Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

隠密のラインの旅

2019-09-22 | 試飲百景
ワインを試飲してきた。天気が良かったので、気温も例年並みに上がった。それでも気持ちよかった。渡しも思いの外長く待ったが、その間対岸の船着き場も確認出来て、ジークフリートではないが向こう側へ呼びかけたくなった。ホルンを吹くところだろう。

今迄に無く視界も効いたので、メッテルニッヒ家のシュロースヨハニスブルク、ずっと右にエルトヴィレの城郭、その山の方に薔薇の名撮影でも使われたエバーバッハ修道所、さらに右にキードリの村の後ろ側にグレーフェンベルクの斜面が明るく見える。

ワインを取りに行く序でにいつものおっさんにその話しをすると、新しく植えたところは畝の幅を広げてあるという事だった。機械を入れやすいからと説明したので、「手摘みでしょ、だから作業ね」と重要なところを指摘しておいた。勿論説明としては、「日当たりも良く、風が抜けるように」まで加えなければいけないが、倉庫番の親仁を教育するまでの必要はない。但しグローセスゲヴェックスは平方当たりの収穫量は落としてあるからとポイントだけは加えておいた。

醸造所に行って細々と教育するのがVDP会長の隠密と言われる所以で、買い物をして無料で指導までしてくるのだから余程の大人好しである。しかしそうすることでこちらもインサイダー情報を貰える可能性が強いので、益々詳しくなる。

さてワイン自体は想定した通り、斜面の上の地所であるテュルムベルクが一番良かった。他の人を見ていてもそこへ杯が進んでいた。音楽でも同じだが、そうした好みと言うのは決して外れたものではないのである。

グレーフェンベルクは悪くはなかったがやはり酸が効いていない。予約しておかなかったのはそれを予想していたからだった。そして今年の収穫状況からすると2019年は良くなる可能性が強い。

2016年のアイスヴァインも試したが、こちらはかび臭かった。2013年にも似ていて、一般的には嫌われる要素だが、要するにハーブ風で甘さが隠れるのがいい。

グーツリースリングはやはりコクが無くてつまらない。安かろうでがぶがぶ飲む生活は辞めた。そして次のヴィラージュのオルツリースリング「キードリッヒ」は残糖を5.9gまで押さえてあるので悪くはない。兎に角酸が効いていないのであまり強い作りでは仕方がない。更に上の石灰土壌のクロスターベルクは重みがあって喉に引っかかる感じが悪かった。それ以外ではシャルタやテュルムベルクのシュペートレーゼなどまあまあだったが、買えるようなものはなかった。

結局可成り飲んで、帰宅後も飲んで、若干残る感じがあった。こういう時の原因はアイスヴァインに帰す場合が多い。

朝早く起きて、摂氏気温11.5度の森の中を走った。少し早めだったが、陽射しも強く、結構気持ちよかった。汗を掻いて、窓を開け放して、サンルーフを開けっ放しで走るとやはり目立つ。

土曜日は、仕事をしていて少し遅れたが、ミュンヘンのティケットネット一般発売の列に並んだ。新制作「死の街」の二日目の公演一般発売だった。初日の券を貰っているので、必要ないのだが今後の参考の為に情報収集をした。販売方法が若干変わったからで、重要な情報を得た。何時も絶えずこうしたノウハウの為の情報はアップデートしておかないといけない。



参照:
夕暮れの私のラインへの旅 2017-09-29 | 試飲百景
ラインガウへの途上で 2015-09-27 | 試飲百景


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