どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

おかあさんだいすきだよ

2020年02月19日 | 絵本(日本)

       おかあさんだいすきだよ/みやにし たつや:作・絵/金の星社/2014年

 

 子育て中のお母さん、お父さんが 「はやくおきなさい!」「はやく かお あらって!」「ぐじぐじ しないで はやく きがえて! おくれちゃうでしょ」「ぼろぼろ こぼさないの! なんどいえば わかるの はやく たべて」など、一度は 声をかけてしまう言葉。

 自分の子育て中も、やはり おなじことをいっていたかも。

 「もし、こうしてくれたら、もっとおかあさんのことだいすきだよ」という子どもの気持ちが描かれています。

 お母さんは「ぼろぼろ こぼさないの! なんどいえば わかるの はやく たべて」って いうけれど「じょうずに たべられるように なったね。たくさんたべてね」って いってくれたら ぼくね もっと おかあさんのこと だいすきだよ。

 「こんなに どろだらけにして! せんたくもの たいへんでしょ!」って、お母さんは言うけれど「あははは どろだらけで たのしかったでしょ いっぱいあそんで よかったね」って、いってくれたら もっと お母さんのこと だいすきだよ。

 お母さんは「いいかげんにしなさい! ゲームやマンガ ばっかり。すぐに おふろにはいりなさい!」って、いうけれど「きょうは いっしょに おふろにはいって おはなししようか」って、いってくれたら ぼくね もっと おかあさんのこと だいすきだよ。

 ぼくの言い分はもっとも。しかし、これがうまくいかないのも事実です。

 生まれたときは 健康でさえいてくれれば と思いながら だんだん 過大になる言葉がけ。親だって子どもの時代、さんざんいわれて いやな思いをしたはずなのに、わが子におなじ言葉がけをしてしまいます。

 読んであげるというより、子どもを叱ったあとなど、自戒を込めて読みたい絵本でしょうか。


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