珂帆、
「へぇ~~。そんな事って、あるのね~~。」
そして、ひと呼吸置いて、
「あっ。ごめ~んなさい。みなさん…何…お飲みに…???」
菫、
「あっ。」
敦哉、
「はははは。ついつい話に夢中で…。僕は生でいい。三笠…さんは…???」
忍、
「あ~~。うん、私も生でいいわ。」
菫、
「忍、ゆっくりできるんでしょ。」
「…って言うか、私、今日と明日はフリー。お休みだもん。だ~から、こっち来たって。」
「かかかか。道理で、今日、そっち行くから、久しぶりに飲もう~って、電話だったわけだ。」
そして、
「珂帆ちゃん、生3つ。そして、適当に見繕ってくれる、料理。」
珂帆、
「はいはい。お任せくださいませ。」
そして近くにいるスタッフを呼ぶ、
「巽~~。」
巽、
「はい。」
ポケットからタブレットを出して、
「お決まりでしょうか。」
そのまま巽からタブレットを受け取って、自分で打ち出す珂帆。
「よろしく。」
「畏まりました。ごゆっとりとどうぞ。」
「彼もデリバリーで、ウチにお昼は来てるんだ。」
巽の方を向いて敦哉、忍に。
忍、
「ふ~~ん。」
珂帆、
「あっ。菫さんたち、来る前に、ジェシカの皆さん。あっ、5人ほど…いらっしゃいましたよ。」
敦哉、
「ほぅ~、5人と…。」
菫、
「ふ~~ん。」
「て~~事は…、その5人、もしかして、みどと万美と尋音。あと…ひとりは…???ゆず。そして…、もうひとりは…。はて…???」
「多分…そうじゃないかしら…。名前は私…、分からないけど…。」
そしてカウンターの方を向いて、巽に手招き。
テーブルに近づき巽、
「はい…???」
「ねね、さっきの方々…、ジェシカの人たちでしょ。」
巽、
「えぇ…。そうです。…逢坂…さん。泉水江…さん。そして…、帯刀さん。木葉さん。あと…もう一方…が…。確か…鑑さん…。」
敦哉、
「ほぅ。凄い。もう…名前まで…。」
そして…、
「鑑…???ふん…。」
そして、
「あっ、そうか、営業の新人。鑑、飛香。…へぇ~~。」
そしてクスリと笑って、
「そうか~~。彼女たち、ここ、来たか~~。かかかか。」
「何、その人たち、ここにきて、可笑しいの…???」
忍。
「いん~~や。まっ。珍しいなって思って。」
敦哉、可笑しそうに、
「鑑って子は、分からないが、他の…ゆずを除いての3人は、いつも行く店、決まってるから。」
「へぇ~~。」
「雅楽って、焼き鳥屋だ。」
菫、
「ふふ。」
珂帆、忍、
「焼き鳥屋…???」
「あ~~。」
珂帆と忍、顔を見合わせて。
「かかかか。いい女性3人が焼き鳥屋なんて、おっかしぃだろ。」
珂帆、そして忍、目をパチクリさせて…。
「ところがどっこい、これが絶品の焼き鳥屋でね。とにかく、旨い。しかも、安いから、客受けも良い。そして、大将がとにかく面白い。まっ、小さな店なんだけど…。」
そして右左見て、両手を動かし、
「そうだな…。広さなんて…。」
両手で、アルファベットのLの文字…。
「テーブルが…。確か…、8つか…。それにカウンター。このフロアの…半分もない。」
忍、
「狭っ!!!」
「だろっ。それでも、夜にもなれば、その席。殆ど埋まっちまう。」
珂帆、
「へぇ~~。凄~~い。」
「その3人の…溜まり場だ。かかかか。」
菫、
「パ~~パ。溜まり場なんて、雅樂さんに失礼よ。」
忍、珂帆、
「うた…さん…???」
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庄司紗千 海をこえて
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。