ロカ岬を目指して、その近くの町をとおる。
一人旅は、好奇心で満たされた。
はじめて、こんなに遠くに来ているのが、不思議なことのように思えた。
本で読んだ異国の最果てが近い、幼い頃に知ったことは。
コロンブスはジェノバ生まれであるが、イタリア人である確証はなく、スペイン系ユダヤ人との説が有力である。
14歳で船乗りになり、地中海(ギリシャ)、イタリア、イギリス、アイルランド、北海沿岸などに出掛けた。
1476年乗っていた船が火事になり、ポルトガル沿岸に逃れ、首都リスボンに至った。
当地でエンリケ航海親王に仕えた船長・提督の娘と結婚し、義父が遺した航海資料を入手した。
リスボンは当時、商業の中心でもあり、冒険航海学者や地理、天文学者のメッカでもあった。コロンブスは、また、フィレンツェ出身の天文、地理学者トスカネリに励まされ、その地球球体説に従って西回り航路によるインド・ジパング(日本)への航海を計画した。ジパングは、イタリアの旅行家マルコ・ポーロの「東方見聞録」の中に「黄金の国」として描かれている。
コロンブスはポルトガル王に計画を提案したが、東回り航路発見を間近を信じる国王に拒否された為、隣国スペインに赴いて王室に援助を求めた。
日本との関係で絵本にのっていて、とてもその本があこがれで、いつか自分も最果ての土地を踏んでみたいと思ったりして、憧れて夢を抱いたのだった。