心のハンドル操作方法 幸せに生きるための教習所

旧精神科医療は思想警察なのか?

傾聴と積極的傾聴の違い。どうすれば、相手の本質を掴み取り、気持ちに寄り添うことができるのか?

2018年10月13日 | 精神看護実習向け

今回は久しぶりに、精神科看護の実習についてです。

精神科看護の技術とは、ルートをとったり、フィジカルアセスメントをしたりするという技術も含まれますが、精神科医療特有の難しさ、知識、経験が問われます。

ですから、精神科以外の外科や内科だけの技術だけでは、到底太刀打ちできない領域であることは間違いありません。

それは、以前からもこのブログでお話している通り、

①精神病は病気ではない

ということ。

病気とは原因があって、症状という結果が出るものであるため、精神病は「原因が不明」なため厳密には「病気」ではありあせん。

そして、原因不明の脳の異常により、思考や行動が社会常識から逸脱し、社会生活が送れない=社会障害、社会不適応であるため

「病気というよりは障害、つまり福祉のカテゴリーに含まれる」ことから「精神病患者」とよばず「精神障害者」と呼びます。

これを精神看護学では、「病気によって生活障害が残るため”精神障害者”と呼ぶ」と説明していますが、そもそも精神病は病気の定義には当たりません。

②二つ目に、精神病院の役割ですが、過去記事を参照してもらうと良いのですが、「考え方がおかしい、常識から逸脱している」という理由で、過去に政治犯などを幽閉していた事実があります。

刑法における犯罪は犯さない、しかし、世の中では生活できないような常識から逸脱した行動をとり、迷惑をかける人の面倒をみる施設という立ち位置です。

かつて、大阪万博の時、ホームレスが都市の景観を害するため、ホームレスを収容させるため、「措置入院」制度を悪用し、「経済的措置入院」として、ホームレスを精神病にして、入院させていました。

・・・・・・・・・・・・・・・(措置入院 問題)

自傷他害の「おそれ」を理由に強制収容できるため、事実上、予防拘禁や保安処分の機能を持つ。罪刑法定主義、適正手続(刑事手続より簡易な手続で強制収容可能であることから)、法の下の平等原則(精神障害がなければ自傷他害のおそれがあっても強制収容されないのに、精神障害による場合は強制収容可能だから)といった日本国憲法の原理や国際人権規約や障害者権利条約の国際条約に関わる人権問題が指摘されている。
患者に医療費負担能力が無い場合、全額公費負担医療である「措置入院」として精神科病院に入院させる場合がある(「経済措置」と呼ばれることがある)。

・・・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

ですから、精神病院自体が、「治安維持」のために使われているのです。

そして、院長が金儲け、経営のために、ホームレスを入院させることもあります。

ホームレスを医療費で面倒みているのですから、話が変わってきますが、治安維持に貢献しているという良い部分もあるのです。

まとめてみると

①原因不明の脳の異常

②治安維持政策

が行われているのが、精神病院であり、精神科医療の性質であるのです。

「刑務所に行くまでではないが、社会生活がまともにできない人」が来る場所、それが精神病院なのです。

統合失調症やうつ病の人がいれば、会社や家族は困ります。

患者を家に一人で置いて、仕事にも行けませんよね。

 

さて、もう少し技術的な話をしたいと思います。

傾聴とは一体何でしょうか?

・・・・・・・・・・・・・・・(「積極的傾聴(Active Listening)」)

 「積極的傾聴(Active Listening)」は、米国の心理学者でカウンセリングの大家であるカール・ロジャーズ(Carl Rogers)によって提唱されました。ロジャーズは、自らがカウンセリングを行った多くの事例(クライエント)を分析し、カウンセリングが有効であった事例に共通していた、聴く側の3要素として「共感的理解」、「無条件の肯定的関心」、「自己一致」をあげ、これらの人間尊重の態度に基づくカウンセリングを提唱しました。(図表1)

(図表1)ロジャーズの3原則
1.共感的理解 (empathy, empathic understanding)
相手の話を、相手の立場に立って、相手の気持ちに共感しながら理解しようとする。


2.無条件の肯定的関心 (unconditional positive regard)
相手の話を善悪の評価、好き嫌いの評価を入れずに聴く。相手の話を否定せず、なぜそのように考えるようになったのか、その背景に肯定的な関心を持って聴く。其のことによって、話し手は安心して話ができる。

3.自己一致 (congruence)
聴き手が相手に対しても、自分に対しても真摯な態度で、話が分かりにくい時は分かりにくいことを伝え、真意を確認する。分からないことをそのままにしておくことは、自己一致に反する。

 具体的に言えば、「共感的理解」に基づく傾聴とは、聴き手が相手の話を聴くときに、相手の立場になって相手の気持ちに共感しながら聴くことです。「無条件の肯定的関心」を持った傾聴とは、相手の話の内容が、たとえ反社会的な内容であっても、初めから否定することなく、なぜそのようなことを考えるようになったのか関心を持って聴くことです。「自己一致」に基づく傾聴とは、聴く側も自分の気持ちを大切にし、もし相手の話の内容にわからないところがあれば、そのままにせず聴きなおして内容を確かめ、相手に対しても自分に対しても真摯な態度で聴くことです。

・・・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)

なんだか良く分かりませんね?

しかも、これを現場で実践することは至難の業です。

では具体的にどうすればできるのかについて書いていきます。

傾聴は「技術」です。

相手の話を聞くときに、自分はどうすればいいのか?ということについての方法を皆さんは知りません。

「コミュニケーションしてきたが、相手が一体何を言いたかったのかわからなかった」

「コミュニケーションしてきたが、相手に深いな思いをさせてしまったが原因がわからない」

といことが多々あります。

それは「傾聴の技術が足りないから」です。

そして、その方法を心理士やカウンセラーも知りません。

十人十色、自己流でやっています。

私が実践してきた

「傾聴のポイント」を列記していきます。

①相槌を使い分ける

②相手の話す言葉をシャドーイングし続ける

③自分の話す内容について、話始める前に、「これは正しいか?」話終わってから「今日自分が話したことは間違ていなかったか?」を確認しながら会話を進める。

④相手の目だけでなく、表情、手ぶり身振りを観察する。

 

詳しく見ていきましょう。

①相槌を使い分ける

相槌は沢山ありますね。

相槌の仕方で、コミュニケーションを誘導することができることを多くのカウンセラーは知りません。

私の中では、「質問」「表情」も相槌の中に入っています。

・言語的な相槌が「質問を投げかける」

・非言語的相槌が「うなづく、笑顔を作る」

として使い分けます。

 

②相手の話す言葉をシャドーイングし続ける

シャドーイングという言葉をご存知でしょうか?

相手がしゃべった内容をそのまま、心の中で「復唱すること」です。

声にだす必要はありませんが、相手の話している内容が分からないときは実際に声に出して確認という形で

「復唱」します。

人間は、どうしても自分の都合の良いところしか、耳に入ってきません。

しかし、相手が伝えたいことは、聞き手にとって都合のいいことばかりではありませんね。

聞き手にとって重要でないと思う内容も、話し手、クライアントにとっては重要な内容であることが多々あります。

ですから、相手の話を聞くときは、相手の話す内容を「漫然とぼーっと」聞いているのでなく常に頭の中で「復唱し続ける」習慣を身に着けてください。

 

③自分の話す内容について、話始める前に、「これは正しいか?」話終わってから「今日自分が話したことは間違ていなかったか?」を確認しながら会話を進める。

傾聴とは、「話を聞くこと」です。

ですから、聞き手からの発信の目的は「クライアントが話しやすい、もっと話したくなるようなもの」でなくては意味ありません。

極端な話、聞き手が黙っていても、何も話さなくてもクライアントが話しまくって、自分の中の問題が発見でき、明確化できればいい、心の中がスッキリしればそれでいいのです。

しかし、多くのクライアントは「自分の問題が自分で認識できていない」から相談してくるのです。

ですから、「問題を明確化」してあげる手助けをするのがカウンセラーの仕事です。

「あなたの問題はここです」と言ってはいけません。

それは「直面化」といって、急すぎるため、「問題と直面化」してクライアントが問題に向き合えるかどうかは別問題となるからです。

「あなたの問題はここかもしれませんね?」

と言い切らないことです。

「私はこう思いますが、あなたはどう考えますか?」

と言い切らない、最後は相手にクライアントに返すことが重要になってきます。

こういったやり取りをするときは、「いつも自分が間違っていないか?」を確認しながら発言します。

この繰り返しです。

間違いか正しいか?の基準は何か?というと、「矛盾が生じないか?」というところです。

実は、世の中の価値観は矛盾だらけですから、「こちら」で正しい考え方を学ぶか「聖書」を読んで「正しい考え方」を学んで欲しいと思います。

 

④相手の目だけでなく、表情、手ぶり身振りを観察する。

言葉で表現でいないとき、まずは目に出ます。

そして、手ぶり、身振りに出ます。

それを観察してメモしておくことです。

目を見なくても、その人全体から発せられる雰囲気の特徴を掴んでください。

 

以上が、傾聴の技術になります。

傾聴で一番大切なのは

カウンセラー自体がクライアントから「この人に相談したい!」という存在になることです。

どうすれば「この人に相談したい!」となれるのでしょうか?

具体的にはその人が「信用できる人」であり「信頼できる人」であることです。

「信用とは過去の実績」「信頼とは未来への期待」です。

「自己主張が強い、欲望に負ける、二枚舌、悪口、妬み、自己中心的な人」のことを誰が信用するでしょうか?

他人が見ている時だけ、良いことを言う、偽善者を誰が信用するでしょうか?

私たちは「知恵をもって、裏も表もない存在」になり、善を正義を実践する人格を手に入れるために、日々精進することが、「周囲から信頼されるカウンセラーになれる近道」なのです。

 

善を実践し、悪を嫌う人となるためにはどうすればよいのでしょうか?

それは明確な基準を知って、実践する以外、他にありません。

(明確な基準について詳しく知りたい方は「こちら」で学んでみてください。)

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