こんにちは
今回は2月中旬に行った京都の旅、最後の記事です。
↓こちらが一晩お世話になった長楽寺宿坊「遊行庵(ゆぎょうあん)」さんです。
ネットでの予約はできず、電話で予約したのですが、後日パンフレットと一緒に周辺の地図、おすすめのお店の案内と手書きのお手紙が郵送されてきて、とても温かい気持ちになりました。
八坂神社の西楼門に面した東大路通の向かい側なので、帰りは非常に便利でした。
というのが、キャリーバッグがあるので、京都駅までタクシーを呼んでもらえないかと女将さんにお願いしました。
すると、何台も走っているので、手を挙げて立っていればすぐに止まるといわれました。
よしよし、やってみようと、チェックアウトしてから表に出て、道路の右側を見ると、こちらに向かってくるタクシーが、すぐ近くに見えました。
手を挙げると止まりました。
「お迎えですわ」の女将さんの言葉が、何故かちょっと嬉しかったです。
そういえば、昔は通りに出て、手を挙げてタクシーを止めるのが当たり前に思っていました。
いつの間にか、タクシーはタクシー乗り場で、それ以外は呼ぶしかないと思い込むようになっていたのに気付きました
↓こちらがお部屋です。
普通の和室ですが、清潔感があり、トイレとお風呂が別々だったのが嬉しかったです。
でも、それ以上に嬉しかったのが、やはりトイレと洗面所が共同でないこと。
1人で泊まると、ビジネスホテルがある地域ならいいのですが、そうでなければ水回りが共同の民宿や宿坊になることが多い気がします。
やはり、歯を磨く時やトイレに行く度に、他のお客さんに会うのではないかと気を使っていたので、少々疲れていました。
その分、民宿には通常のビジネスホテルにはない大きなお風呂があるので、一長一短ですが・・・。
なので、こちらの宿坊では、共同ではないし、大きなお風呂はなくとも、お風呂とトイレが別々だったので、随分気持ちが楽になりました。
お部屋には、興味深い仏教関係の本や、京都観光の本などが置かれていたので、それを拝読(拝見程度かな?)するのも楽しめました。
↓さて、こちらは翌朝、勤行(朝のおつとめ)に参加するために、長楽寺へ向かう途中に立ち寄った八坂神社です。
まだ時間があるからと女将さんに勧められて行ったのですが、それが大正解でした。
日中の八坂神社とは違った雰囲気を、一緒に味わってみましょう。
↓ライトアップされた西楼門が幻想的で、胸が躍りました
↓境内に所々灯った灯籠が、現実感を遠ざけ、不思議な世界に迷い込んだような気になりました。
↓祇園のえべっさん、蛭子社にも明かりが灯っています。
↓昼間は人がひっきりなしだった大国主社も静寂に包まれていました。
↓誰もいないのにボーッと浮かび上がる舞殿を見て、千と千尋の神隠しの、神々の棲む世界で明かりが灯り始めるシーンが、脳裏をよぎりました。
↓並んだ提灯の明かりがそれを連想させたのですかね。
↓う~ん、雰囲気あります
↓本当の所は、しっかり人はいました。
本殿内の明かりが少し見えますね。
この時も本殿はお参りしたのですが、またしても距離のある所から縄を放してしまい、凄い音を響かせてしまいました
↓南楼門と手水舎も幻想的です。
↓南楼門を通り過ぎ、反対から撮ってみました。
門の向こうの舞殿の提灯が、またいい雰囲気を作っています。
↓そして長楽寺の参道です。
こちらも灯籠の明かりがいいですね。
長楽寺は、当初(平安時代)は天台宗・比叡山延暦寺の別院として建てられ、室町時代の初期当時の一代の名僧国阿上人に譲られ時宗(宗祖一遍上人)に改まったそうです。
また、平清盛の娘で建礼門院ご出家のお寺なのだそうです。
実は、今回の旅で最初にお参りした寂光院も、建礼門院ゆかりのお寺でした。
たまたま以前から行ってみたかった所で、一人旅に良さそうだと思った場所を組み合わせたらこうなったのですが、これも何かのご縁なんでしょうかね。
↓帰りに撮った本堂です。
本堂内には、御本尊准胝観世音菩薩像が秘仏として祀られ、私が拝観できたのは御前立でした。
桓武天皇の勅命により、創建されて以来、天皇陛下御即位の時にご開帳されているそうなので、なんと!来月からですね。
私自身は正直言って、秘仏だ、御前立だ、はあまり気にならないので、ご縁があってお参りできた仏像を有り難く思うだけです。
で、そちらよりも勤行ですね、初めて観音経を、ご住職と一緒に唱えさせてもらいました。
般若心経や真言は、実家の法要で皆さんご一緒に、というのはありましたが、長い観音経は初めてだったので新鮮でした。
そして、確か「光陰讚」という(間違っていたらごめんなさい)お経は、時宗独特の抑揚が入り、それが美しくて、実際どういう位置付けなのかは私には判りませんが、声明と呼んでもいいのではないかと思えました。
このお経を聴いた時、宿坊に泊まってよかったな~と思いました。
「宿坊をやっているのは、皆さまに勤行に出て、仏さまとご縁を作って欲しいから」と仰っていた女将さんに、この話をしたら、すごく喜んでもらえました。
↓そして、宿坊宿泊客は一度だけ鐘を突いていいですよ、とのお話がありました。
なので、こちらも初めて、お寺の鐘を突かせていただきました。感動!
↓お庭から本堂と鐘楼を見たところです。
なかなか渋い景色ですよね。
↓山の方に市内一望の絶景の地があるというお話があったので行ってみました。
野鳥がいたのですが、間に合わず撮れませんでした。
でも、何故だろう?荒れているのが気になりました
↓かなり上の方まで行ってみたのですが、お墓があるばかりで分かりませんでした。
下る途中で、ここかな?と思ったところを撮影してきました。
宿坊に戻ってから、朝食の時に女将さんから、台風被害にあっていたことを聞きました。
…先に言っておいて欲しかった…
けれど、それでも野鳥が撮れないかな~?と、見に行ってたと思うので、結果は同じですね。
↓長楽寺には収蔵庫と庭園がありますが、収蔵庫の方は撮影不可なので、こちらは庭園の入口です。
↓この庭は室町時代、相阿弥が足利八代将軍義政の命により銀閣寺の庭を作る時、試作的に作ったと伝えられているそうです。
池泉式庭園なんだそうですが、水の濁りがちょっと気になりました。
これも、台風の爪痕なのかな~?と思いました。
↓ずっと、浮世離れした旅をしている気分でしたが、最後に現実の厳しさを、目の当たりにしたような気がしました
でもね、長楽寺の参道から見た京都の街は、光に溢れていました
大原と祇園の、神社仏閣を巡った一人旅は、これで終わりです。
今回の旅は、2年前に一人で奈良へ行った時よりも、気持ちに余裕があったからか、現地で多くの人とお話する機会があった気がします。
相手かこちらに連れがいると、話しても一言二言で終ってしまう会話も、お互い一人だと長く続いたような気がします。
一人旅だと、そういう楽しみもあるのですね。
旅に慣れた分、ネタになるようなドタバタもありませんでしたが
今までで一番長い旅レポになったので、平成のうちに終わってホッとしています
長い間、お付き合いいただき本当にありがとうございました
鳥写真索引ページはこちら(1)と こちら(2)です。
お気に入りの鳥さんなどございましたら、是非ご利用ください。
ここまでご覧いいただき ありがとうございました