徳丸無明のブログ

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セブンプレミアム まるでキウイを冷凍したような食感のアイスバー・まるで完熟白桃を冷凍したような食感のアイスバー

2019-11-21 22:10:59 | 
ここまで果物まんまだと、もはやアイスじゃなくて果物のほう食べろよって気がしなくもないですね。






はいはい、今日もまた、取るに足らない思い出話をいたしましょう。
僕は昔ながらのアパートに住んでるんですよね。上下それぞれ3~5部屋ずつの2階建てで、「◯◯荘」とか「◯◯コーポ」とかいう名前のやつあるでしょ。そういう典型的な安アパート暮らしなのです。
僕の部屋は2階なんですけど、2階への階段はアパートの外壁に沿って、廊下とは直角に建てられています。上から見たら廊下と階段合わせてL字型なわけですね。そして、すぐ隣には別のアパートが張りつくように建っているため、2階の廊下は階下からうかがうことはできなくなっています。
ある日、仕事の帰りだったか、夜遅くに帰宅したときのことです。アパートの敷地に自転車を止め、普段と同じように階段を上り始めました。部屋のカギを取り出すために、ポケットをまさぐっていたかもしれません。築年数もけっこう古いため、割と急な階段。その階段を上り終えかけた瞬間、廊下から何かが急に飛び出してきました。その「何か」は、すごい勢いで僕の足元をすり抜け、階段を駆け下りていきました。それは、猫でした。猫はそのまま夜の闇に消えていきました。
猫ってよく夜中にいたるところでのんびりくつろいでますよね。その猫は、その日のくつろぎ場所を、僕のアパートの2階にさだめていたのです。
いや、もちろんびっくりしましたよ。僕はビビりですので、階段から転げ落ちそうになりました。
これを猫の立場で考えてみましょう。ふらりと訪れてみたアパートの2階。誰もいないし静かだし、真横に建物があるから人目にもつかず、風もほとんど吹きこまない。くつろぐには絶好の場所に見える。それではと腰を降ろし、のんびり羽を伸ばしていた。
すると突然、階下で物音が聞こえる。階段がコツコツなる音が近づいてくる。人間だ!人間がやって来る!
性格にもよるでしょうけど、ある種の野良猫というのは、人間にまったくなつきませんよね。極度の警戒をしめします。僕は博愛精神あふれる男ですので、猫だっておおいに可愛がりますけど、その猫からしたらそんなことは知ったこっちゃない。人間に見つかったら捕まってジ・エンド。そんな考えしかなかったはずです。
猫はあわてて方策をめぐらせました。人間が階段を上り切ったら見つかってしまう。見つかったらアウト。しかしこの廊下は2階なので階段しか出入りできる場所がない。柵の隙間はあるけど、そこから飛び降りられる場所がない。袋小路だ。じゃあ方法はただひとつ。人間が階段を上り終える瞬間をねらって、自分が入れ違いに階段に飛び出て駆け降りる。そうすれば、人間はとっさに反応できないだろうから、逃げ切れるはずだ。
・・・で、先のようなドッキリ猫アタックとなったわけです。
これね、もし僕が驚いたときに体をのけぞらせるクセを持っていたら、あるいは足腰の弱い年寄りだったら、足を踏み外して転落していたはずですよ。そして、打ちどころが悪ければそのまま死んでいた。
僕はね、思ったんです。こういう事故というのは、少なからず起きてるんじゃないかと。猫によって驚かされ、事故死してしまった人というのは、けっこういるんじゃないかと。
仮に僕の事例で転落死したとしましょう。警察や検察は、まさか猫がかかわってるなどとは思いもしないでしょうから、運悪く足を滑らせただけの事故という結論を下すはずです。そう、人は普通、猫が犯人である可能性など考えないのです。目撃者や証拠映像があるなら話は別ですが、通常、犯人の可能性があるのは人間だけ。原因のよくわからない事故が起きたとしても、その犯人が猫であることなど、検討すらされない。ただ運の悪い事故とみなされておしまいです。真相は闇から闇へ葬られる。

そういえば、こんな話を聞いたこともあります。
僕は夏季限定の草刈りの仕事をしてたこともあるんですけど、その時一緒に働いてた70前後のおじさんから聞いた話です。
そのおじさんが夏の暑い日に車でどっかに出かけて、途中で窓を開けたまま昼寝をした。目覚めてから再び運転していたところ、いつの間にか車内に入りこんでいた蜂が突然暴れ出したそうです。とにかく驚いた、という話でしたが、これだって運が悪ければハンドル操作を誤って事故に至っていたかもしれない。そして事故の結果死亡していたら、蜂が原因であるとは想像だにされず、単なる運転ミスと判断される。
なんかこわくないですか?運の悪い事故で死んじゃうということそれ自体もですけど、虫や動物が事故の原因なのに、その事実に気づかれないということが。
そう思うと、エドガー・アラン・ポーの「黒猫」って、動物が人の死に絡んでくることの不気味さを巧みに物語化したという点で、ほんとに傑作だったんだなあとつくづく感じ入りました。


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