「何もないから、落ち込んでんじゃんよ~~。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.105.

ドキドキ 「何もないから、落ち込んでんじゃんよ~~。」
木綿子に奈都美。

それから…次から次へと出社してくる社員たち。その、誰もが、
「へっ…???ナツ…どした~~???」

その度に落ち込む奈都美。

そして、
「ハイ、ミーティング~~。」
内海。

瀧澤、
「オシ。」
そしてスタッフの前に。
「えっ…???…ナッちゃ~~ん。どうした~~。くっきりと~~。」

靖子、
「うんうん。素敵な勲章だわよ~~。」

奈都美、口を尖らせて、
「ヤッさん。」

瀧澤、
「かっかかか。あとでやり方…教えたげるよ、ニキビ、隠す方法。」

「ほんとですか~~。」
奈都美。

「その顔じゃ~~。あっちこっち行くの…かなり抵抗…あるでしょう~~。」

「なんで、あんなとこに…ニキビ…???」
翔。

そんな翔に葉月、翔の後ろ頭をペン。
「こ~~ら~~。彼氏の言うセリフかぃ。」

「痛~~って。」

そんな翔の隣で伸永、口を噤んで目をキョトンと。

「尾田ちゃんみたいに、可哀想くらいの顔…できないのかい、翔~~。」
葉月。

翔、そんな葉月の声に、
「はっ???」

葉月、そして今言った自分の言葉に、
「えっ…???私…、今…なんか…言った…???」

翔、頭を傾げて、
「いや…。あれ…???」



その後、瀧澤から化粧室に。

奈都美、
「わ~~。うんうんうん。いい、いい。」

瀧澤、
「ねぇ~~。こうすると、案外、目立たない。しかも、肌にも悪影響なし。」

「はい。」
「自分…で、出来る…???」

「うんうんうん。やってみます。」

そんな奈都美に瀧澤、
「…けど~~。このニキビって…。確か…。」

奈都美、
「あっ…。」

「うん。ちょっとは…羨ましいかなぁ~~とも…、思ったりして…。」
「思われニキビに…、思い…ニキビ。」

「ふん。しかも…、上下一緒にって…。なんとも珍しい事~~。…でも、変ね~~。翔と…って~~。みんな…知ってるのに…。」

奈都美、
「う~~~ん。」
唇を尖らせて。

瀧澤、
「はい。OK、OK。あぁ。加瀬さんの方、良い感じになってるみたいね~~。最終段階じゃない~~。」

そんな瀧澤に奈都美、
「えぇ…。何だか、感触…良いです。しかも…。」

「うん。デザインね~~。あれは…発想…いいよ。」
「はい。尾田君、頑張ってくれました。」

瀧澤、
「うんうんうん。だよね~~。」
そして、
「どぅ…???最近の尾田君。どんな感じ…???…まぁ…、これから…彼の歓迎会も…あるけど…。」

けれども、そんな瀧澤に奈都美、頭を傾げて、
「ん~~~。うん。まぁ~~。少しは…活気…出てきたか…な~~。はははは。」

瀧澤、
「ぷっ。そっか~~。うん。まっ。よろしく頼むわ。お姉さんの梨花さんからも、よろしくって、頼まれてるから。」

奈都美、
「はい。」
ペコリとお辞儀をして。





昼の休憩ラウンジ。

葉月、
「それにしてもさっすが~~部長~~。うんうん。目立たなくなった~~。」

奈都美、
「うん。助かった~~。」

木綿子、
「さてさて。誰かの思われニキビで、誰への思いニキビ~~???翔の他に…???」

葉月、
「な~~訳ないでしょ。」

黙々とデザインを描いている伸永。

「けど…朝、入ってきた時のナツ…凄かったわ。」
顔を震わせて。

奈都美、
「もぅ~~。ユッコ~~。」

「正に…貞子が…マスク…。」

葉月、
「うっそ!!!!」

「それ、郷池課長からも言われた~~。」
奈都美。

葉月、
「わっ!!!郷池課長~~。曲者だぁ~~。誰彼なく、言い触らすから~~。」

木綿子、笑いながら、
「ぷぷぷ。それそれ…、今頃、経理の方で…噂…なっちゃってるぞ~~。ナツ~~。」

奈都美、
「…ったく~~。」
そして、また伸永から薫ってくるいい匂い。奈都美、自然に、
「あぁ~~。」

木綿子、葉月、
「うん…???どした~~???」

奈都美、
「えっ…???えぇぇ…???うそ…。」






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