五時になれば、もう明るい。
もう三十年以上も前に片思いしていた人の夢を見ていた。
初めての登場に、戸惑いながら外を眺めた。
「昨日の自分は昨日でおしまい」みたいな妙なさっぱり感が後からやってきた。
芝居がかった心持とも言えそうなまま、寝床から離れて活動を始めた。
布団を片付け、着替え、洗顔し、朝食をとった。いつもより丁寧に。
朝のテレビ番組をみながら、時を過ごすことにした。
これまでの対応を検証しないまま、国会は閉じられようとしているらしい。
過剰反応というのか、風評被害というのか、後ろ指さされないようにといった殺気漂う緊張感は残されたままだというのに。
これから梅雨を迎え、台風の季節を越えて、酷暑へと向かっていく。
確か今年は非常事態なのだから一年間国会は閉じずにやりますって言ってなかったかなぁ。
また、「やります詐欺」かと思った。
注意喚起を呼び掛けておいて感染してしまったことを、アナウンサーが謝っている。
それなら、他にも同じ構造で謝らなければならないことは、まだまだあるだろうと思った。
また、コロナ対策を機に、患者の病院離れで経営が行き詰まっていると聞く。
これまでは、何しにみんな病院へ行っていたのだろうと感じた。
全てが他人事のように映っていくけれど、そうこうしているうちに、朝の空気も変わっていく。