収録アルバム未定

「好きだって言ったじゃん」

2019年新収録バージョン↓




2016年収録バージョン。


好きだって言ったじゃん
悲しいんじゃない
ただ教えてほしい

街灯の虫も散り散りになって
朝のしらべ

木琴の音や
キンチョールの匂いで
試したから
明日は来てくれたけど

好きだって言ったじゃん
木偶の坊みたいに君はただ笑うだけ
感慨深げな顔はやめてよ
誤魔化せなくなるから
失敗作の迷路とおんなじだね
誰も悪くないんだよ

シンクに置いたジャー
湛えた水が堪えているだろう

汚れた白いシャツ
この際コップも漂白しよう

最新の情報を
落書きで消したけれど
ボタンひとつ
戻ってきてしまった

踏み込んでいったじゃん
硬い秘密を溶かして分け合った
離れていった
僕はもう壊れた疑似餌だよね
新しい国境線が引かれたあとは
戻れなくていいんだよ

争って知ったじゃん
やっぱり必要な同士だったこと

好きだって言ったじゃん
木偶の坊みたいに君はただ笑うだけ
感慨深げな顔はやめてよ
誤魔化せなくなるから
失敗作の迷路と同じように
終わりはないけど
終わりはないけど
好きだって言ったじゃん
ありがと

楽曲解説

2019年9月10日更新
記事の終わりにあるように、サビの「好きだって言ったじゃん」というフレーズと音が急に湧き上がってきて、その後に全体を作り上げた曲です。

このブログのタイトルにあるように、自分と他の人は別の生き物である、という考えがベースにあります。「新しい国境線が引かれた後は 戻れなくていいんだよ」という歌詞が一番その考えを象徴しているかなあと。

友達であれ、恋人であれ、互いを好き合うという気持ちには同じ部分があると思います。同時に、友達であれ、恋人であれ、互いを違う存在であると認識せざるを得ないことは、どんな関係においても普遍的なものではないでしょうか。人間関係に全くもめごとの無い人生なんていうものはありえないと思います。

この曲のテーマ自体は恋愛ですが、主人公は相手とのもめごとに慣れていない人。
そして、とても意固地な性格がその要因となっている人なのでしょう。

「失敗作の迷路」を比喩として使って関係の不和を説明しようとしていますが、最後は「ありがと」という言葉を、何かを誤魔化すように使っています。

自分で作った曲ではあるのに、未だに上手く説明できないような不思議な一曲になっています。

今年、久しぶりに新しく録音し直してみました。
2016年のバージョンと聞き比べて面白いのは、技術は少し向上しているかもしれないけど、いずれのバージョンから伝わってくるものも同じであるという印象を自分自身が受けたことです。

それが良いことなのか、悪いことなのか、それは未来だけが知っていることなのですけれども。


2016年6月↓

全く自分の体験から書いていないと言えばウソになるのだけれど、まあそういう経験も交えつつ、割と想像ベースでつくった曲になります。ある日旅先でシャワーを浴びていた時に、ふと「好きだって言ったじゃん」というフレーズと音が急に口をついて出てきて、そこから完成した曲になります。
メロディ部分の歌詞が意味不明と言われるかもしれないけれど、むしろそこの感覚に大事なものがあると自分では思っています。人は日常に何気ない音やにおいに救われたり、あるいは日常の何気ない行為に思いをはせたりする生き物だから。

あとはご想像にお任せします。



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