2020年6月26日にインヴィンシブル投資法人が海外不動産であるウェスティン・グランドケイマン・セブンマイルビーチ・リゾート&スパ及びサンシャイン・スイーツ・リゾートに係る収益に関して実施した、以下の為替オプション取引の解消したと発表しました。

 インヴィンシブル投資法人は、海外不動産からの収益に係る為替レートの変動をヘッジするため、海外不動産の想定NOIの85%程度の額をヘッジの対象額として本為替オプション取引を実施していたところ、海外不動産は新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、2020年3月下旬より営業休止を余儀なくされており、営業再開は早くても10月1日以降と見込まれています。
 そのため、2020年5月15日付及び2020年6月10日付で、既に投資法人は既に海外不動産の本年4月から9月の期間の想定収益に対する為替オプション取引を解消していますが、2020年10月から12月の期間にかけての収益も大幅に減少することが想定されることから、投資法人は、現存する為替オプション契約のうち、当該期間の想定収益に対応する本為替オプション取引(想定元本:5,656千米ドル)を解消しました。
 なお、2020年2月21日付「為替オプション契約の締結に関するお知らせ」にてお知らせした為替オプション契約は引き続き維持するということです。
 
 大々的に海外不動産を取得したことはチャレンジだったと思います。個人的にはJ-REITで海外不動産を持つことについて疑問でしたが、新しい取り組みを始めたということについてはある意味非常に羨ましいことでもありました。
 ただ、問題はやはり為替オプション解約によるダメージです。既に今回で3回目の解約で、残りの2020年2月21日付の契約も解約するのではないでしょうか。増加した営業外費用は以下の通りです。

・2020年5月15日の解約:▲71万円
・2020年6月10日の解約:▲326万円
・2020年6月26日の解約:▲723万円
合計:約▲1,120万円

 これが他の投資法人であった場合はコロナウイルスの影響だから仕方ないよね。とフォローするところですがインヴィンシブル投資法人の場合は何の同情も湧きません。運用報酬削減する方向でしか投資家さんは納得しないのではないかと思います。