安倍総理辞任。

持病である潰瘍性大腸炎が再発したことを受け
28日、安倍総理が辞任を表明しました。
健康不安説がとりだたされる中、
治療を続けながらも続投するという見方が強かったために
日本のみならず世界中に衝撃が走りました。
憲政史上最長となっていた第二次安倍政権は
後一年の任期満了を待たずに突然の終焉を迎える事になりました。

第一次政権時代同様に病気による退陣であり、非常に心配です。
これまでは薬によって症状をコントロール出来ていて
執務に支障はなかったという事ですが、
6月の定期健診で再発の兆候が見られ、7月中旬ごろから体調の変化が現れ、
今月に入って再発が確認されたという事です。

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アベノマスクの安倍総理
(出典:首相官邸)

安倍総理はコロナ対策のため1月26日から6月20日まで
147日に渡り連続勤務を続けており、過労が災いしたのかもしれません。
もし、コロナが無ければ病気の再発は無かったかもしれないし、
予定通り東京オリンピックが開催され、
歴代最長政権の有終の美を飾れたかもしれません。

しかし、コロナウイルスのパンデミックは
現時点においても終息の気配が無く、
安倍総理の最後の舞台という事で来年に延期になったオリンピックも
無事開催されるか分かりません。
米中貿易戦争真っただ中にある中で昨年のG20大阪サミットでは
ホスト国として両首脳の間を取り持った安倍総理ですが
国内で反対の意見も多い習近平の国賓来日は白紙となり、
トランプの再任も分からないという先行き不安な国際情勢の中、
世界の自由経済を引っ張ってきた安倍総理の退陣は
日本のみならず世界にとっても大きくマイナスと言えます。
辞任の発表を受けて海外首脳が相次いで安倍総理を高く評価し、
ねぎらいとお見舞いを表明していることからも明らかです。

思えば2012年末の第二次安倍政権発足はブログの再出発のきっかけでした。
初の戦後生まれの首相は「若すぎる」とか「器じゃない」とか
いろいろ言われていた中で
第一次政権の頃から私は一貫して安倍さんを支持していたし、
当時はまだ選挙権のなかった2009年の政権交代では
民主党を支持した有権者に失望し、
民主党政権時代は積極的に政治問題を論じる事も少なくなっていました。
そんな中での安倍総理の復活は心から待ち望んでいたことでした。

まずアベノミクスで不況続きの経済を照らし、
歴代政権が渋ってきた消費税10%への引き上げを段階的に実現させました。
2013年には靖国参拝を強行、中韓をはじめ諸外国の反発を受けるも
巧みな外交戦術で条件なし首脳会談を実現させ、
民主党政権時代に冷え込んだ米オバマ政権とも日米関係を修復させ、
戦後70年を迎えた2015年には中韓の反日攻勢の歴史戦に立ち向かい
年末に従軍慰安婦問題の不可逆的な日韓合意に漕ぎつき、
2016年には日米首脳の広島と真珠湾の相互訪問を実現。
戦後レジーム脱却に向けて確実に過去の清算を続けてきました。
特定秘密保護法案や集団的自衛権の行使容認を始め
新安保法制は憲法改正に向けて大きな布石となり、
日本は確実に安倍政権において誇りを取り戻すことができたのです。

6月に横田滋さんが我が子と再び会う事のないまま
天国へ旅立ったばかりですが、会見で涙をにじませていたように
一番の無念は拉致問題がついに解決できなかったという事でしょう。
安倍家の悲願である北方領土問題・日露平和条約
自民党の悲願である憲法改正も道半ばです。
そしてコロナ禍での中国の尖閣侵略も引き続き警戒が必要です。
誰が新首相に選出されようと引き続き安倍路線を継承し、
日米同盟を維持してもらわなければ
これまでの約7年8か月が無駄になってしまいます。
安倍総理自身も一議員として活動を続けるという事ですから、
まずは体調を万全にして頂いて、
総理を辞してもその影響力をいかんなく発揮して
安倍外交を続けて頂きたいと思います。長い間お疲れさまでした。

コロナのパンデミックといい安倍長期政権の終焉といい
令和元年(2019)よりも
正月を迎えてからの令和2年(2020)の方が
平成の終わり、歴史の転換期を強く感じますね…

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