850においては、
これもまた、前期型・後期型があるのですが
メンテナンスにおいては、
OH(不具合修理のうえ、必須)
LTD仕様音質改善
LTD化
PCM1704換装 (+)と表記
Blue化
と、5つの工程が有ります。
およそ、上記の順番通りの施工になります。
毎度書いているのですが
礎になるOHを行ったうえで、
各工程を積み上げていく形の為
順番を変えることは出来ません。
OHで健康体に戻しますが品質の良いコンデンサ、半田により
新品時より、良い音になります。
LTD仕様音質改善で、メーカー由来のままでは、まともな音が出なかったものを
もっと豊かで幅・奥行きのある(その他いろいろ)音質が出る様に変えます。
この工程で音質をアップします。
LTD化で、メーカーがもっと引き出せる性能を未遂のままで終わっているところを
新機軸でやり替えます。
また、構造上の弱点を補強したりします。
この工程で性能をアップします。
PCM1704換装 (+)と表記 とBlue化
LTD化までで体調・音質・性能とほぼ満点の状態になっていますが
例えば、1704換装、元は1702を付けている為
解析能力が(1704と比べると)薄いため
LTDまでの音質・性能の表現が足りていませんので
1704に交換します。
同じく、Blue化も、
メーカー由来のコンデンサ(電解コンデンサはOHの時に全て品質の良い物に交換しています)が、
LTDまでの音質・性能の発揮を阻んだり、減衰させているので
此れも、交換します。
この辺りの工程は、表現力の開放・開花となります。
ただ、いっぺんに全工程を行うとかなりの値段になりますので
工程ごとにわけて施工することができます。
今回、オーナー様は、アンプを修理にだされていて
850のほうは、LTD仕様音質改善までということになりました。
前回、OHをおこなった記事をご自分のブログに揚げて下さっているのを
拝借してきました。
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山手サービスさん は本業多忙のため修理業務は年明けとのことです。
それでも修理をお願いしたい旨を伝えましたところ、後日「修理可能な状態になったので機器を送って下さい」とのことでした。
修理状況はリンク先をご覧ください。破損したトレイの交換、寿命近いピックアップの交換、半田クラックへの修繕、そして電源強化等を行っていただきました。実に細やかなメンテナンスです。オークションなどで axiss の修理明細が明かされることがありますが、おそらく山手サービス高橋さんのほうが技術的にも費用的にも良心的です。
帰ってきた Wadia 850 は、山手サービス高橋さんのアドバイスにしたがって結露防止のために半日放置し、更にケーブルを接続して数時間暖めておきました。
さて音出しです。まずトレイがシャーと開閉するところで万歳!当たり前の大切さを改めて感じ入りました。
いよいよ音出しです。呑み込まれたままだった高音質盤 「SUGAR LOAF EXPRESS/LEE RITENOUR」を改めてPLAYして聴きます。
おぉ、なんと豊かな中低音でしょうか!Wadia 850 はこんなにも押し出しの強い中低音が出たのですね!
そして中低音が厚みを増したことで高音まで変化がありました。
このCDは最初に聴いたときに、「いやにパーカッションがキンキンするなぁ」と感じておりました。
「きっと高音質盤なので仕方がないのだろう」と思いき や、実はそうではなかったのですね。
キンキンしてしたパーカッションは中音に自然に融け込んでおりました。
Wadia 850 本来の音+電源強化による往年 の音(by山手サービス高橋さんの言)は、なんとも豊潤かつ色っぽい音色です。
この音を聴けば、まだまだPCオーディオにいけませんね。(´ ▽ ` )ノ(2012/01/15)
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2014年にアクシスからノアに引き継がれたサービスは
2016年に事実上、サービスがなくなりました。
修理不可モデル一覧 |
※バージョンアップ、バリエーション含む | ||||
販売終了:2000年以前 |
|||||
・1000 DM-X64 ・1000 DM-X64SH ・2000 DM ・2000 SH ・2000 S4 ・2000 SH4 ・PRO |
・DigiLink30 ・DigiLink40 ・DM-X32 ・DM-X64.4 ・DM-X64.4S ・WA4000 ・wadia 1000 |
・wadia 2000 ・wadia 6 ・wadia 7 ・wadia 8 ・wadia 9 ・wadia 10 ・wadia 12 |
・wadia 15 ・wadia 16 ・wadia 17 ・wadia 20 ・wadia 21 ・wadia 22 ・wadia 23 |
・wadia 25 ・wadia 27 ・wadia 850 ・wadia 860 ・WT2000 ・WT2000S ・WT3200 |
|
販売終了:2005年以前 |
|||||
・wadia 27X ・wadia 27iX |
・wadia 270 |
・wadia 301 |
・wadia 830 |
・wadia 861 ・wadia 861X |
|
販売終了:2006年 |
販売終了:2008年 |
販売終了:2009年 |
|||
・wadia 302 |
・wadia 931 ・wadia 921 |
・wadia 381 |
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販売終了:2010年 |
販売終了:2011年 |
販売終了:2012年 |
|||
・wadia 581 |
・wadia 170 |
・wadia 171 |
ですが、きんたこさんのWADIA850 は並行輸入品だったため
2011年の時点でサービスを受けられなかったのです。
そのような経緯が有り、当方にやってきたのですが、
当方がLTDを完成させたのがWADIA6が最初でした。
2013年5月24日掲載
WADIA6は改造を加えても作りが良い分それに十分応えてくれるプレーヤーだと思います。
ブログ上でWADIA6改として音質改善を紹介していますが音質を向上できる要素はまだ残っておりどこまで改善できるか非常に興味があったので過去の経験を生かして改造を進めました。
当然コストパフォーマンスを重視して無理のない範囲での実施です。
同じく、他のWADIAに対してもLTD化を施工できるようになったのですが、
このころはまだ、LTD仕様音質改善は6に対してのみでした。
そうこうするうちに
LTD仕様音質改善をWADIA全般に施工することが可能になり
旧音質改善の部品の一部を廃棄して別の部品に載せ替えなければならない。と、いう
無駄、ロスが出て来ることとなりました。
本来LTD仕様音質改善はLTD化の時に施工していたのです。
つまり、LTD化しないのなら
旧音質改善での施工だったわけです。
ところが、LTD化される方がふえてきたのと
旧音質改善とLTD仕様音質改善では、音質に雲泥の差があり
良い音を提供したいということもあり、
音質改善の時に
LTD仕様音質改善を施すようになりました。
そして、最初のころと比べると
OHの部品もさらなるチョイスとなり
ずいぶん前のOH(音質改善もふくめ)の機器は
さらなる進化を施工することを余儀なくされています。
OHから旧音質改善の追加ならば、2万~3万(記憶不確かのため、アバウト表記)で済むはずだったのですが、
もうLTD仕様音質改善より、わざわざ、音質の薄い旧音質を施工することはしません。
予定されていた金額と違ったのではないかと思うですが、
アンプの修理も重なってしまった状態だったようです。
2014年4月くらいまでは、アンプのメンテナンスもおこなっていたのですが
これは、CDP・トランスポート・DAC専門にするために
アンプメンテナンスから手をひきました。
2012年ころなら、まだ、アンプさわっていたのですが・・・
不調にならないと、OHを考えないのはどなたでもあることです。
本当は、MONO職人(同じ職人がシステム全般をメンテナンスする)での
施工が一番なのですが、
オールマイティにさわれる人が少ない(あるいは、皆無ーOHまでなら何人かいらっしゃるかもしれないけど
音質改善・改造までを含むシステム全般を触れる人は、ほぼ居ない)
そういう意味では、タイミングが合わなかったというところです。
そうこうするうちに
850は(+)PCM1704換装にBlue化と開発?が進みました。
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OHの時点で
おぉ、なんと豊かな中低音でしょうか!Wadia 850 はこんなにも押し出しの強い中低音が出たのですね!
そして中低音が厚みを増したことで高音まで変化がありました。
このCDは最初に聴いたときに、「いやにパーカッションがキンキンするなぁ」と感じておりました。
「きっと高音質盤なので仕方がないのだろう」と思いき や、実はそうではなかったのですね。
キンキンしてしたパーカッションは中音に自然に融け込んでおりました。
と、おっしゃっていたので
きんたこさんはかなり「耳」の良い方と思われます。
常々、低域が、中高域を支え冴えさす。
と、かいているのですが、
その部分をピンポイントでとらえていらっしゃるので
正直、この先、LTD仕様音質改善・LTD化・(+)・Blue化と進まれると良いだろう。
と、思っていました。
AUDIOを楽しむ方の中で、
音を追従するタイプと
(もしかすると)ステータスに酔うタイプとが居る様に思えます。
ステータスというのは、幅広く、
例えば、値段・ブランド的なもの・持ってる自慢?などなどもっと・・と、
幅広いのでピンとこないかもしれません。
きんたこさん自体は
耳の良いぶん、どうしても音追従になってしまうでしょうから
ある意味、850LTD(+)Blueの真髄に触れる「天分」をもっていると思われます。
ですので、音沙汰無しで、ブログも当方へのリンクも旧ブログのままで
「う~~む?????」と、思っていたのですね。
すると、連絡が有りました。
で、今回、LTD仕様音質改善までということでおうけしたのですが
仕上がって、返却したものの
アンプがまだ、帰って来ていない・・・・
で、最近、連絡が有りました。
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早速あれこれと聴いておりますが、高音が素晴らしく伸びやかに鳴るようになりました。
詳しいことは後日ブログにエントリーしたいと思います。
この度はありがとうございました。
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ここで、思うことです。
850LTD(+)の段階では
高鳴り気味の音のままですが
Blue化すると、低域にシフトする。
と、いうことを書いています。
それは、具体的に
850LTD(+)だと
マライアのヴォイスが深層の令嬢のような上品(すぎる)なのですが
Blue化すると、
酒場の席までおりてきて、すぐ横で歌い低域ヴォイス(むろん、すべての帯域ですが)が
聴く者の身体の芯までとどくような、一種底鳴りのような共振感を味わえます。
これが、LTDまでの完成を阻んでいたメーカー由来のコンデンサを撤収した効果なのですが
常々、低域が、中高域を支え冴えさす。
と、言う部分が如実に開花していきます。
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が、高鳴り気味と書くと
どこか、キンキンした状態を想像されるのではないかとおもうのですね。
この部分は
OH時点で
おぉ、なんと豊かな中低音でしょうか!Wadia 850 はこんなにも押し出しの強い中低音が出たのですね!
そして中低音が厚みを増したことで高音まで変化がありました。
このCDは最初に聴いたときに、「いやにパーカッションがキンキンするなぁ」と感じておりました。
「きっと高音質盤なので仕方がないのだろう」と思いき や、実はそうではなかったのですね。
キンキンしてしたパーカッションは中音に自然に融け込んでおりました。
と、ありますし
今回のLTD仕様音質改善でも
早速あれこれと聴いておりますが、高音が素晴らしく伸びやかに鳴るようになりました。
つまり、けして、キンキンの音でなく
通常のCDPとくらべてしまえば
雲の上の出来栄なのです。
そのLTD仕様音質改善(さらには、LTD化に(+)に)より
もっと、深い低域
即ち、もっと深い高域がでてくるということです。
順番に(こちらの開発にあわせたため)工程を進めていったT氏は、
そのたびに、
「まだ、この音をよくできる?いったい、どうやって?
十分、満足しているけど、良くなるならしたいです」
と、音追従タイプなのですね。
ちょうど、LTD仕様音質改善の音をすばらしいとおっしゃったきんたこさんの
裏側にも
「まだ、この音をよくできる?」
「良くなるなら、したい」
と、いう思いがうずめられているのではないかと思うのです。
でも、段階ごとの変化の感激を味わうのも
「乙」なものです。
その伸びやかな高域が(耳に)当たり前になったころに
LTD化に進んでくださるとうれしいですね。