基礎的な官能基変換反応 / カルボキシ基 ⇒ ヒドロキシ基 | 創薬メモ

創薬メモ

創薬化学、有機化学、有機合成について書き進めていきます。

基礎的な官能基変換反応 <カルボキシ基 ⇒ ヒドロキシ基>

 

・ボラン還元

 

ボランは、カルボン酸をアルコールへと選択的に還元可能。

THF錯体、ジメチルスルフィド錯体等が市販されている。

ジメチルスルフィド錯体は安価だが、悪臭の問題がある。

THF錯体が扱いやすい。

 

WO2016014463A1

 

・活性エステルの還元

 

活性エステルを介した二段階法。

カルボン酸をアルコールに one-pot で還元できる。

信頼性が高く、カルボン酸を還元する際に常用される。

アシルイミダゾールは、比較的安定なため扱いやすい。

 

WO2009096609A1

 

Synthesis, 2011, 9, 1375.

 

・NaBH4 / I2

 

系中でボランを発生させる方法。加熱が必要な場合がある。

安価であるため、大量合成の際にも有用だと思われる。

(ボラン発生の際、水素ガスが出るので、密閉条件にはしない)

 

J. Org. Chem. 1991, 56, 5964.

 

US20060004045A1

 

・NaBH4 / BF3・Et2O

 

BF3 存在下では、NaBH4 でカルボン酸をアルコールへと還元可能。

 

J. Org. Chem. 1998, 63, 4116.

 

・LiBH4

 

LiBH4 を用いた還元も報告されている。

NaBH4 と LiCl から系中で発生させると安価。

LiBH4 に関しては、THF 溶液なども市販されている。

 

Org. Lett. 2008, 10, 2821.

 

副反応の懸念がないのなら、普通に LAH で還元すれば良い。

 

↓応援クリックしてくれると励みになります!


人気ブログランキングへ