるように聞こえる。

 

ビートルズなら、アルバムの中の1曲でも、それなりに有名だったりする曲は多い。

ビートルズファンじゃなくても、聴いたことがある「隠れ(?)名曲」は多い。

だが、ディランとなると、ビートルズに負けない知名度がある割には、少なくても一般的に日本ではあまり知られていない名曲が多すぎると私は思っている。

 

そんな曲を、「ディランの隠れた名曲シリーズ」で取り上げて行けたら。

そのシリーズの第1曲目が「サラ」だったが、2曲目にこの「ビリー1」をあげておく。

ディランの曲をあまり知らない、ひとりでも多くの人に、ディランの「隠れた名曲」を聴いてもらうきっかけになれば嬉しい。

ベストヒットアルバムには収録されてない名曲を。

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=ZEi83f_CEqM

 

↑ この曲、イントロのハーモニカパートがけっこう長いのですが、けっしてインスト曲ではありません。

途中からしっかりディランの力強いボーカルが出てきます。溌剌としています。

 

♪ ビリーよ、保安官も賞金稼ぎたちも、君が自由であることが気にくわないんだよ


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2 コメント

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Unknown (鮎川愛)
2020-04-01 14:33:58
冒頭のハーモニカ、ギターで、「ボブ・ディランらしさ」は、よく出ていますよね。

歌声も、すぐにボブ・ディランという事は、熱烈ファンでなくても、分かりやすいです。


「隠れた名曲がある」と言われるのは、そのミュージシャンが大作を作る以外にも、決して手抜きしなかった証明でもありますね。


今後とも、このシリーズも楽しみにしていますよ。
Unknown (だんぞう)
2020-04-01 19:09:12
ディランは時期によって、声も歌い方も変わったりしてきてますが、このビリー1の頃のディランの声質や歌い方は私は大好きなんです。

この曲はディランの歴史の中では、今ではあまり触れられない曲です。
だからこそ、取り上げておきたいと思いました。

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