低価格帯でも高品質 パリ農業コンクール金賞受賞のリースリング
 

W. Gisselbrecht Riesling 2016

ヴィリ・ギッセルブレヒト リースリング 2016

 

見る限り、典型的なアルザスワインですが購入価格は1000円台前半。テイスティング練習用にと購入した内の1本です。アルザスのワインは近年ではマルセルダイスを筆頭に自然派ワインやセパージュ物が多くなり発展目覚ましい地域で、価格もややお高めになりつつありますがお手頃価格でも十分に楽しめるワインも多く、我が家でもアルザスは常にストックがある状態です。

 

舌を噛みそうな名前なのも、ドイツ語圏に近いからでしょうか(汗)情報が少なかったので同じワインを扱っている楽天市場の某ショップで、あの読みづらい赤太字を読み込んでみると生産者は家族経営でさほど大きくない規模で、現地消費や一部の愛好家向きが多くて日本ではさほど流通していない様です。

 

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安い安いと言いながら、ちゃんとコルク(圧搾だけど)です。いや、決して安いワインだからスクリューキャップという認識でいるワケじゃないんですが、アルザスでは早い時期からVINOLOK(ガラスやプラスチックのシール樹脂付きキャップ)やゾークなどの代用コルクの導入も多いので、少し気にしてみただけです。

 

 

安ワインなのかな、と思いきや抜栓後から芳醇な香りが立ち上がります。これはかなり良いね!
 
見た目も綺麗な黄色で、キラキラと輝きも強く美しい。さらにリースリングらしいグレープフルーツのフレーバーが強く、青リンゴ、青パパイヤ、月桂樹の様なフレーバー。むしろリースリングの代名詞とも言える灯油の様な香り(=ペトロール香)は思ったほど感じません。ほんの僅かに白コショウっぽさも感じます。
 
味わいとしては、少し甘みが残っている様に感じます。酸味は穏やかでボリューム感を感じました。口に含んだ時に鼻から抜ける香りが心地よく、余韻も長く飲みごたえのあるワイン。バランスに優れていて、1000円台でこれだけのリースリングは中々無いんじゃないかと思います。
 
 
 
リースリング=ペトロール香という認識は正しくない?!
 
ソムリエ資格やワインエキスパート資格を取る上で、是非覚えていて欲しい事です。まぁ1次試験に合格しないとテイスティングには進めないのですが・・・。
 
というのは、リースリングをテイスティングする時に「灯油香(=ペトロール香)」があるか無いかで分析する人が多いみたいですが、本当のところ、絶対にあるとは限りません。
 
そもそも、リースリングにおけるペトロール香は品質が良く無い証拠だ、という関係者も居る程なのだとか。一説によるとその成分「TDN」トリメチル何とか・・・(失念)が通常は熟成する事で出てくる物であり、本来であればワインがピークに達した時に出てくる物であり、間違っても若いリースリングにはペトロール香は出てくる訳がない、といった意見があるそうです。逆に、若いリースリングでも醸造時に無駄に酸化してしまったり、ブドウが成熟する前に除葉を必要以上にしてしまうとTDNの元となる成分が増えてしまい、この特徴的な香りに繋がる、といった研究報告もあるそうです。

 

かくいう自分も、ブラインドテイスティングでリースリングとソーヴィニョン・ブランを取り間違える事が多発。最初の頃はペトロール香頼りにしていた部分もあり、感じ取れなかった=リースリングじゃない!と騙される事が頻繁にありました。色々な研究資料や雑誌を読み込むと、どうやらそういう事らしいです・・・。

 

 

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さて、このワイン。
細かいことかもしれませんが、裏面には生産場所の地図が描かれているので、ワインに詳しくない方でもドコで作っているか一目でわかるというのが良いですね。近所のスーパーでお米売り場を見ていると、産地の場所(地図)が描かれている物もあり「ああ、〇〇町ってここにあるんだ」と知る事が出来るので、自分的には大切な事だと思うのです。

 

 

 

 

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