東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

病院へ行くの巻

2020-09-04 11:53:14 | ノルウェーの町で tettsted
相方が足首をひどく捻ってすごい青痣
(原因は自業自得なので同情薄め)


(一緒に怪我をしたトラクターには同情を禁じ得ない)

数日のあいだおとなしく様子をみていたものの
骨にヒビが入っていたりしないかと心配になり
週末に入る前にと金曜日にかかりつけ医のアポを取った相方
痛いのは右足なので運転は危ないだろうとわたしが送ることに

自宅からかかりつけ医まで約1時間かかります
午前中の予約だったので
明るいうちに家に帰れるつもりで出かけたのですがこれが大誤算
先生からレントゲンを撮ったほうが良いといわれて
その足で病院へ行くことになってしまいました

病院は車でさらに1時間半かかる県庁所在地Moldeにあります
COVID-19感染対策で付き添いは中に入れないので
駐車場のベンチで待機


(コーヒー片手にミツバチの花粉団子を観察)

1時間ほどもするとすっかり退屈になり
しかも病院内へはトイレを借りに入ることもできないため
数キロ離れたところにあるショッピングセンターへ行くことにしました

それでも2時間も経つと飽きて
いくらなんでもそろそろ終わるだろうと
病院へとって返したのが午後の5時

ときおり相方から携帯に届くメッセージでは
複数の医者をもってしても怪我の状態の確認に手間取っていて
レントゲンを取り直したり大都市の病院に電話で問い合わせたり
おまけにたびたび運び込まれる急患が優先なこともあって
本人はひたすら待っている様子

そういえばさっきからヘリコプターの音が聞こえたり
救急車が出たり入ったりしています
打つ手なし…

気を取り直して
小腹が空いたので病院の売店で何か食べるものをと
玄関手前にある小窓へ
(売店も病院内施設なので入れない)

呼び鈴を押すと中の人がガラス戸を開けて
カウンター越しに欲しいものを聞いてくれます


(店内が見渡せるわけではない)

「ええと、何か温かい食べるものありますか」
「温かいのはピザかパニーニがあるけど」
「パニーニはスパイシー?辛いのちょっとダメなんですけど」

さっと奥から商品を取ってきて見せてくれると
グリーンのソースがたっぷり
これは…辛そう…

「えーと、じゃあ(無難な)ピザにします」
「ピザね、ペペロンチーノだけど平気?」
「……」

なんだかもう疲れていて頭もよく回らなかったので
窓口の近くに見えていたバナナを指して

「じゃあバナナにします」

と言うと
嫌な顔もせずに

「青いのがいい?それともよく熟れているのにする?」

とあくまで親切なお店の人
その親切さに背中を押されて
再びなにかまともに食べられるものを買う気になって
最終的には常温販売のハムとチーズのバゲットをトースターで焼いて
ホットサンドにしてもらえて一件落着

結局
相方の診察が終わったのは夜の8時
夕飯を食べ損ねた相方の希望により途中バーガーキングに寄り
家に着いたのは真夜中
長い1日でした

ちなみに
診療所では先生の診察を受けたことに対して212krの支払いがありましたが
病院でのレントゲン、診察、足に巻くサポーターなど全て無料でした
(それなのに駐車場は有料という謎)

ノルウェーは医療費タダでしょう?とよく聞かれますが
今回のような怪我や事故、あるいは癌治療などの場合は無料ですけれど
2年前にわたしが貧血がもとで大腸検査を受けたときのように
ドクターの予約に対しては支払いが生じます
(年間累計の上限あり)

さて
今回の病院行きの長い1日には後日談があります
それは翌日インターネットのニュースで知った事実


(画像はSummørsportenという新聞社のサイトから)

トム・クルーズが!
わたしたちが病院にいた時にÅrøに!?
ÅrøはMoldeの空港がある場所の地名で
くだんの病院からほんの6kmほどのところにあります
わたし、トム・クルーズの6km圏内にいたってこと?

なんでもノルウェー政府の特例措置で入国できたのだとか
(アメリカからの入国は未だ許可されていないかと)

前作の「ミッション・インポッシブル 6」の撮影でも
ノルウェーに来ていたトム・クルーズ
すっかりノルウェーが好きになってしまって老後移住してくるとか!
自然に囲まれた田舎暮らしがしたいとか!
ご近所さんになって森を散歩中に会うようになったりしたらどうしよう〜

妄想が楽しくて
前日の疲れが一気に消え失せた楽しいニュースでした

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ヨハンセン)
2020-09-10 17:26:01
「自業自得なので同情薄め」で、わかるわー、うんうん、と頷き、待ち時間に「ミツバチの花粉団子を観察」で、わかるわー、何もないんたよねー、と頷いていたら!トムクルーズ!ちょっとスケールの差に笑えました。ご近所さんになってほしい!スケールの違うお金持ちはどんな家を建てるのかみたい!
ウレシイ! (月兎耳)
2020-09-11 07:16:30
わかってくれる人がいてすごくうれしいです(特に薄めの同情)。ただでさえ職場が半期の棚卸しで忙しい時期なのに、家でケガ人の世話と肉体労働ワンオペ、もうキーッてなってます。
ああ、いまトムが玄関のドアをノックしたらついていっちゃうかも…

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。