ウィリアムとウィリアムのウィリアムたち 2024年2月18日 12時公演<兵庫県立芸術文化センター>を見てきました。

 

ウィリアムとウィリアムのウィリアムたちは、元々韓国ミュージカルで、日本で初めて公演することになりました。

 

主演は、関西Jrの大内リオン君。

脇に、岡 幸二郎、駒田 一さんというベテランのお二人で固め、若いリオン君を支えながら、3人での公演です。

生演奏でしたので、ピアノやバイオリンの方も3名いました。

 

話は、ざっくり言うと、

ウイリアム・シェイクスピアの戯曲を

ウィリアム・ヘンリー・アイアランドが、シェイクスピアの字を真似て偽作を作ったため、

父である、ウィリアム サミュエル・アイアランドと共に裁判を受け、

有罪になるか、無罪になるかという話です。

 

 

裁判のシーンは、ほぼ終盤で少しやるだけなので、この舞台のメインではなく、メインはヘンリーが、シェイクスピアの字を真似て、偽作を書くシーンとなります。

 

この偽作のシーンがなかなか巧妙で、謎の紳士、Hが現れ、古い時代の染みの付いた羊皮紙に、古いタイプのインクで書いた後、ロウソクで炙って酸化させ、シェイクスピアの時代に書いたかのように見せかけるように、ヘンリーに仕向けていくのが面白い所。

 

ヘンリーの事を褒める等して、ヘンリーを味方につけたH。ヘンリーはすっかりHの言いなりに。

Hは、かなり怪しい人物で、白い服を着た怪人とでも言うのかな?オペラ座の怪人のファントム的なポジションです。

 

岡さんのHは、爽やかな怪しさがなかなか素敵。岡さんの抜群の歌唱力に、ヘンリー・大内リオン君が惑わされたのかもw

 

この謎の紳士、Hが、実在する人物なのか、妄想の人物なのかはヘンリー自身も曖昧でわかっていないのも面白いところ。

後半では何かに取り憑かれて、狂った様に偽作を書くシーンの大内リオン君は、なかなか見応えのある演技でした。

この舞台は、ヘンリーの父、サミュエルは、あまり重要ではない役に思えるのですが、裁判が終わった後のサミュエルの本来の姿に、「ええ??」と驚かされます。まさかの・・・です。最後に美味しいとこ、持っていったなぁという感じですが、ここの部分はブログでは内緒にしておきます。

 

 

全体を通して面白かった部分

岡さんが、プロジェクションマッピングを利用して、プロジェクションマッピングに描かれている人物の前に重なり、その人物のマネをするシーンがあるんです。

例えば、ピアノを弾いている人の絵の前に立ち、自分がピアノを弾いているかのように、重なりながら、歌い続けます。

このシーンはなかなか楽しいシーンです。

 

それとリオン君が、西洋の鎧の兜を触ったり、かぶったりするシーンがあるのですが、兜は生きているかの様に動き回ります。糸で吊っているのかなぁ?不思議で面白いシーンです。

 

あとは、裁判後のシーンで、リオン君は、何もかも吹っ切れた良いお顔で、客席通路を駆け抜けていきます。左側の通路の後ろまで駆け抜けますので、通路側に座った私は勝ち組ですw

 

ちなみに、一番うしろの席に、他の関西Jrの子が二人座って観劇しておりまして、彼らのすぐ近くに座っていた私は勝ち組ですw

 

 

話は脱線しましたが、リオン君は、他の二人に比べると若いので、歌唱力や演技はまだまだとは言え、表情の作り方が、とても上手だなと思いました。偽作を書く真剣な表情と、裁判後に客席を駆け抜けるスッキリした表情。なかなか素敵でした。

 

そして岡 幸二郎さんの歌唱力、駒田 一さんの演技力。

三人のそれぞれの良さが合わさった素敵な舞台でした。

それに加え、生演奏で見るミュージカルは良さが倍増でした。

 

 

この記事がどなたかの参考になれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。