「また…何か…考えて…いるとか…???頭脳明晰君。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.104.

ドキドキ 「そして、つまりは…。」
伸永。
「もし、警察が、こういう方法ややり方に対しての被害届が出たとしても、介入できないんですよ。」

奈都美、
「えっ…???そうなの…???」

「えぇ…。もし…仮に、法律で整備されたとします。」
「うん。」

「そんな事になったら…。もしかすると…、経済…傾くか…、或いは…、犯罪が…増加する。企業の倒産が、相次ぐ。生身の人間の起こすことですから…、身を守る事だったら、どんな事が起きるか分からない。」

奈都美、
「……。」

「だから…、こういう情報で、しっかりと…恩恵に預かるという部分もあれば…、ライバルを…言葉は汚いですけど…、ライバル会社を蹴落とす。そう言う事も…あるんでしょうね~~。」

呆気に捉われている奈都美。

「多分…。」

奈都美、
「多分…???」

「整備は…されない…と、思います。」
「へっ…???どうして…???」

伸永、
「簡単ですよ。警察も、こういう情報…利用している訳ですから…。しかも、政府に至っては、当然の事ながら…。確かに、ブロックは最高級ですけど…。今の時代…、インターネットがなくなったら…経済…行き届きません。逆にそうなったら、世の中…パニックにも…成り兼ねませんから…。」

そんな伸永をさっきからずっと見ている奈都美。

「常務のボンボンかぁ~~。」
伸永。

奈都美、
「へっ…???」

「あぁ…、フランク・アポンの槙坂耕助。槙坂滋常務の息子ですけど…。」
「あ~~、うんうん。」

「ボンボンというのは…これだから…かな~~。」
「ふん。」

「情報によると、仕事は…全部、部下に…。…で、その手柄だけを自分に…。相当の口上手みたいです。しかも、気に入った部下をべた褒め。」
その内、
「ぷっ。」

奈都美、
「へっ…???」

「しかも…口が軽く、デリカシーがない。何人もの女性に声掛けるタイプだって…。凄い。こういう事も…平気で投稿するんだ~~。」
「ノブ~~。」

「あ…、はい。」
「そろそろ…行こっか…。」

その声に伸永、
「あっ、そうですね。はい。」
頭を掻きながら。
「すみません。なんだか…僕ばっかり喋ってばかりで…。」


レジで精算しながら奈都美、外を見ている伸永を見て、
「この人…、どういう…。」

店員、
「ありがとうございました~~。」


店の外、伸永、黙って立ったままで…。

奈都美、
「どしたの…尾田君…???」

伸永、
「あっ。えっ…???…あ~~ははは。あっ、幾らでした…。」
そして財布を…。

奈都美、
「いいよ、経費で落ちるから…。」
そう言いながら、
「また…何か…考えて…いるとか…???頭脳明晰君。」

「えっ…???あ…、はははは…。いやいや…。全然…。全く…。」

「うっそ~~。またこの前みたいに、いきなり機転…利かせて…。」
にっこりと。そして、意地悪そうに伸永を見て。

伸永、右手の平を振って、
「そんな…。訳…ないじゃないですか~~。」





側近の社員から報告を受けて恵麻。株式会社デランナ、専務取締役、山城恵麻(やましろえま)、
「そんなっ!!!私の耳に届いてないけど…。そんな…コンペなんて…。また勝手な事を…槙坂常務。」

恵麻に報告をしている嶌安澄(しまあずみ)、
「多分…、槙坂常務が動いているという事は…、副社長が絡んでいるかと…。」

恵麻、
「まったく~~。社長が入院しているからって、正に…やりたい放題ね~~。」

安澄、
「如何されます、専務…???」
困惑しているような顔で…。

「クック・ル・ポットの味から叶う訳ないでしょ、フランク・アポンが…。」
「けれども…、副社長の事ですから…。」

「また…人脈と金脈。商品は、人脈と金脈じゃないって。あれほど社長から…。んもぅ~~。」





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