精神的な病で苦しんでいる人は、「どうすれば症状が出なくなるのだろう」と考え続けています。
精神的な病で苦しんだことがない人は、「そんな考え込まなくてもいいのに」という思いになるかもしれません。
しかし、苦しいのです。
精神的な病の症状が出るととても苦しくなるのです。
精神的な病の症状が出るととても苦しくなるから、「どうすれば症状が出なくなるのか」ということを考え続けているのです。
●「どうすれば症状が出なくなるのか」ということを考え続けていることが苦しみを大きくしている。
それまで無意識にやっていたことを強く“意識する”ようになると、それまでうまくできていたことがうまくできないようになる。
そして、「どうしてうまくできないのだろう」と考え悩むことにより、そのことをさらに強く“意識する”ようになってまったくできなくなってしまう。
そして、「どうしてうまくできないのだろう」と考え悩むことにより、そのことをさらに強く“意識する”ようになってまったくできなくなってしまう。
無意識にやっていたことを強く意識するようになると、それまで普通にできていたことができなくなってしまいます。
眠れなくなる場合がわかりやすいのではないでしょうか。
「明日は大事な仕事だからしっかり眠らないといけない」という思いで眠ろうとするとなかなか眠れなくなり、「どうにかして眠るようにしないと」と眠ることを強く意識すればまったく眠れなくなってしまいます。
精神的な病の症状もこれと同じようなものです。
“人前でアガル”ことを強く意識すれば、あがり症の症状はひどく出るようになります。
“確認作業(戸締り確認など)”を強く意識すれば、強迫性障害の症状はひどく出るようになります。
“(特定の場面で)まったくしゃべれなくなる”ことを強く意識すれば、場面緘黙症の症状はひどく出るようになります。
症状が出ると苦しくなるから、「どうにかして症状が出ないようにしよう」と考え続けているのですが、その考え続けていることが逆に症状を悪化させ苦しみを大きくすることになっているのです。
「症状をどうにかしよう」と考えないようになれば、症状を強く意識しないようになり症状は出なくなってきます。
ここが一番大事なところです。
精神的な病で苦しんでいる人は、精神的な病を複雑に考えてしまっているのです。
精神的な病を複雑に考えないでください。
「精神的な病をどうにかしよう」と考え続けているから、精神的な病を強く意識することになり症状が出て苦しむことになってしまうのです。
ですから、「“そのままでいい”という思いになって精神的な病のことを考えなくなると症状も出なくなって苦しみもなくなる」のです。
●“そのままでいい”という思いになることは簡単にできることではありません。
「“そのままでいい”という思いになるためにはどうすればいいか?」を考えて出た答えが、
「精神的な病で苦しむことはすごいこと。精神的な病で苦しむ人はすごい人」
です。
精神的な病の苦しみをなくすために必要なことは、“精神的な病の捉え方をマイナスからプラスに変える”ことです。
(精神的な病をプラスに捉えていれば、精神的な病を強く意識する必要がなくなります)
苦しんでいる人ひとりで“精神的な病の捉え方をマイナスからプラスに変える”ということはとても難しいことです。
ですから、この社会全体を「精神的な病で苦しむことは情けないこと。精神的な病で苦しむ人は情けない人」から「精神的な病で苦しむことはすごいこと。精神的な病で苦しむ人はすごい人」に変えることが必要なのです。
我々スリルハートは、「精神的な病で苦しむことはすごいこと。精神的な病で苦しむ人はすごい人」という社会を作る活動をおこなっています。
見えないところでも世の中は動いています。
ですから、スリルハートでは「“精神的な病を治す・克服する”必要はない」という考え方です。
スリルハートでは“精神的な病を治す・克服する”のではなく、“精神的な病を活かす”活動をおこなっています。
スリルハートは、精神的な病という“素晴らしい個性”“才能”をどんどん活かしていくための社会環境作りに力を注いでいます。
詳しくは、スリルハートホームページをご覧ください。
いつも読んでいただきありがとうございます。