難関突破の超エリートの場所、というイメージを勝手に持っているエリアを抜けまして、けっこう肩に力が入ってガチガチになっていたのに気づきました。
通りすぎただけなのに、そんなに緊張しなくても・・・と自分でも思うのですが、慣れないのだからしょうがない。
道路の向こうに見える緑に、ひたすら癒されます。
しかし、何で都会の真ん中に緑?と、この時は素でその存在を忘れていた私。
馴染みのない道を通ったので、土地勘が狂っておりました。
どちらにしろ、丸ノ内線の進行方向は、あの緑の区間のど真ん中です。
行くとしましょう。
横断歩道を渡ろうとして、ちょっとビックリ。
白バイ乗り捨てですか?
いえいえ、単に取り締まり中です。
でも白バイをじっくり見られる機会なんてめったにないから、ついつい見惚れていたら信号が赤になってしまいました。
無駄に怪しいだろうが私。
職務質問もされず、無事に道路を渡ってたどり着いたのは広い公園でした。
どこかで見たことがあるようなないような?
それもそのはず。
こちら、日比谷公園でございました。
いやはや、霞ヶ関の隣が日比谷、というのが浮かばなかったのです。
日比谷公園自体は何度も来たことがあるのですが、東京の東住みの私は東側の出入口ばかり使っていたもので・・・。
丸ノ内線の線路は、この日比谷公園の地下を横切っています。
出入り自由な公園、喜び勇んで足を踏み入れました。
日比谷公園を通過しているのは丸ノ内線だけですが、ちょっと離れた南側を並走している千代田線も、南東のカドだけちょびっとかぶっています。
古そうな木々が点在するこんもりしたところには、丸ノ内線の通風溝が何気なく存在しています。
訪れる人は、気がつかない人、多いだろうな。
耳を澄ますと、電車が通るゴォォォという音が聞こえますが、意識しないとたいていは周りの喧騒にまぎれてしまいます。
こういった公園には、移築された歴史的建造物なり、あるものです。
こちらは京橋の欄干柱とな。
京橋と言えば日比谷に程近い地名。
ホントに「京橋」という橋があったのですね。
やはり名前についている漢字には意味があるのですね。
さらに奥に行くと、立派なお池がありました。
真ん中にそびえる噴水、鶴でしょうか?
真ん中を突っ切るのみなのであまり見かけませんでしたが、日比谷公園には様々な像や遺構などがあります。
そういったマニアにもたまらん場所でしょうなあ。
ちなみに、日比谷公園はもともと、海でした。
江戸時代から始まった埋め立て事業で陸地になり、大名の上屋敷が置かれたそうな。
元は日比谷入り江といわれる場所で、これから進む地域も入り江か海中だった場所でございます。
鶴の口から出たお水は、お魚さんのいる池へ。
なんか、金のがいた。
なにげに寄ってくるも、餌をくれないとわかるとさっさと散開する、よくわかっている錦鯉たち。
慣れてるな、さすがに。
こういう状況だと、つい人面魚を探してしまう日本人はまだ多いのではなかろうか?
・・・いなかったけど。
埋立地ということで、地盤が悪いから高層ビルなど建てるよりも公園にしようということで、明治から始まった日比谷公園。
通路の途中にあったこれ、なんだべさ?と思ったら「馬の水飲み」だそうな。
ここに元からあったのかどうかはわかりませんが、昔々の交通の便のひとつだったお馬さんは、ガソリンスタンドの代わりにお水が必要でしたから、街のあちこちにこういった水飲み場があったそうな。
意趣を凝らしたデザインのものが、日本各地にまだ残っておりますね。
これは当時の街灯と同じデザインで作ったらしいです。
♪ 生まれ来る子供たちのために 佐藤竹善