猫街暮らしの詩人さん

猫街に暮らす詩人さんのひとりごと

冷たい耳

すっぽりかぶったはずの

毛布がずれて

すっかり耳が冷えている

 

まだ

冬だったんだと

残念さの混じった安堵が

心地よかった

 

耳の冷たい男は

嘘つきなんだよ

 

冗談めかして笑うあなたを

ふと想ったのは

何年ぶりだろうか

 

雪の日曜

好きなだけ怠惰になろうと

僕はまた

すっぽりと毛布で耳を隠した

 

 

f:id:Sala-Y:20200209122839j:plain

はっぴ526さんによる写真ACからの写真