どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

らくごえほん ごんべいだぬき

2020年11月22日 | 絵本(日本)

      らくごえほん ごんべいだぬき/川端 誠/KADOKAWA/2020年

 

 タヌキが出てくると、威勢のいい若者が退治?にでかけ、逆にタヌキに化かされ、坊主にされてしまうというのが多い。

 この絵本では逆で、ごんべいさんがカミソリでタヌキの頭をきれいに剃ってしまい、さらに、もうひとつオチが まっています。

 タヌキがごんべいさんのところへやってきたのは、たえまない笑い声が聞こえてきたからでしょうか。その日は近所の若者があつまって、ごんべいさんの家で酒盛り。

 集まりがお開きになって、ごんべいさんが寝ようとすると、ドン、ドンと戸を叩く音。「ははあ、たぬきだな」と気がついたごんべいさん、しっぽをつかんで、ぐるぐる巻き。

 次の日、昨日のお礼に、若者たちが 畑仕事のでがけに、ごんべいさんの家によるとそこにはタヌキ。

「こりゃいい。今晩はたぬき汁だあ」「子だぬきは、肉がやわらかいぞ」「毛皮はオラがもらう」と、大盛りあがり。

 しかし、ごんべいさん、そうもいくまいとカミソリをもちだし・・・。

 

 タヌキがやってきたときの、ごんべいさんとのやりとりや、頭を剃るときのショリショリという音が絶妙です。

 それにしてもなんともやさしい ごんべいさん。裏表紙のタヌキも必見です。


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