2018年8月27日

【記憶術】寝る直前と起きた直後の「はさみうち記憶術」


日中起きている時は、勝手に非常に多くの情報が脳に入ってきます。

自分としては特に何もしていないつもりでも、勝手に景色は見えてしまいますので、大量の画像データが脳に入ってきます。
勝手に音は聞こえてきますので、大量の音声データが脳に入ってきます。
他の五感からも、とにかく新しい情報が次から次へと入りまくってきます。

全てを覚えていたら頭のキャパシティがいくらあっても足りなくなるので、脳は必要な情報といらない情報を取捨選択しています。
いらないと判断された優先度の低い情報は、どんどん捨てられていく(忘れていく)のです。


 勉強で得た知識は、いらない情報?


実は、受験勉強や資格取得に向けた勉強をしたりして一時的に覚えた情報というものは、そもそも脳にとっては優先度の低い情報です。

脳にとってもっと優先度の高い情報というのは、生物的に見て、生きていくために必要な情報です。
例えばこれは食べられる/これは食べられないとか、これは触ると痛い・熱いとか、ここから落ちると危ないとかです。

勉強で得た知識がなくても、生物的には生きていくのに困らないということです。人類の文明の進化に、脳の進化がついてこれていない部分があるんですね。


 勉強で得た知識を記憶に残すには?


それでも勉強で得た知識を忘れないようにするためには、例えば反復学習をしたり復習したりといった定番の方法があります。

何かを勉強したとき、1回目には脳は「重要ではない」と判断するかもしれませんが、かすかに記憶が残っているうちに2回目、3回目とインプットされてくれば、「こんなに何度もインプットしてくるということは、重要な情報なのかも?」と脳が思い始めて、長期記憶として定着してくるからです。

とはいえただ単に反復学習をするだけでは効率が悪いので、脳のメカニズムも活かした適切な反復方法・タイミングについてはまた別途記事を書こうと思います。

今回は、もっとシンプルな記憶術をご紹介いたします。


 はさみうち記憶術


そのシンプルは記憶術とはずばり、寝る直前と起きた直後に同じ内容を記憶する、という「はさみうち記憶術」です。

寝ている間は、外界からの情報は(目覚めているときと比べると)ほとんど入ってきません。
さらに、脳は寝ている間に頭の中の記憶を整理する働きをしています。これらを利用します。
(なので、ちょっと話はそれますが、昔は定番となっていた受験勉強のために睡眠時間を削る・徹夜で勉強する、という行為は脳のメカニズムからすると記憶が非常に定着しづらくなる悪手です。)


 はさみうち記憶術のやり方


まずは、夜寝る直前に何かを覚えます。そして寝ます。



寝ている間は外界からはほとんど新しい情報が入ってこないので、寝る直前に覚えたことは(頭のキャパシティが足りているので)捨てられにくくなっています。
その状態で脳は頭の中の整理を始めますので、その寝る直前に覚えたことも一緒に整理してくれやすくなります。



そこへさらに追い打ちをかけます。朝目覚めた直後に、寝る直前に覚えたことを復習するのです。
頭の中が整理された状態で、かつまだ一日が始まったばかりで外界からの新たな情報が少ないうちに復習をすることで、記憶をより強化します。


 まとめ


この「はさみうち記憶術」、単に同じことを2回勉強する時よりも、格段に記憶が定着するのを実感できます。

寝る前と起きた後それぞれ5~10分ぐらいでもいいので、毎日ちょっとずつでも何かを「はさみうち記憶術」で覚えることを習慣化すると、これが後に大きな記憶の差となってきます。さっそく今日からぜひお試しください!

ちなみに私は勉強しているとすぐ眠くなるので、ベッドで転がりながら勉強しているとそのまま熟睡することができ、快眠効果も得られるので一石二鳥です。笑