秋になるとコスモスのお花が咲き乱れて
心も満タンになる
人々の涙の理由をそっと思案するように
淡いピンクが景色に滲む
千日紅が毎日毎日
毎日香のキャンドルライトを灯し
ジニアのお花もシニア達を勇気づける
どの花もそれぞれ皆違っていて
ハナトラノオも
ケイトウだって
前へならえの人生なんか
つまらないと教えてくれる
そう、それはつまりと
ルリツマリのお母さんは少し勿体ぶった様子で子供達に語り始めます。
ほら？
あなた達だって昔は見えた筈よ？
お母さんの田舎に行ったときは見えたでしょ？
あっ！トトロ・・・
そう！そうよ？
トトロや真っ黒苦労スケ！
お婆ちゃんの『とんがりコーン』も思い出したでしょ？
中トロ美味しいよね？お母さん？？
それは赤身よ？
『700円生活』でトロなんてとんでもない！！
隣は中トロとかって、もう！
『700円生活』に恥じないように、私達はアボカドに醤油垂らして食べるわよ？
母親気取りの『瑠璃津 真理子』は少し歯に噛むような素振りで、子供たちの前でおどけてみせました。
ねぇ？
あなた達、いい？
もう1度言うわ・・・
オリーブオイルのようにエキストラでバージンなピュアな心を持っていれば、いつだってトトロが見える筈よ？
ほら？
お母さん、こんなに沢山・・・？
母ちゃん、すげぇ〜♪
そんなルリツマリの家族のお話を、ちょっぴり大人びたチョコレートコスモス達が風に揺られながらクスクスとビターに笑っていました。
けれども蜂のぷぅ〜さんは脇目も振らずお花の蜜集めに勤しんでいるご様子です。
ぷぅ〜ん♪ぷぅぅ〜・・ん♫
ただ花の蜜を集める郵便配達屋さんみたいに
いつだって、どこにだってある
プリマヴィスタな１日・・・
デイリーチックな笑顔と共に♪
(おしまい🐾)