「回りに、素敵な殿方が……。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.098.

ドキドキ  「初めまして、茂木悠宇と申します。奥様同様に、今後とも、よろしく。」
にっこりと悠宇。

「ふふ…、ほとんど、ワコウちゃんと変わりない年齢かしらね~~、悠宇さん。」
夕美子。

「凄~~っ。じゃ…、私と対して変わんな~い。」
若。

「…って…、おい。若ちゃん。あんたは信玄と同期でしょ。21~~。」
「…てへへへへ。…でした。」

「かかかか。…でも…まぁ~若ちゃん、頑張れ、頑張れ。」
右親指を若に向けるように夕美子。

「は~~、あんたの事じゃないの~~。夕美子~~。回りに、素敵な殿方が、ふたりもいるっ…つ~~のに~。」
カクテルを飲みながらの由香里。

夕美子、
「わお、絡んで来た。」
舌をペロリと出して夕美子。

洋造、
「けけけけ。茂木さん、煌の事が気懸かりで、悠宇さんと一緒に。来てくれたって~~訳だ。…あっ、それから夕美、明日から、当分の間、與門ファミリー、俺ん家で預かる事になった。」

その話しを聞いて夕美子、何度も首を縦に、
「ん~~、ん~~、ん~~。好都合だわ。ふん、ふん。おじちゃん家、広いしね~~。」
そして、
「ワコウちゃんはもう、おじちゃん家、慣れたでしょ。」

いきなり振られて和弘…。
「えっ…。え~~、まぁ…。はは。」

夕美子、
「…ん…???」

「かっかかか。こいつ。ほれ、瀬戸さんだよ、瀬戸さん。」
夕美子の顔を見て、和弘の顔を見て…。

「あぁ~、おばちゃんの事か~~。うん。確かに~~。人によっては…付き合い…づらいかも…。気難しいとこ…あるし…。」

と、夕美子が言った途端に洋造、夕美子目掛けて顔を顰めて布巾を持った右手でブン。

夕美子、
「へっ…???」
そして和弘と洋造を見ながら、
「えっ、えっ…???ワコウ…ちゃん…???」
そして、
「はは…だ~いじょうぶだよ~~。確かに、瀬戸さん、気難しいところあるけど、その分、優しいおばちゃんだよ~。面倒見も良いし。だから與門、忙しい編集長の仕事も、やってられるんだから~。」

その夕美子の声に、少し、落ち着いたように和弘、首を何度も頷かせて…。

「…で…。どうなの…與門さんの旦那さん…今…???夕美…???」
由香里。

「それは~。」
と言いながら、右手を前にス~っと、健之の方に…。

由香里、
「えっ…???矢萩さん…???」

健之、目をあちらこちらに…。そして自分の顔に人差し指を…。
そして徐に、
「…あっ、あ~。実は…僕の叔父が…、警視庁の…捜査二課の…刑事さん。」

由香里、悠宇、そして若すらも…。
「あらっ。」
「わお。」
「へっ!!!デスクのおじさん…って…、け・い・じ…さん…???」

若、真ん丸い目をさせて…。








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