中田敦彦さんが運営するYOUTUBEチャンネルで「ブロックチェーン」の事を知ったのですが、お寺の活動と相性良さそうなので、何冊か書店で本を求めてみました。

【経済】5G時代の最終兵器「ブロックチェーン」〜前編〜 人類の未来を変える大発明!

今回求めたのは、 『トークンエコノミービジネスの教科書』 (高榮郁著) と、YOUTUBE大学でも紹介されている『WHYBLOCKCHAIN』(坪井大輔著)の二つです。

ブロックチェーンが脚光を浴びたきっかけ

2008年、英語の技術者コミュニティサイトにサトシ・ナカモトという謎の人物もしくは組織が(いまだにこの人物〔団体〕は特定されていない)「信用取引に依存しない、分散化された通貨の構築」というテーマの論文をインターネット上に発表しました。その後、その考えに共感した有志たちによって、仮想通貨「ビットコイン」が開発されたのです。

そのビットコインを成り立たせる基盤の技術が「ブロックチェーン」です。

ブロックチェーンとはどんな技術か

名は体を表すと言いますが、複数の取引をブロックごとにまとめ(ビットコインの場合、4200件の取引を一つのブロックに纏めている)、出来上がった複数のブロックをチェーン上に繋ぐ(チェーン上に繋ぐという表現は比喩であり、前後のブロックの情報に関連性を持たせることである)台帳管理の技術をブロックチェーンと言います。

一つのブロックに収められている情報を変更するには、そのブロックと関連性のある前後のブロックの情報を含めて変更しなければならないので、改ざんする事が非常に困難(ほぼ不可能)であり、セキュリティの堅牢性が非常に高い技術なのです。

私が考えた喩えが「しりとり」です。一つの単語を情報の固まりとお考えください。「りんご」⇒「ごりら」⇒「らっぱ」⇒「ぱんだ」⇒「だるま」というしりとりがあった場合、三つ目の名前の「らっぱ」という単語を「たんす」に変えてしまうと、前の「ごりら」と後の「ぱんだ」も「たんす」に合わせて帳尻を合わさねばなりません(実際には、「ら」で始まり「ぱ」で終わる単語があれば、帳尻を合わす必要がありませんが、あくまでも喩えですので、無視してください)。

『WHYBLOCKCHAIN』には、ブロックチェーンは大きく分けて以下の四つの技術の組み合わせであると説明されていますが、今回は割愛します。中田敦彦さんの動画で大体の概念が説明されています。

  • 暗号化技術
  • コンセンサスアルゴリズム
  • ピア・トゥ・ピア(P2P)
  • DLT(分散型台帳技術)

ブロックチェーンによって実現する社会

このブロックチェーンの技術によってもたらされるのが、管理者のいない社会です。現在、私たちは、GAFAと言われる四つの企業(google,Apple,Facebook,Amazon)の管理下で生活を営んでいますが(googleの検索履歴やFacebookへの投稿を通じて、これらの企業に情報を吸い取られている状態)、このGAFAを打ち崩す鍵となるのが、このブロックチェーンであると言われています。

ブロックチェーンを活用した具体例

調剤薬局が抱える問題

ブロックチェーンの技術云々よりも、実際にどの様に活用できるのか、という事を次にご紹介します。舞台は「マツモトキヨシ」の様なドラッグストアではなく、病院の隣に店舗をかまえ、医者の処方箋に基づいて薬を出す調剤薬局です。

ドラッグストアと言えば「マツモトキヨシ」という名前が連想されるように、調剤薬局店は一部の企業による寡占化が起こっていない業態です。つまり、家族経営の様な規模の小さいお店がひしめき合っている状態です。

ここで起こる問題が、薬の在庫管理です。最近、ジェネリック医薬品という名前を耳にしますが、調剤薬局店では、 有効成分・品質・効き目・安全性が同等である医薬品を複数用意しておかねばなりません。医薬品にも消費期限があり、大量の在庫を抱えていると、消費期限が切れた医薬品は廃棄せねばなりません。そその事で、経営が圧迫されるというのです。

ブロックチェーンの技術をどの様に活用するのか

『WHYBLOCKCHAIN』の著者である坪井大輔氏が経営するインディティールが、 その課題を解決するために、ある実験をしました。それが、ブロックチェーンの技術を使った在庫融通システムです。

普通、経営主体が違う複数の店舗が在庫管理を行おうとすれば、全体を束ねる幹事会社が全体の情報を集約する必要がありますが、ブロックチェーンの技術によって全体がバラバラでありながら、お互いに足りない医薬品を融通する事が出来るというシステムが構築されるのです。

お寺でイメージすると、一つ一つのお寺でご本尊の在庫(言い方が悪くて申し訳ないです)を抱えている状態があり、お互いに足りない分を融通しあうと言ったことでしょうか。

ブロックチェーンが生み出すトークンエコノミー

今回の記事を見て、このブロックチェーンの技術のどこら辺がお寺と相性がいいのか、と思われる方もいらっしゃるでしょう。その事については、次の記事で紹介します。キーワードは「トークンエコノミー」です。

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