顔淵(がんえん)、顔回(がんかい)ともいう、は孔門十哲(孔子の10人の優秀な弟子)の中でも最も優秀な孔子の一番弟子です。孔子の弟子は3,000人位いたそうです。

ちなみに孔門十哲(こうもんじゅってつ)の中には、「一を聞いて十を知る。」ということわざで有名な子貢(しこう)という優秀な弟子もいます。

 

その顔淵が孔子に「仁」について尋ねた章句があります。

相続に関わる章句でもあり、論語の中核部分の内容だと思うので紹介します。

 

顔淵第12①

顔淵仁を問う。

子曰く、「己に克ち礼に復(か)えるを仁と為す。一日も己に克ち礼に復えれば天下仁を帰(ゆる)す。仁を為すこと己に由(よ)る。人に由らんや。」

顔淵曰く、「其の目(もく)を請(こ)ひ問う。」

子曰く、「礼に非(あら)ざれば視ること勿(なか)れ。礼に非ざれば聴くこと勿れ。礼に非ざれば言うこと勿れ。礼にあらざれば動くこと勿れ。」

顔淵曰く、「回(顔淵のこと。)、不敏と雖(いえど)も、請ふ斯(こ)の語を事とせん。」

 

通釈

顔淵が仁を行う方法を問うた。

孔子は、「仁は心の全徳で天の与えた正しい道であり、天の与えた正しい道が形に表れて中正を得たものが礼である。しかし、仁は私欲のために壊(やぶ)られるものである。故に己の私欲に打ち勝って礼に反るのが仁を行う方法である。仁は天下の人の心に同じく具わっているものであるから、誠に能く一日の間でも己の私欲に打ち勝って礼に反れば、天下の人が皆我が仁を与(ゆる)す程、仁を行う効果ははなはだ速やかでありかつ至って大きいものである。このような仁を行うのは己自身の修行によることで他人に関係あることではない。」

顔淵は孔子の語を聞いて、天の与えた正しい道と人の私欲とのことについては明らかに知って何の疑う所もなかったので、直ちに「己に克ち礼に反える修行の箇条をお尋ね致します。」と言った。

孔子「一身の動作が礼に外れるのを己の心で禁止しなければ、天から与えられた正しい道が消え失せてしまうから、礼に外れた色を視ようと思う時は、必ず心で禁止して視せないようにせよ。礼に外れた声を聴こうと思う時は、必ず心で禁止して聴かぬようにせよ。礼に外れた事のために動こうとする時は、必ず心で禁止して動かぬようにせよ。礼に外れたことは皆私欲である。心でこれを禁止するのは皆これに打ち勝つのである。私欲に打ち勝って一挙一動礼に合するようになれば仁が行えたのである。」

顔淵「私は愚かな者でございますが、御教訓の語を行うことを己の任務と致しましょう。」

 

                                          論語新釈 宇野哲人 講談社学術文庫より

 

 

この章句は有名な「克己復礼」の熟語の本です。

 

この章句は相続にとって最も大切な章句の一つだと思います。

またこの章句は現代に生きる人にとって最も勉強しなければならない章句の一つだとも思います。

 

 

 

今の日本の義務教育ではこのような大切な論語の章句を教えようとしません。

戦後からの自虐史観によるマインドコントロールにより徹底的に排斥されています。

日本をいい国と言うことすら同じ日本人から非難されます。

現実に日の丸や旭日旗、国歌を否定する日本人がいます。

 

道徳の教育が教師から反発を受けます。

採点基準が明確でないとか何とか・・・。

どう点数をつけていいのか戸惑うとか・・・。

点数付けしにくければ、しなければいい。そのような凝り固まった常識は変えた方がいいと思います。

通信簿の枠の中に論語をむりやりいれる必要は無いと思う。

子供にこのような素晴らしい論語の章句に触れさせることに意義があります。

論語の素読ほど子供の教育に良い物は無いと思うのです。

重要なのは、決して論語を押し付けるのではなく、一つの人の生き方の参考としてこのような考え方があると教えること。気づく機会を提供すること。

 

論語から過激な朱子学へ、そしておかしな宗教へと変な方向に向かった流れもあります。

しかし、そのような過激思想を分別する能力は日本人には既に備わっています。

八百万の神の国日本は、キリスト教すらいいとこどりをしてしまいます。

儒教は既に日本の中で神道や仏教と調和して日本独自のものに進化しています。

儒教の最先端は中国や朝鮮ではなく、日本の儒教です。

 

 

私はあまり政治のことはこのブログでは言いませんが、政治は国民のレベルと同一です。

国会では大切なことが議論されません。

大切なことを教えない今の教育と同じです。

大切なことを置き去りにして、手続き論に終始しています。

議会の進め方がどうとか、疑惑の解明が先だとか何とか・・・。

野党は議論を避け反対のための意見しか言いません。

戦後から一貫して日本の政治は、国益を無視して大切なことは知らないうちに裏で決められます。

アメリカという大親分に逆らえないからです。

ある意味戦争で負けたので仕方ない面も解ります。

しかし、もうそろそろ日本人も自分自身の足と頭で一歩踏み出さなければならないと思います。

 

政治がこうなのは今の国民生活が欺瞞に満ちていることに原因があります。

面倒くさいことは見ないふりをする。

自分の意見を言わず、強い者の意見に簡単に同調する。

義を見て為さざるは勇無きなり・・・。(為政第2-39)

今の日本人に足りないのは勇気です。

 

道徳の教育は左翼系の人に嫌われます。

その中核は、日本人に道徳を身に着けさせたくない勢力だと思うのです。

日本人が礼儀正しくなってほしくない勢力です。

人権屋と言われる偽善者は、同じ日本人にのみ強く抵抗し自己陶酔する。

決して中国で活動せず、安全な日本の都会で暮らし、大人しい日本人にのみ強く出る。

弱い者にのみ強く出る、やくざと同じ、卑怯者の典型です。

よほど美味しい利権を持っているのでしょう。

日本人は脅せばお金を出すと思われているのです。

同じ日本人から・・・。

 

また日本の裁判における判決も、私はおかしいと思うことが多々あります。

あまりにも先例に囚われすぎです。

裁判官の先例主義は日本のあらゆる所に影響を及ぼします。

国歌、国旗の取り扱いがいい例です。

特に人権を盾にした凶悪犯罪者に対する罰の甘さなどはあまりにも被害者を愚弄する判決ばかりで、怒りを通り越して溜息しか出ません。あきれるばかりです。

本当に日本人として悔しい気持ちでいっぱいです・・・。

 

江戸時代は仇討が公に認められていました。

何故必殺仕事人や水戸黄門が日本人にウケるのか。

日本の法律やその執行、また裁判の甘さに対するストレスの発散のような気がします。

裁判官がやらないなら自分がやらねばと、私なら思います。

何度も使う形容詞ですが、あまりにも、あまりにも判決が甘すぎます。

日本の裁判官は少し中国を見習った方がいいと思います。

いかに試験で過去問題を解くのが得意な種類の人種だと理解できます。

世の中で起きる問題の過去問題集は市販されていません

このような国に拉致問題は解決できるのでしょうか?

憲法の法学者に聞いてみたいです。

 

今の法律が人道上、正しいかどうか、大いに疑問です。

何でも先例やキリスト教文化に合わせる必要はありません。

日本には世界に誇る文化・価値観があるのです。

そして日本は何度も国難を乗り越えてきました。

 

 

それから今の新聞やテレビなどいわゆるオールドメディアの惨状はひどいものです。

完璧に偏向しています。

明らかに特定の思想に誘導しています。

日本のオールドメディアはプロパガンダ組織と断言できます。

世論誘導のために平気で嘘をつきます。

世論調査など全く信用できません。

あからさまな誘導設問であり、固定電話世帯への世論調査が多いとすると、情弱な高齢者の意見に偏ることは明らかです。

 

勿論ネットにも膨大な多くの嘘が溢れていますが、ネットの救いは正真正銘の真実もたくさんあります。

同様にオールドメディアにも正しい報道もたくさんありますが、ネットとの違いは、ネットはまだ全体として特定のイデオロギーやプロパガンダに縛られていません。

しかし、今のように、あまりにも危機意識が足りない国民性では、今後は縛られる可能性も十分あると思います・・・。

スパイ防止法すら作れない国には、既にまともな言論は保障されていないといってもいいと思います。

スパイや犯罪者がのうのうと暮らしています。

暮らすばかりか、お人よしな日本人を洗脳します。

日本人はあまりにも、お人よしすぎます。

 

スマホの普及で、ライン、フェイスブック、ツイッター、SNS・・・やたらと情報のやり取りが忙しい現代社会です。

しかし、いくら情報の伝達スピードや拡散能力が優れていても、情報の中身が空っぽであれば発信者の信用は徐々に無くなります。

 

スマホを見ながらゆっくりと横断歩道を渡る人の姿を見て、いったいどれほど重要な情報のやり取りをして周りを気にせず歩いているのか不思議です。

幼稚園児は右を見て、左を見て手を挙げて渡るのに、赤ちゃんがハイハイしながら横断歩道を渡っているようなものです。

現実とバーチャルの世界の区別がつかない・・・。

スマホを見ながら歩く人は正直言ってそれが原因で死んだとしても自業自得だと思います。

礼とは園児のような所作を言うのです。

 

 

日本の国民全体が貴重な時間を浪費して、全体で危険な方向に向かっているような気がしてなりません。

 

今その瞬間にも尖閣諸島は侵略されようとしています・・・・。

この重大な国難をテレビや新聞はほとんど報じません。

一歩間違えばその瞬間に戦争が起こる状態なのです。

日本人は大切な事象を隠されていることに気が付いていません。

 

大多数の国民が正しい情報、緊急な情報を自ら選択できる目を持たなければなりません。

そして無駄な有害情報は捨てる勇気や技術が必要です。

何が無駄で、何が有益な情報なのか、改めて学習の意味を追求しなければならないと思います。

今回の地震や台風の災害で改めて感じました。

 

学習とは論語学而第一①の章句です。

学んで時にこれを習う・・・。

学ぶべき対象が決まっていれば無駄な情報に振り回されることはありません。

◎学ぶべき対象

◎学ぶべき手法

この二つを突き詰めることが生きる上で最も大切なことだと思います。

 

 

新聞やテレビの情報を鵜呑みにしてはいけません。

相続に関する決まり事も自分でおかしいと思う所は自分自身で学習しましょう。

人の意見をすぐに信用するお人よしでは、今の世の中すぐに騙されてしまいます。

なぜこれほどまでに振り込め詐欺などが横行するのか・・・。

日常生活のこまかな情報の分別が出来ていないのです。

 

専門家の意見も鵜呑みにしてはいけません。

弁護士や税理士が正しいことを言うとは限りません。

弁護士や銀行員も横領する時代です。

役人しかりです。

 

世の中には、私欲に満ちた人間がウヨウヨいます。

見た目や資格、大企業などの看板に惑わされてはいけません。

人間は中身で判断しなければなりません。

 

自分自身の相続は一生に一度です。

一生に一度の相続は自分で創らなければならないのです。

何が正しい選択か・・・判断するのは自分自身なのです。

 

 

 

相続や遺言も、私欲や思いつきですると、相続人間で簡単に炎上します。

親の目の黒いうちは子供はおとなしくしていますが、重石が外れると好き勝手な事を言い出すと思っておいたほうがいい。

好き勝手に言い出す子供が悪いとは決め付けませんし、そんな子供も可愛い自分の子です。でも親としてはそんな子供の姿は想像したくないというのが親心だとも思います。

しかし特に兄弟はちょっとしたきっかけですぐに、げんかは勃発するのです。

 

なるべくなら無駄な争いは極力避けたいところです。

戦争(相続争い)は無いに越したことは無い。

 

しかし、望まずとも戦争(相続争い)は起ります。

直接の武力行使は無いにしても、不動産の所有権を巡る争いなど経済的な戦争は十分起きる危険は相続にはあります。

 

ですから安全保障条約(遺言)の締結が重要なのです。

 

 

 

 

 

 

最後までお読み頂きありがとうございます。

熱くなってとりとめのない文章になってしましました・・・。

申し訳ございません。

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