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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

12フレットジョイントのアコギ

2019年06月22日 | 音楽活動

12フレットジョイントのアコギ

 

今現在、スチール弦アコギの多くは14フレットジョイントである。

それが主流だ。

 

だが、中には12フレットジョイントのものもある。

というか、アコギの歴史を考えると、元々は12フレットジョイントの仕様がスタンダードだった。

それが世の移り変わりや、音楽の傾向の推移などから、14フレットジョイントが登場し、しかもそれがあっという間に広まっていって、今に至る。

 

私が使ってきたギターも、以前は14フレットジョイントギターばかりだった。

 

というか、ギターを入手する時、私は迷わず14フレットを選んでいた。理由は単純。

14フレットジョイントの方がハイポジションを弾きやすいからだ。

なので、昔は12フレットジョイントにはデメリットを感じていたのだ。

 

ギターで、12フレットジョイントと14フレットジョイントの違いというのは、ネックとボディが指板の何フレット目で接合されているかということ。

当然12フレットジョイントは12フレット目でネックとボディが接合されており、14フレットジョイントは14フレット目で接合されている。

 

ギターで例えばリードギターを多少なりとも受け持つことがある場合は、14フレットジョイントのほうがいい。

エレキなどでは14フレット以上のフレットでジョイントされてるモデルもあるぐらいだ(ちなみに、SGタイプのエレキだと、もっと弾きやすい)。

 

私は曲によってはハイポジションを弾く場合もそれなりにあるので、12フレットジョイントにはあまり必要性を感じてなかった。

一方、ローコードでの弾き語り主体の人は12フレットジョイントでも大丈夫だろう。

 

ギターを買う時、12フレットジョイントギターは選択肢に入れてなかった私だったが、ひょんなことから12フレットジョイントギターを入手することになった。

 

それはマーチンの00-16シュタウファーモデルを入手した時。

これはカタログで見た当時、あちこちの店を探しまわったが、どこにも売ってなかった。

なので、楽器屋さんに頼んで、マーチン社から取り寄せてもらった。

ちなみに、このモデルは今はカタログでは見かけない。もしかしたら、当時だけの限定生産だったのかもしれない。

 

 

このモデルを購入する時、私は何フレットジョイントかはあまり気にしてなかった。

ともかく、そのデザインに一目ぼれ。

なので、試奏もしないまま、デザインだけで購入。

で、やっとの思いで届いたのだが、そこで私はこのギターが12フレットジョイントであることに気付いたわけだ。

 

でも、この時は全然後悔はしなかった。

 

まず、デザインが先決だったし、それに・・・それまで私は12フレットジョイントのスチール弦アコギは持ってなかったので、バリエーションとして12フレットジョイントギターも持っていてもいいかなと思ったからで、逆に少し嬉しかったぐらい。

 

14フレットジョイントギターはそれまでに多数持っていたし。

ひょんなことから、12フレットジョイントギターを手に入れた気分だった。

 

 

 

12フレットジョイントギターと14フレットジョイントギターでは、前述の通りボディとネックが何フレットで接合されているかが「見た目」の違いだが、ある意味それ以上に「違い」がわかるポイントもある。

それは、ボディの形状だ。

12フレットジョイントのギターの方がネック側のボディが広く、ボディ全体の形状は「ひょうたん型」になる。

これは見くらべてみれば、すぐに見分けられるポイントだ。

 

あと、サウンドの方は、ブリッジの位置が12フレットジョイントと14フレットジョイントでは違ってくる。

それがサウンドにも影響してるのか、12フレットジョイントのほうが深い音がする。

一方、14フレットジョイントのギターは、よりカラッとして、くっきりした音になる感じ。

 

弾き心地でいうと、12フレットジョイントのギターの方がネックの長さが短くなるため、より弾きやすい。

14フレットジョイントギターよりも、ネックや指板を押さえる左手を伸ばさないで済む。

その差は若干ではあるが、演奏というものは繊細な作業ゆえ、その微妙な差は「弾きやすさ」に影響する。

 

たださすがにハイポジションは弾きにくい。こればかりは仕方ない。

なのでリードギターや、ハイポジションを多用する弾き方をする人には、向いていないとは思う。

 

一方、ローコード中心の弾き語りをする人には問題ないし、むしろ向いているような気もする。

あまりボディが大柄じゃなくても、深い低音が出る。

14フレットギターで深い低音が出るギターは、ボディもドレッドノートのような大きなサイズになるし。

12フレットジョイントだと、ボディをドレッドノートのような大型にしなくても深い低音がでるから、そこに弾きやすさもある。

 

12フレットジョイントギターの良い点はそこだと思う。

 

 

今のスチール弦アコギでは、14フレットジョイントは主流。

ギターを何本も集めてる人の中には、14フレットジョイントしか持っていないという方もいるだろうと思う。

何本もギターを集めてて、なおかつそのうち新たに何かギターを買いたいと思ってる方は、バリエーションとして、12フレットジョイントのギターの所有も選択肢に入れる価値はあると思う。

 

楽器屋に行ったら、ぜひ12フレットジョイントギターも試奏してみてほしい。

 

ロウコード中心で、豊かな低音がほしくて、なおかつボディは大型じゃないほうがよく、弾きやすいギター。そんなギターを探してみる人には、もってこいだと思う。

 もちろん、個体差はあるけれど。

 

なお、写真は、以前マーチンのギター展示会で見かけた、12フレットジョイントのマーチンギター。試し弾きしたところ、凄い音がしていた。

 でも値段的に私は手が出なかった。誰の手に渡ったんだろう。


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2 コメント

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Unknown (鮎川愛)
2019-06-22 23:05:27
今回のギターも、「ファイヤーバード」のように、デザインで即決されて入手されたのですね。


私は、ギター始め、楽器には全く詳しくないですが、音楽は愛しています。


私が所有している楽器は、アンプ内蔵エレキギター(ピグノーズ/レスポール型)・ミニアコギ・カールヘフナー酷似ベース・ヤマハ製キーボードです。

だんぞうさんが御覧になられたら、何とおっしゃるでしょうか(笑)


楽器とは、自分の二つ目の声ですよね。

入手に当たっては、徹底的にこだわるべきです。


こだわりも無く、安直に入手した楽器には、やはり愛着は懐きませんからね。


私が中学生時代、初めて手に入れたギターは、学校の先生からいただいた物でした。

しかし、そのギターは、いわゆる「サイケデリック・デザイン」で、はっきり言って、ダサかったです。

先生の息子さんがペイントしたらしいのですが…。

半年後には、そのギター、どこかへ消えていました(笑)
Unknown (だんぞう)
2019-06-23 08:52:05
私の買ったマーチン・シュタウファーモデルは、ヘッドの形に惚れ込んで買いました。
やはりデザイン優先だったと思います。

アンプ内蔵型エレキは私は持ってないので、1本くらいは欲しかったです。
ライブで使うかどうかは微妙ですが(笑)。

ヘフナーといえば、バイオリンベースのイメージですね。
マッカートニーでおなじみの。

自分でペイントできるギターが売り出されたことがあるのは知ってますが、あまり欲しいとは思わなかったです。
自分でペイントしたら、単なる落書きギターになりそうで(笑)。

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