指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

菅と菅

2020年09月27日 | 政治
菅義偉が首相になり、管直人とならび、二つの菅内閣が誕生した。
この二人には、共通しているところがある。
どちらも、地方出身であることで、菅直人は宇部、菅義偉は秋田である。
菅も菅も、名前からみれば、菅原氏の末裔のように思えるが、共に文化芸術には疎いように見える。
菅は、大学は空手部だそうで、菅も「芸術音痴」の小山台高校の出身である。
文書博士の菅原道真の末としては、やや恥ずかしいことと言うべきか。

さて、昨日書いた元パシフィコ横浜の社長の高木文雄氏は、文化に興味の強い方だった。1989年だと思うが、パキスタンのカワーリーのヌスラット・アリ・ハーンンが二度目の来日をして、今はない五反田の簡保ホールでコンサートをやった。この時、私は高木氏の隣席にいたが、休憩時に社長は言った。
「これは、本来は夜なかに徹夜でやるものではないかね」
まさにその通りなのである。

            

また、高木氏は大相撲が好きで、「枡席があるから見に行こう」とのことでパシフィコの佐久間常務らと国技館の枡席に行ったことがある。
席に着くと、例によって男衆が、「引き出物」を持ってきて我々にも配るのだが、その時高木氏は、そっとポチ袋を男に渡した。
相撲は好きで、子どもの頃からきているとのことで、長い間の経験があるのだなと感心した。

また、高木氏を横浜に招いたのは、元市長の細郷道一氏だった。
同じ事務次官仲間でよく知っていたからである。
毎年の正月の1月3日に歌舞伎座に行くと、細郷氏が奥さんと一緒に見に来ているのだった。
高木氏といい、細郷氏と言い、昔のキャリア官僚には、きちんとした教養があったのだなと思う。

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