Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

既に感動している音楽会

2020-02-15 | 
アロイス・ツムマーマン作「アラゴアーナ」のお勉強を始めた。曲を見て最初の序曲が味噌だと思った。手元にあるツィマーマンの娘さんが資料を整理した書籍でも特別沢山扱われている。理由はハッキリしていて、作曲家が指揮者で先ごろ亡くなったツェンダ―に出した手紙にも明確に述べられていて、「その後のツィマーマンがそこに居ます」と書いているように、戦時中までの多くの自己放棄した作品とは一線を隔しているからだ。

その手紙の中で、今までこの曲を演奏した指揮者はメローディとして捉えていてそのブラジル風の味などで全く肝心な直線的な線が、リズムの音楽としてまたその音色として表現されていなかったとしている。そしてリズムの中のリズムはまさしくこの序曲の動機構造の事だろう。

なぜそれが肝心かと気が付くかは、まさしく音源資料となる演奏などで取り分け苦労しているのを見ても理解できる。要するに上記書籍の監修者SWRのペータース氏が書いているように、フィナーレは始めで決まっているのではなかろうか。確かに下降音形からペトリューシュカのバスライン、更にマーラーの十番様の管の叫びをという内容がどのように活きるか?

ブギヴギ、マーチ、ルムバ、カバクロとそれ風の音楽が間に流れる訳なのだが、飽く迄も音色としている。それが直線的にと、バッハやモーツァルトのカンデンツァと同じで局面が拓けていくのだとしている。そう言えばバルトーク風の経過もある。

木曜日の本番のヴィデオが出ている。ラフマニノフだがコンツェルトマイスターにダンシンが入っていてこれは密なとんでもない演奏が繰り広げられると思った。ツィムマーマンは間に挟まれるぐらいなのだが、これまた作曲者が言うように絵画的な音色となると、先のストラヴィンスキーとそしてラフマニノフとバラエティーに富んでいるように見えてとても目が詰んでいる。

そして予想通り通常楽器配置の演奏だ。ペトレンコが一月に通常配置を取って、何かやるなと思っていたらここに繋がっていた ― 勿論年末のジャズはここでも活きる。今回の国内ツアーは顔見世なのであるが、この通常配置がものをいうエルフィーでの演奏会がセンセーショナルなものになると予測している。この「アラゴアーナ」の序曲でもあのリズム構造を振り切れるのは彼しかいないと思わせるぐらいだ。ダルムシュタットで交響曲を指揮したステファンス程度でもうだつが上がらないのはまさしくそれが振れないからで、ベルリンでユース楽団の方が上手く行っている部分があって指揮者は中々難しい。もう既に出かける前から、それどころか土曜日の生中継を観聴きする前から興奮している。

朝峠攻める前にもう少しどの曲かをもう少しお勉強しておきたい。ジョギングには散歩と違って他の思索は難しいのだが、音楽を辿るのはテムポを取れるので意外と悪くないのである。走り乍ある程度アウトラインを追えるようになれば我々の程度では結構曲が頭に入ってきているということになる。

先日のエルフィーからのコンセルトヘボー演奏会生中継を観ていて、指揮者だけではなくてお客さんの衣裳に気が付いた。韓国人のチョンは有名なヴァイオリニストのお姉さんがいて、自身もメシアンの曲などを初演しているが初めて指揮振りを観た。それはもうどうでもよいのだがその衣裳がなにか安物の背広のようなもので、それも旅行中にボストンバックにでも入れたかの様によれよれだった。なるほど仕事着でだらしないに近い指揮者も少なくないが、これはまた年金生活で金がなさそうに見えて良くなかった。映像は若い新入りのルーリーだけを映していて、なるほど音も立っていていいのだが、そこまでしつこく抜く必要はないと思った。指揮者の姿の毒消しのようなものだったのだろう。あれだけで視聴率を保ったに違いない。

そしてお客さんも普段着のような人が前の方に沢山座っていた。月曜日も高額席でみすぼらしい格好も嫌だが、やはり普段着で行こうと思った。其の侭翌々日にフランクフルトのアルテオパーならいい席へ潜り込むと逆に目立ちそうだ。少しコーディネートを考えてみようかと思う。

そう言えば宿の50ユーロが引き落とされたと通知があった。勿論まだキャンセルして返金もされるのだが、もうそれでいいと思った。現金が要らなければ何ら不都合なことは無い。もう一軒のホテルを直ちにキャンセルしてあげよう。



参照:
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