新しいニャパンパスポートカバー。日の丸がネコの目になっているところも気に入っています。こんなにかわいいのにまったく人目を引かないところも気に入っています。
深夜に上海を発ちポルトガルに向かいます。経由地はドイツのフランクフルト。
残念ながらドイツを旅したことはまだないのですが、スターアライアンスの航空会社をメインで使っていることや、ルフトハンザが比較的良い値段のチケットを出しているからか、乗り継ぎ国としてはしばしばおじゃましています。
夫が大学生のころドイツにいたことがあったそうで、おそらくドイツに一緒に行きたいと思っていると思うのですが、引退したらのんびりゆっくりドイツをまわろうねーとふわっと先延ばし策をとっています。
今回はフランクフルト経由。行き先はポルトガルですが、シェンゲン協定加盟国内では、乗り継ぎだけであっても最初の到着地で入国審査、最後の国で出国審査となります。そんなわけでフランクフルトで入国。
人と違うことをしたいのか、何も考えていないのか、何も考えていないとして、それはそれでどうかと思いますが、その担当者は査証(VISA)ページではなく、最初に3ページある「追記欄」の1ページ目にドカっとスタンプを押してくれました。
この追記欄にスタンプを押されたことで、どんなことが起こり得るかは知りませんが、なんかザワっとします。ここに入国スタンプを押すなと書かれているわけでもないので、どうにもならないと思いますが。
それにしてもフランクフルトの空港の無機質さ。広く、無駄のないデザイン、たくさん人がいるのにまあ静かです。大きな男女がまあまあたくさんいて、おのおのみんな喋っているのに、整然としています。あの人たちサイレンサーでもついているのでしょうか。
こんなにたくさん人がいるのに、なんでこんなに静かなの?夫に聞いても、それは君が上海から来たからだよと取り合ってくれません。あんなにびっくりするくらい静かなのに。
天気予報は曇り。外の景色も紛うことない曇り。コートやセーターを着ている人がほとんどで、冬ももうそこまで来ているんだと見ているだけで寒くなります。
寒々しい冬一歩手前のフランクフルトを後に、一路ポルトガルへ。
ドイツ人人口のガッと増えた飛行機に乗り変えポルトガルのリスボンに向かいます。平均身長世界第6位、181cmのドイツのみなさん、当然のように狭い飛行機の座席に収まりきらない長い御御足。前席の肘掛の長さくらい優にはみ出しています。(参照サイト:Average Height By Country 2019)
ながっ、デカっと心の中でつぶやきつつ、なのになぜあんなに静かに規律正しく過ごしているのだろう、気になります。
やはり比較対象の問題で、ドイツに慣れればドイツ人うるさいと思うのかもしれません。
そうこうしているうちにリスボンの空港に到着、と思いきや、まさかのタッチ&ゴー。風の影響とのことでしたが、再度高度を上げ離陸のやり直しです。
つい数日前に、自分が今から乗るぞという帰りの飛行機がまさかの経営破綻という破天荒すぎるトラブルに見舞われた、長年お邪魔している愛読ブログのエントリーを読んでいただけに、トラブルというくくりで考えたら、トラブル選外。タッチ&ゴーなんてむしろ茶柱くらいなものです。何か良いことの予兆かもしれません。
さて、機長のアナウンスでは「到着地の天気は曇り」とのことでしたが、フランクフルトのアレが曇りならば、これは快晴ではなかろうかという晴れやかなリスボンの曇り。(数日後に上海に戻り、晴れの天気予報にも関わらずひたすら白い空。天気とは国際基準ではないのかもしれません)
こうして初めてのポルトガルがスタートしたのですが、ポルトガルの前にフランクフルトのことをもう少し。
ポルトガルを満喫し、再び乗り継ぎ国のドイツ、フランクフルトにやってきました。今度は出国審査です。案の定、当然といえば当然ですがわたしの入国スタンプを探してページをめくる審査官。この春とったばかりの新しいパスポートですので、それほどスタンプが押されているわけではありません。
わたしのパスポートを何往復かめくり倒した後、探すのを諦め「いつ入国したんですか」と聞いてきました。「ほんの数日前だけど……、スタンプなら写真ページの次の次あたりに押してありますよ」と答えるわたし。
目当てのスタンプを見つけ、ふうと息を吐き、鼻で笑いながら「ふつうはこのページにはスタンプは押さないんだ」という審査官。
「ふつうはね。でも間違いなくここのカウンターでほんの数日前に押されたんだけどね」と答えると「いやいや、ご協力ありがとうございました」と芝居がかった風でスタンプを押し、うやうやしくパスポートを差し出されました。
ちょっとしてから、やっぱり、一応、念のためにパスポートを開いてみました。
追記欄に出国スタンプ(写真上)。しかも同じページですらない。
これはジャーマンジョークなのか、何なのか。