小坂の表札、玄関を開けてそして台所に。
洋造が朝食の準備。
「よぅ、おはよう。帰ったか。」
「おはようございます。起きてましたか…。僕やります。」
「ん~。そうか。…じゃ、頼むかな…。」
「はい。」
冷蔵庫からウーロン茶のペットボトルを取り出して、
「ん~~、ワコウ~。何か良い事あったか…???」
和弘、そんな洋造の声に、
「えっ。いいえ~~。」
「くくく。おめぇ…、嘘つくのが下手だね~~けけけ。顔に書いてあるぞぃ。」
「えっ…???ははは、強いて言えば…。また振られました。」
「ん~~???」
「公園で休んでいたら可愛いプードルと一緒のご婦人。僕に全く目も呉れずに目の前を通り過ぎる。」
「はぁ…???お前、そんなご婦人…、趣味だったんか…???」
「いえいえ。ワンちゃんですよ。全く無視されてましたね~。ご婦人は申し訳なさそうに僕にお辞儀をして。」
「かかか。犬には嫌われたか~~。いい若ぇもんが~~。」
片や、
「さてと、朝ご飯。」
着替えて朝食の準備をする夕美子。
欠伸をしながら、
「おはよう~~。」
倫洋。
「…ん…???何、鼻歌…???」
「ん~~。はい、おはよ。…何か言った~~???」
夕美子の顔を横から覗いて…、
「姉ちゃん…。何か…あった…???」
そんな倫洋に、
「へっ…???…いや…。な~にも…。どしてよ…???」
「…いや…。いつも…鼻歌なんて、歌わない人が…。」
「うそ。…んな事…ないでしょ。」
「いん~~や。いつもは…。…な~んか…???」
「はいはい。どうでもいいけど…、顔…洗う~~。」
忙しく時間が過ぎて行く編集局。
「あっという間の、お昼だね~~。」
夕美子。
與門、会議から戻って、
「さて、お昼、食べますか~。夕美子~~。」
「あいよ~~。」
「しっかし、驚いたね~~。」
エレベーターの中で與門。
「何が…???」
夕美子。
「Ms Floral(ミズフローラル)ってブランド知ってる…、夕美子~~???」
「いや…。全然…。」
首を横に振りながら…夕美子。
「だよね~~。あんたが知ってれば、私だって知ってるはず…。」
「ふん。」
エレベーターを降りてそのまま玄関から外へ。
いつも通っている洋食屋さんに行くつもりが…。
「わっ。何この行列…???」
與門。
「う~~っわっ。移動販売。…って、何~~、心~。真奈香~。はぁ~~。康太…。」
夕美子。
心と真奈香、そして康太、美味しそうに移動販売のメニューを食べている。
そして3人共に、Vサイン。
「ニッ。うんま~~。」
しかも他の編集局の面々も列の中。
與門、
「あらあら…。何と、杏美ちゃん、忍に五月。」
五月が與門と夕美子に気が付き、お辞儀を…。
五月が後ろに並ぶように促すが…。最後列を見ると…。
與門、夕美子、顔を見合わせて…、
変顔。
「な~~がっ。…無理だわ…。かかかか。」
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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。