どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

いたずらラッコとおなべのほし

2020年02月21日 | 絵本(日本)

        いたずらラッコとおなべのほし/神沢利子・文 長 新太・絵/あかね書房/1984年

 

 ラッコのロッコはいたずらがだいすき。いいきもちで ねているおじいさんをワカメでぐるぐるまきにしたり、母さんにだっこされている赤ちゃんの足をひっぱたり。

 そんなロッコに母さんはゆうやけ空をゆびさして「あんなに 空が まっかだよ。いたずらばかりしていたら、天の大男につかまえられて、スープにされてしまうよ」といいますが、ロッコはもうどこかに逃げてしまいました。

 きらきらひかる星を とってきたいなと 遅くまでおきているロッコに おじいさんは、おなべの形に並んだ星をゆびさして、「よる 遅くまでおきてい子は 天の大男に つれていかれるぞ。大男は あのなべで カニのスープを煮るのじゃとよ。おまえも ぐちゅぐちゅ にてもらいたいかな」と、声をかけます。

 ある日、カモメに朝ごはんの カイをとられてしまった友達のレッコをなぐさめるため、ロッコが、仲間たちから離れてウニやカニをとっていると、ロッコとレッコは、天から落ちてきたおおきな鍋で、大男にすくいあげられてしまいます。

 このままでは、カニと一緒にお鍋でスープにされてしまいます。

 カニが鍋のふちを はいのぼろうとしたり、あわをだして 逃げ出そうとしたり、なかなかうまくいきません。鍋の底には星がはめこまれていて、ラッコは星をとって 穴をあけようとします。 ロッコとラッコが夢中で 星をうごかすと 星がぐらっと 動きました。そして その星が くだけて その穴から水が流れ落ち、下の下の海の中へ どっぷーん!

 心配していたおかあさんは、ロッコとレッコのおしりを ばんばん。

 昔、北斗七星は八星でしたが、ロッコとレッコが 星をくだいてしまったので、七星になったというラスト。そういえば北斗七星というのは鍋の形です。

 ロッコは危険な目にあっても 全然反省していないようです。なにしろ いたずらは たのしいですから。

 星のならびから 鍋をイメージするという壮大なスケール。今日の星空は?


この記事についてブログを書く
« しおふきうす | トップ | 紙のむすめ »
最新の画像もっと見る

絵本(日本)」カテゴリの最新記事