バリ島の現地法人には、現在２００名ほどのスタッフが在籍しているが、

 

実は、この全員がスマホを使っている。

 

世界の変化のスピードはすさまじい。

 

２００７年、はじめてスマホを、初代iphoneを触ったとき、革命だと思った。

 

「こいつは世界を塗り替える」と確信した。

 

あれから１２年。

 

インドネシアのこの片隅まで、塗り替え作業は行き渡った。

 

朝起きてから就寝するまで、スマホを手放すことがない生活が

 

当たり前となった。

 

それは先進国だけでなく、途上国でも同じだ。

 

スマホを皆が使う理由。

 

それはもちろん、便利だからだ。

 

先進国と新興国、途上国では、スマホの意味が違う。

 

先進国はもともと、コンビニがあり、銀行のＡＴＭ、郵便などの社会インフラが整っており、

 

また各個人は、スマホが普及する前から携帯電話、カメラ、パソコンを持っていたから

 

スマホがやれることの多くはすでにやれていた。

 

それがスマホという端末１つに集約され、便利になった。

 

 

 

それに対して、新興国、途上国では、これまでできなかったことが、

 

できるようになった。

 

例えば、カメラ。

 

バリ島にもカメラは売っているが、すべて輸入品だから値段は日本より高い。

 

所得が低い彼らにとって、カメラは高級品だからカメラを持る若者はほとんどいなかった。

 

しかし、スマホを持つことにより、写真を撮影できるようになり、

 

遠く離れた人に瞬時に写真を送れるようになった。

 

 

スマホと同様に、バリ島では個人でパソコンを持つ人は少ない。

 

となると、コミュニケーションは１対１に限られたし、画像やデータは送れなかった。

 

しかし、スマホのＳＮＳの普及により、コミュニケーションが１対１から１対多数になり

 

写真や動画も送れるから、安く早く正確に情報が伝達できるようになった。

 

 

我々の業務も、これにより格段に便利になった。

 

ヴィラに破損があり、工事をしなければならない場合、

 

これまでは現場のスタッフ、工事の職人、本部の担当、本部の上司が

 

互いに電話でやり取りし、破損状況も口頭での説明だった。

 

これだと、やり取りが多いから面倒だし、破損状況も正確さに欠ける。

 

しかし、スタッフをグループ化しておけば、破損個所の画像と情報を簡単に共有することができる。

 

やり取りの履歴が残るから伝達によるミスも起きにくい。

 

スマホにより、格段に効率が上がった。

 

 

送金も電子決済も容易になってきているから、ボロボロの紙幣が必要なくなれば

 

自販機が普及するだろうし、銀行のＡＴＭがなくても送金が容易になる。

 

街灯がない暗い道では、ライトアプリが懐中電灯となり生活を助ける。

 

 

スマホの普及は、人々を豊かにする。

 

これまで先進国と新興国・途上国の差は、情報、教育などの社会インフラの差が

 

壁となり、後者が全社に追いつくことは容易ではなかった。

 

しかし、スマホの普及は、両者の差を埋める。

 

これにより、新興国や途上国の経済成長のスピードはますます加速する。

 

 

バリ島のローカルの生活はどんどん変わってきている。

 

始めてバリ島を訪れた２０年前。

 

仕事のために頻繁に来るようになった１０年前。

 

そして今。

 

物価は上がり、最低賃金は上がり、ガタガタの道路はきれいに舗装され、

 

渋滞がひどい交差点は立体交差になり、渋滞は緩和された。

 

建物もどんどん綺麗になり、走っている車も新しくて綺麗だ。

 

もちろん、土地の価格、ヴィラの価格も上がっている。

 

１０年後、どうなっているのだろう。。

 

 

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