先日ブログで触れました、「エマージェンシー  アクション プラン」

まずは先日のブログから。
市の担当者と私達医療スタッフ側との、緊急時における認識の温度差がありすぎるという話でしたね。

その時のドクターF先生は、「きっと、うるさい医者だなぁと思われているよね。」と後でこっそり私に耳打ちしました。

確かにF先生は「言うべき事はどんどん言ったほうがいい」とのお考えで、色々な要求を担当者にしていましたが、それはごく当たり前の事で、決して個人のわがままではありませんでした。

会場内の全ての人が救護の対象で、いつどこで急病人が出るかわからないという考え方。

スポーツ大会の現場では、往々にして、選手よりも、役員や観客、そして施設の職員が大怪我や体調不良を訴えるというのはよくあることです。

そして、時に選手よりも重傷だったりします。

そこは、私もF先生に同感で、何度か経験があります。

まだ、水泳では、水の中で気を失って放って置かれたら、間違いなく「死ぬ」事になるので、現役の消防職員(非番のボランティア)を中核としたライフセーバーの方々がレースを見守りますから、たとえどこかで誰かが倒れても、素早く質の高い救命処置が施されるのですが、他の競技はなかなかそうはいきません。

格闘技など、怪我をするリスクが大きい競技ほど、救護体制は「国際基準」を取り入れているようですが、残念ながらまだまだの競技が多いと言わざるを得ません。

F先生はアイスホッケーの救護ドクターをやていらっしゃるのですが、実は競技中に高校生が亡くなる事故が以前あって、まさにその時のドクターがF先生だったそうです。


事故はその亡くなった高校生のご両親の目の前で起こりました。
しかもその瞬間、ご両親だけでなく、たくさんの人たちがビデオを回している、というのが現代の慣例です。

誰かが倒れて意識がない時、心肺停止に陥った時、もし適切な処置が行われていなければ、それはつぶさに記録されていて、証拠として後々残るという事です。

その処置は、誰が見ても納得できる質でなければなりません。

もちろん、そのホッケーの試合中の事故の時は審判の方々もすぐに気が付き、完璧な一次救命処置を施しつつ、救急隊に引き継いだそうです。



Hope for the BEST,  Plan for the WORST
最善を望み 、最悪に備える


札幌でもオリンピック招致を目指すようなのですが、もっと緊急時対応について考えて欲しいと思いました。