お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

また逢えるだろうか ブチススキベラ

2024年04月05日 | 市場
 今日は定置網漁を終え市場での水揚げ作業も終了。再び沖へ作業に行く準備中に軽く市場内を散策。すると隅の方で小型定置網の人が出荷準備をしている。近くへ行き魚を見ると、こちらではあまり見る事のない鮮やかな青い魚が1個体目に付く。よく見るとベラの仲間である。ブチススキベラの雄個体の成魚かなと思うが、自分は図鑑でしか見た事がないので定かではない。時間がないが一応写真だけ撮らせてもらう。仕事が終わり家に帰り調べるとやはりブチススキベラの雄個体である。ブチススキベラは素潜り採集の時に毎回見ることが出来、ここでは普通種であるがその全てが幼魚や若魚であり、体側に白色や青色の斑点が散在する個体である。今回の個体は成魚であり、自分としては初めて見る。一応、薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ2022 2.25)を見ると同じく雄個体の成魚の標本写真が載っておりひと安心。だが、自分の海域ではまだ成魚の標本は未確保である。今回は直ぐに沖へ行かないといけなかったので時間が無く、写真を撮るだけで精一杯であったが、今後ブチススキベラの成魚を確保出来るかと言ったら非常に難しく、その方に頼んで確保して置いてもらえば良かったかなと後悔。購入してもベラの仲間だったので安値だったと考えるとチャンスを逃し悔しい思いである。
ブチススキベラ成魚雄個体



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探していたタイワンダイ

2024年03月22日 | 定置網
 今日は定置網漁を終え市場で水揚げ作業を終えるとお隣の定置網船が帰港。水揚げ作業が始まるといろいろな魚が入ったカゴが運ばれて来る。何かいないか見ると大きめのチダイの様な魚が混ざっている。最近はチダイの中にヒレコダイが混ざっているのをよく見かける。今回もヒレコダイかなと思い、取り上げてみる。すると面長でヒレコダイではなくタイワンダイである。タイワンダイは昨年の11月にうちの定置網でも久し振りに獲れ、ブログでも紹介している(ブログ2023 11.11)。タイワンダイは探していた魚であり確かめたいことがある。実は昨年獲れた時にSNSに上げるとウオノエの研究者の方からタイワンダイからはまだウオノエが見つかっていないとの事。今度タイワンダイを見つけたらウオノエがいるかどうかを確認してほしいと言われていたのである。まだ見つかっていないとなると自分でもいつも以上に興味が湧きタイワンダイを探していたのである。早速タイワンダイの口を開き、口腔内を見てみるとウオノエの姿は確認出来ず。それならばと両方の鰓の中も隅々まで確認するが結局見つからず残念である。ウオノエが見つからなかったことを伝えるとマダイとタイノエの研究では、タイノエの寿命は6年くらいで、それより高齢のマダイには寄生が見られないことが報告されているとの事。だからマダイや他魚種でも大きな個体には寄生していないのかと納得。今までに小さなタイワンダイもここでは確認しているので今後に期待したいところである。
タイワンダイ



数日前に揚がっていたヒレコダイ
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標本初確保 イトベラ

2024年03月19日 | 定置網・市場
 今日は定置網漁を終え市場で水揚げ作業をしているとお隣の定置網船が帰港。すると直ぐにいつも標本提供してくれる方が来られて魚を頂く。見るとベラの仲間である。ベラの仲間はこの近辺には沢山いるのだが、定置網にはなかなか入らない。今回の個体はパッと見では種名が分からなく、以前に素潜り採集で1度だけ採った事のあるスジベラ(ブログ2017 8.23)かなと思う。家に帰り直ぐに以前採集したスジベラの写真を見てみる。すると似てはいるけどどこか違う感じがする。ネットでスジベラの画像を検索すると体の上半部が暗色でその所々に横帯があり、やはり似てはいるけど違う感じもする。ベラの仲間は性転換するのでその途中の可能性や成長に伴い容姿も変わる種が多く厄介である。一応、スジベラの近似種のカンムリベラ属を調べるが該当する種は見つからないのでやはりスジベラなのかと思う。でも尾鰭の上半部から先端に掛けて黒いのが気になりベラ科を全て見てみる。するとそっくりなイトベラを発見。この個体を検索図鑑で確認するとイトベラとなる。イトベラは今までに標本を確保しておらず、定置網や市場、素潜り採集でも見た事がない。薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ2022 2025)を確認すると生態写真は載っているものの標本写真は掲載されていない。普通種みたいであるが自分は知らない種であった。これで標本初確保となる。自分で標本写真を撮りたいがここの地域での魚ボラの初標本という事でホルマリンを使うのは遠慮し、鰭に穴をあけずに簡単に展鰭し簡易的に撮影するだけにする。珍しい種ではないみたいであるが釣るしか手に入れる手段のない種のようであるので定置網に入ってくれて更にそれを見つけてくれて本当にラッキーであった。この個体を見つけ確保して来てくれて、更にブログネタがなく困っていた時に本当に有難く感謝したい。
イトベラ


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タカノハダイ成長過程の写真のテレビ放映

2024年03月01日 | 日記
 最近急にブログネタが無く苦しんでいる。昨年末は更新がかなり遅れる位ネタに溢れていたのだが、年が明け定置網でも市場でも、更に港での夜間採集でも成果が得られないでおり、遂に先月は1つのネタで終了となる。早くこの闇から抜け出したい思いである。さて、昨年NHKの番組「ギョギョッとサカナ★スター」の方から私のブログを見て連絡を頂いた。タカノハダイを取り上げるみたいで、その幼魚と成魚では姿が違うということを紹介したいそうで以前に投稿したタカノハダイの成長過程(ブログ2023 3.29)の写真を貸してほしいという内容である。私が撮影した写真を使って頂けるとは大変に光栄で承諾しテレビ用に加工も出来るように単体での写真も提供した。そして今日がその放送日。写真がどのように使われるのか楽しみにしていた。すると成長段階を魚体の位置を重ねて変化する様を映し出しており、変化の様子が非常にわかり易くとても良かったと思う。まさに写真では表せない映像ならではの特権であろう。成長過程の最初の個体は腹部に大きな傷があったがテレビ画面で見ると結構目立っていた。番組側で画像処理してくれるかなとも思っていたがそのまま使われており、こちらでしておけば良かったかなとちょっと反省。そしてもう1点、モヨウフグの写真も頼まれ提供したのだが、これとは別にモヨウフグの回があるのかと思っていたら、このタカノハダイの回の最初の方で定置網乗船の中でモヨウフグが獲れ、その解説に使われていた。うちの定置網漁で撮影(ブログ2022 8.24)され放映(ブログ2022 10.16)されてからもう1年半が経つ。また撮影に来ないだろうかと思うもそれにはまだ放映されていない何か良いネタを見つけなければならない。












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探していたミナミホタテウミヘビ確保

2024年02月06日 | 定置網
 今日は港へ行くが時化模様。それでも出漁し定置網漁を操業。するとホタテウミヘビを発見。だが、いつも見るホタテウミヘビよりも体全体が黒っぽく見える。ウミヘビ科の魚はよく知らないので一応確保しておく。仕事が終わり改めて確保した魚を見るがやはりホタテウミヘビとは違う感じがする。そうなると探しているミナミホタテウミヘビだろうかと思い魚ボラの標本用に確保し持ち帰る。ネットで調べてみるが意外とミナミホタテウミヘビの情報がなくわからない。ウミヘビ科を検索図鑑で調べるのは自信がないが一応検索してみる。すると鋭い歯がなく顆粒状であり、この時点でホタテウミヘビの可能性はなくなる。そして背鰭起部の位置よりミナミホタテウミヘビとなる。ホタテウミヘビとミナミホタテウミヘビの違いが今まで自分ではよくわかっておらず、標本は確保しても同定は全て魚ボラに任せて来た。今までに確保して来たホタテウミヘビの標本の中にミナミホタテウミヘビも混ざっていたのではないかとも思っていたのだが、薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ2022 2.25)を作成するにあたりミナミホタテウミヘビの標本がない事がわかり、今まで見て来た個体は全てホタテウミヘビだったのだとわかった次第である。その為、ミナミホタテウミヘビはこの近辺にはいないのだろうとも思ったが、お隣の大隅半島では定置網から標本が得られているのでそれならこちらでも獲れるだろうとも思い探していたのである。今回ミナミホタテウミヘビを確保することが出来、これでまた薩摩半島沿岸の魚類図鑑の種数が1種増えたことになる。
大時化の中、定置網漁操業

ミナミホタテウミヘビ






歯は鈍く顆粒状で主上顎骨歯は歯帯をなす


背鰭起部は胸鰭中央上にある

後鼻孔の前後に肉質の小突起がある


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思う様にはいかない キビレヒイラギ

2024年02月02日 | 定置網
 1週間前に定置網漁でオキヒイラギが沢山入網し、そこから10個体のキビレヒイラギを見つけるもコバンヒイラギと勘違いして5個体を捨ててしまう。だが、1日で10個体も獲れたなら今後も続くだろうと思っていた。ところがオキヒイラギの入網は毎日あるもののその中からキビレヒイラギをなかなか見つける事が出来ずにいた。そして一昨日ようやく1個体見つけ、今日は2個体発見。だが、肝心のオキヒイラギの入網がガクンと減り、今後は厳しそうである。せめて捨ててしまい後悔している5個体分は確保したいと思っている。ヤンバルウケグチヒイラギや宮崎で見つかっているカドガワウケグチヒイラギなどまだ見ぬヒイラギ科の魚であれば後悔を補うには十分なのだが贅沢言っていられないので今後も地道にキビレヒイラギを探すしかない。あと2個体なのでどうにかならないものだろうか。
1月31日入網のキビレヒイラギ

今日は2個体入網

写真上キビレヒイラギ、写真中オキヒイラギ、写真下ヒメヒイラギ
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やってしまったキビレヒイラギ

2024年01月26日 | 定置網
 今週に入り大寒波到来。海は当然大時化となる。そうなると大時化明けの定置網漁に期待していた。そして3日振りに定置網漁出漁となる。ところが蓋を開ければ小さなオキヒイラギがメインの漁模様。帰港後に選別作業をするも面白い魚は見つからない。最後にこの小さなオキヒイラギを選別。混ざっている雑魚やヒメヒイラギを取り除く作業。せめてこのオキヒイラギの中にヒイラギ科の別種がいないだろうかと選別作業をしながら探す。すると下顎が太めの個体を発見。コバンヒイラギだろうと思い確保。その後も見つかり最終的に10個体見つける。更にネッタイヒイラギとミジンベニハゼも1個体ずつ見つかり、特にネッタイヒイラギは久し振りの対面となる。コバンヒイラギは今までに結構標本を確保して来たうえサイズが小さかったので大きめで綺麗な個体を残し、半分だけ標本用に確保する。大時化明けで期待していたが最後の最後でネッタイヒイラギと久し振りに対面出来たので良しとしていた。ところが仕事が終わり確保した標本を持ち帰ろうと再び見るとコバンヒイラギに何か違和感がある。コバンヒイラギは体型がもっと卵型な感じがする。なので口の中に指を入れてみる。するとコバンヒイラギの特徴である犬歯状の歯がないではないか。となるとキビレヒイラギとなる。家に帰り調べると以前にも自分で同じような事をしておりブログにも載せていた(ブログ2019 2.27)。キビレヒイラギはネット情報が少なく珍しい種と思われる。久し振りのネッタイヒイラギが嬉しく気を取られていたのかコバンヒイラギと思い込みキビレヒイラギを5個体も捨ててしまったではないか。ネッタイヒイラギの嬉しさを大きく上回り後悔する事となる。だが、今回10個体も入網しているのでまた獲れるだろうと今後に期待する。
漁獲されたオキヒイラギ

オキヒイラギの選別作業

最初はコバンヒイラギと思っていたがキビレヒイラギ

久し振りのネッタイヒイラギ

ミジンベニハゼ

選別作業でキビレヒイラギを10個体も見つけたのだが

キビレヒイラギ

両顎に犬歯状の歯がない
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ホッとしたカラスエイ

2024年01月20日 | 定置網
 今年も日頃の魚の事をアップして行きますのでお付き合いの程、よろしくお願い致します。先ずは年明け早々に起きた能登半島の震災により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。能登半島は我々定置網漁業者においてブリ漁の聖地であり、そこが壊滅的な被害に遭われとても驚いております。一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

 さて、年が明け、長い正月休み明けの定置網漁を期待していましたが面白い魚はなく、それからも普通種の漁模様が続く。何もブログネタのない状況が続きもう月の半分が過ぎてしまう。そして昨日やっと久し振りにカラスエイが入網。まだ日が昇る前の辺りが暗い時間帯であり水中も暗く体盤も黒く見難い状況であったがアカエイとは違う泳ぎ方に見覚えがあり、直ぐにカラスエイと認識。他の魚と混ざる前に確保する。帰港後、水揚げ作業が忙しいのでカラスエイを籠に入れたまま漁協の冷蔵庫に入れて置く。仕事を終えてから漁協の冷蔵庫へカラスエイを見に行く。籠から出して写真を撮ろうとすると体盤の腹側に籠の跡が付いてしまっている。長い時間籠に入れっぱなしだった為、跡が付いてしまい失敗したと後悔。この状態では魚ボラの標本には出来ないので前回モノノケトンガリサカタザメを持って行った(ブログ2023 12.13)水産学部の食べる先生の方へ持って行こうかと悩む。取り敢えず大きな袋に移し替え一日置くことにする。そして今日、仕事終わりでカラスエイを見に行くと体盤腹側に付いていた籠の跡が消えている。これなら魚ボラの標本になりそうである。ホッとしいつもの様に研究室へと走り標本登録してもらう。
カラスエイ

体盤腹側に籠の跡が付いてしまう

一日置き、籠の跡が消える


カラスエイの歯


鹿大郡元キャンパス




黒い板で標本への光の反射を抑える


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初めて聞く名 シロチョウマン

2023年12月27日 | 魚ボラ
 明日が今年の定置網漁最終日。今年最後の漁で何か見つかるかもしれないので明日の漁を見届けてから先日確保したホシエイの標本登録に大学へ行こうと考えていた。ところが今日の仕事終わりに今までに見た事のない深海魚を見つけ、魚体が弱く痛みそうで明日まで冷蔵で置くのも危ないし種名も気になるという事でこれから急遽大学へ走る事となる。ところが明日の定置網漁は中央市場の関係で深夜に出漁となる。今から大学へ走ると帰って来てから寝る時間があるのだろうかと気になるのだが、今年最後なので気張るしかない。大学へは何とかこの前の様な帰宅ラッシュに巻き込まれることなく到着。これで少しは時間を稼いだ感じである。ホシエイを標本登録してもらう。更に見た事のない魚を調べてもらうと自分では見た感じ尾部へ向かい細長くなっているのでソコダラ科かと思っていたのだが、ソコダラ科ではなくアシロ科であった。背鰭が1基しかなく更に腹鰭が糸状であることを確認していたにも関わらず間違えていた。このゴツゴツとした感じの頭部は鳥冠状の突起があり、そこからシロチョウマン属となる。シロチョウマンと聞いてこれが魚種名だなんて全く思えない程自分としては初めて目にする耳にする属名魚種名である。シロチョウマン属は検索図鑑には国内種は4種が記載されており、どの種もここの海域での記録はないみたいである。地味な魚ではあるが珍しそうである。綺麗な状態で標本登録出来、無理してでも大学まで来た甲斐があった。魚ボラの先生とも長く会っていなかったので先生の部屋へも行き話をして急いで帰宅。急いでいたのでシロチョウマン属の魚が結局どの種に同定されたのか聞かずに帰り急いで就寝。焦らずにまた来年大学へ来た時に同定結果を聞けばそれでよい。
*魚ボラでシロチョウマンに同定されました


ホシエイ


シロチョウマン属
魚ボラでシロチョウマンに同定されました




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深海魚のお宝さがしで見た事のない魚をゲット

2023年12月27日 | 市場
 今日は定置網漁を終え市場で水揚げ作業をしていると市場職員からまた選別後の必要のない深海魚が冷蔵庫に入っていると教えてもらう。今までにその中からヒメキチジ(ブログ2023 4.28)やオオヒシマトウダイ(ブログ2023 11.28)を見つけ魚ボラの標本用に確保している。今回も好きなだけ持って行っていいとの事でワクワクする。仕事が終わってから深海魚の選別をして標本用になるような魚を探す。ぱっと見て直ぐにヨロイイタチウオを発見。ヨロイイタチウオは深海エビ漁で混獲される深海魚の中でもアカムツと一緒に高値で取引される昔は捨てられていた高級魚である。その為今では獲れても水揚げされてしまい手に入らない魚である。いつもはサイズが大きいのだがこの個体は小さいので利用されなかったものと思われ遠慮なく標本用に確保する。その後、小さい魚を選別。すると今までに見たことのない魚を発見。尾部へ向かい細長くなっているのでソコダラ科の魚の様に思う。だが、今まで見て来たソコダラ科の魚種とは顔つきが全く違い、魚種がわからない。この個体も確保。全て選別を終え、結局この2種のみ標本用に確保する。このソコダラ科と思われる魚が今までに見た事のない魚であり種名も気になる。更に弱そうな体つきなので直ぐに標本写真を撮ってもらいたい魚である。丁度一昨日確保したホシエイも明日までには大学へ持って行こうと考えていたのでこれから大学へ走り確保した標本を持ち込むことにする。
深海エビ漁で混獲される魚類


ヨロイイタチウオ

見た事のない深海魚



アカカサゴ

カガミダイ

ソコマトウダイ
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クリスマスプレゼントはホシエイ

2023年12月25日 | 定置網
 今日は時化予報だった為、強風が吹いて来る前に定置網漁を操業という事でいつもよりも早い時間に出漁。それでも早くから風が吹いて来て時化の中での操業となる。船が揺れる中、大ダモで魚を掬い選別台へ降ろされると大きな黒いエイが出て来る。まだ辺りは暗く、更にエイ自体も黒くわかり難いのだが体盤に白い小斑点が破線状に並んでいるのが確認出来、ホシエイだと直ぐにわかる。ホシエイはここでは珍しいうえ獲れたとしても大き過ぎて魚ボラの標本用に確保していない。その為、薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ2022 2.25)にも標本写真ではなく水族館で撮影されたものが使われている。いつもは本船のクレーンを使い揚げるのだが今回の個体は大ダモに入るサイズであり小さく標本用に確保する。今日はクリスマスという事でプレゼントに珍しい魚を期待していたのだが、このホシエイが一応クリスマスプレゼントとなるのだろうか。小さいと言ってもうちの冷凍庫には入らない。大学へ走ろうかとも思ったが今日はクリスマスという事で学生も居るかわからない。漁協の冷蔵庫に入れて置いて後日持ち込むことにする。
ホシエイ




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モノノケトンガリサカタザメをお届け

2023年12月13日 | 魚ボラ
 今日の定置網漁で確保したモノノケトンガリサカタザメ。いつもの魚ボラの標本ではなく以前に頼まれていた水産学部の先生に届ける予定である。水産学部からは標本としてではなく魚食として頼まれている。水産学部の先生は今までに多くの魚種を食べて来ており、この個体も追加種となる。だがこの個体、前回魚ボラに標本登録した個体よりも更に体表に小斑点が散在しており珍しく、更に今日はアザハタを持ち込む予定でもあるので魚ボラ用に標本登録した方が良いのか悩む。だが、サイズが大きい過ぎるかもしれないが以前から頼まれていたうえ、これを逃すと次回は何年も先になる可能性もある。更にもう1種オニヒラアジの幼魚も頼まれており、それも丁度確保することが出来ており水産学部に運ぶことにして、先生に連絡する。漁協へ行き確保したモノノケトンガリサカタザメを車に何とか積み込み大学水産学部へ走る。鹿児島市内に入ると帰宅ラッシュに巻き込まれ、到着予定時間を大幅に上回ってしまう。先生に届けるも遅くなってしまい学生が少なく手伝う事に。色々な角度から撮影してから食べる用に身を取る為に捌く。捌くというよりも大きいので解体である。この個体は雌個体だったので前回の様に胎仔を抱えていないか気になっていたが、この個体からは卵の様なものが出て来ただけであった。この後、水産学部キャンパスを出ていつもの魚ボラのキャンパスへ走る。魚ボラの日であったが到着が遅くなってしまい既に終了していたものの、アザハタを標本登録してもらう。遠く福岡から来て頂いている魚ボラのメンバーを駅まで送り帰路につく。今回のモノノケトンガリサカタザメは普通の個体とは特徴が違ううえ大き過ぎたので水産学部の先生にはやっぱり普通の個体の方が良かったのではとちょっと後悔。今後手頃なサイズが獲れればまた確保しようと思う。
モノノケトンガリサカタザメ

車に詰め込めたがギリギリ

鹿大水産学部





あちこちから撮影




いつもの魚ボラが行われている鹿大郡元キャンパスへ

アザハタ

アザハタを標本登録

鹿児島中央駅
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大きな黒斑のないモノノケトンガリサカタザメ再び

2023年12月13日 | 定置網
 先日確保したアザハタが冷蔵保存限界であり、今日は丁度魚ボラの日でもあるので大学へ行く予定。ほかに何か見つからないかと今日の定置網漁で面白い魚を探す。すると突然大きなモノノケトンガリサカタザメが揚って来る。普段だとこの大きなサイズなら網を絞る時点で網の中にいるのはわかるのだが、今回は大ダモで掬って揚がって来るまで全く気付かず。突然の事で非常に驚く。見ると普通の個体ではなく、以前にも獲れた胸鰭中央に大きな黒斑がなく、胸鰭を中心に体全体に小斑点が散在している個体(ブログ2022 8.29)である。しかも今回の個体はその小斑点がまだら模様の様に非常に多い。今年の初めには体表に模様のないナルトビエイでもこのような小斑点が散在している個体(ブログ2023 1.17)が獲れている。同じ板鰓類という事で何か繋がりがあるのだろうか。モノノケトンガリサカタザメは大学の水産学部の先生から頼まれており、サイズは大きいものの運べるサイズなので一応確保する。
モノノケトンガリサカタザメ

胸鰭中央に黒斑はなく、体表に小斑点が散在




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アザハタ初確保

2023年12月11日 | 市場
 今日は朝から雨。定置網漁を終え水揚げを済ますと仕事は終了となる。その後、市場内を散策する。すると活魚水槽にアザハタが2個体水揚げされ泳いでいる。アザハタはここでは珍しく、市場に水揚げされているのを何度か見た事があるだけであり、魚ボラの標本としてまだ確保していない。アザハタはハタの仲間で高級魚であり高値の付く魚である。だが、今回は2個体のうち1個体はサイズが小さく1キロ未満であり、これなら何とかなりそうであり標本確保の絶好のチャンスである。という事で市場職員の方に札を入れてもらい入札。何とか確保することが出来た。今日はもう仕事が終わっているのでこのまま大学へ走ってもいいのだが、運悪く車が修理中で夕方に引き取りに行かなければならない。車を引き取りそのまま大学へ走ろうかとも思うが魚ボラの先生は海外出張中で居らず、大学内に入るのが時間的に微妙である。その為、標本は確保したものの大学へ持ち込むのは諦める。一応冷蔵で置き、明日以降大学へ走れれば持ち込もうと思う。とにかく標本をまだ未確保のアザハタを確保することが出来てひと安心である。

水揚げされているアザハタ(確保個体)

水揚げされている大きい方のアザハタ

確保したアザハタ


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ゴマフエダイ幼魚初採集

2023年12月09日 | 採集
 今日は夜間採集の日。大潮前の干潮時と言う事でまた地元の教えて頂いた場所(ブログ2023 11.27)へ夜間採集に行く。前回は強風でメインの場所は確認出来なかったのでここへ来るのを楽しみにしていた。今日は風もなくじっくりとハタ類の幼魚を探すことが出来そうである。水量がとても少ない河口であり、こんな所にいるのだろうかと思いながら探していく。すると何故か石の下ではなく横にいるミミズハゼの仲間を発見。採集する。更にタネハゼやチチブモドキなども見つける。何だか状況から夜間採集の遠征(ブログ2023 9.30)(ブログ2023 10.28)を思い出し、こんな感じならフエダイ類の幼魚も見つかるのではと思う。更に川を上って行くと水の溜まった淀みがあり、案の定フエダイ類の幼魚を発見。採集するとオキフエダイの幼魚である。オキフエダイは昨年まで地元では見つかっていない魚であったが、今年はいつもの港での夜間採集(ブログ2023 9.16)(ブログ2023 11.25)や定置網(ブログ2023 11.20)でも見つかり、ここでも見つかるとは当たり年となる。更にフエダイ類の幼魚を見つけ採集すると今度はゴマフエダイの幼魚である。ゴマフエダイは定置網では成魚が獲れるものの自分の採集では初採集となる。淀みの先は川の流れが速く目的のハタ類の幼魚は見つからずここで終了。更に前回クエの幼魚を採集した(ブログ2023 11.27)場所へ行くと潮が完全に引いておらず採集出来ず今日の夜間採集は終了となる。暗い狭い山道を行き帰り恐る恐る通って行く夜間採集の遠征では目的のフエダイ類の幼魚が採集出来なかったのに簡単に来られる地元でフエダイ類の幼魚が採れるなんて本当に灯台下暗しであった。

ミミズハゼの仲間
*後日、魚ボラでミミズハゼと同定されました。

タネハゼ

オキフエダイ幼魚

ゴマフエダイ幼魚

今回の収穫

オキフエダイ幼魚

ゴマフエダイ幼魚

ミミズハゼ

タネハゼ


オキフエダイ幼魚

ゴマフエダイ幼魚
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