少し前の話になるが、IMF・世銀年次総会が行われた10月に
バリ島ヌサドゥア地区で交通規制が行われた。
ジャカルタでは以前から導入されている車両ナンバー規制「Ganjir - Genap」だ。
ガンジル(Ganjir=奇数)、グナップ(Genap=偶数)と文字通り、
指定道路、指定時間帯において、奇数の日は末尾が奇数のナンバー、
偶数の日は末尾が偶数のナンバーにしか通行が認めれれないというものだ。
バリ島では馴染みのない規制だけに、どうなるものか、と思っていた。
弊社では、ヴィラの宿泊客の送迎があるし、ヌサドゥア方面でゴルフに行く
ヴィラオーナーもいたから、この規制、大いに関係がある。
確かに、バリ島の交通渋滞は、時間によっては本当にひどい。
規制をしなくては、国際会議に影響があるし、治安的にも問題があるのだろう。
しかし、こちらからすると、なかなかしんどい規制だ。
規制時間は、朝6時から9時、午後3時から7時という時間帯。
日本から訪バリする人の飛行機は、すべてその時間の到着する。
初めてのゲストは、バリ島のタクシーは評判が悪いから送迎を依頼しているから
「規制があるから迎えにいきません」というわけにもいかない。
無事にこの期間をやりすごせるのだろうか。
会社の車のナンバーを確認したら、半分はガンジル(奇数)半分はグナップ(偶数)。
うまいことやりくりすれば、なんとかなりそうだ。
戦々恐々と臨んだ初日は奇数日。
現地では、そこら中に警察官や警察車両が配備されていた。
ん?あれ?
奇数日なのに、偶数ナンバーの車両がお咎めなしで通行している。
せっかく奇数ナンバーのものを選んで現地入りしたのに、
警察官は、まともにチェックしていない!
これがバリというもの。
実際、バリ島で情報を周知させることの難しいだろう。
知らないで、あるいは知っていて偶数ナンバーで現地に入った車両の数は、
かなりの数になるはずだ。
それをいちいち、チェックしてはじいていたら、かえって大混乱してしまう。
厳格な内容の規制 → 不十分な告知 → 柔軟な運用。
お決まりのパターンだ。
このパターンゆえに、「賄賂」があちこちで発生することになる。
今回はこれでよかったのかもしれない。
交通量は減少した上に、混乱は回避できたのだから。
問題は今後、ガンジル・グナップをだれも信用しなくなり、
誰もが堂々と規制ナンバーで挑んでくるようになったときだ。
そのときは、やっぱりワイロなんだろうな。
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