「不要不急の外出自粛」を「必要火急の登山」とか「コロナに負けるな」と称して山に出かけている登山者のSNS投稿や実際の登山者がいます。自らの浅慮をアピールしているようなもですね。少ないといえど関西の主要里山「六甲山・愛宕山・金剛山・生駒山・大文字山」など多いとの情報もあります。

この傾向は登山者本人の行動観点からの「感染リスク」が高いか低いかによっての「認知」による判断で徒歩でいける近郊の里山は散歩と考えてか又は「マイカー+登山」という事が起きているものと思います。

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マイカー利用で自宅→登山ならば「登山者として本人の感染率は低く、リスクは低いといえますが、感染させるという観点を含めたメッセージが都岳連から発信されています」山岳団体としては大人な正論と思います。

有名登山家は「コロナだから山は空いている、みんな山へ行こう」などと発信していましたが顰蹙ものなのかも知れません。

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日本山岳会の記事抜粋は以下です。

登山を含む不要不急の外出は当面の間、控えるようお願いいたします。外出の際にはくれぐれも三密(密閉、密集、密接)を避けるようにお願いいたします。高齢者の多い会です。感染の自覚症状のない元気な人たちが、他者に感染させて重篤な症状に発展させてしまうリスクを理解の上、団体(5人以上)での行動は慎み、また大都市圏から医療施設へのアクセスが制限される遠隔地へ感染を広げないようくれぐれも注意を払って行動してください。

さらに、クライミングや山スキー等、遭難事故を起こすことで、医療システムの負荷を高めてしまうことも考慮してください。

もはや、騒ぎ過ぎだとか、神経質になり過ぎだとか言っている時期は過ぎました。欧米での状況が数週間後の日本であることも想像して、節度ある論理的な思考で行動をお願いいたします。不確かな状況ですが、当会としては迅速な対応をもって臨みたいと思います。

以下、都岳連記事引用させていただきます。
登山者の皆様へ コロナウィルス感染予防のためのお願い

1、感染者が多数確認されている地域にお住まいの方へ
東京都並びに近県の感染者が多数確認されている地域では感染症予防対策として不要不急の外出について自粛が要請されています。

今回のコロナウィルスは、若年、壮年層に感染自覚がない、感染しても無症状の事例が多数発生しています。そして感染源がトレースできない感染者が多数発生している状況では、それぞれが感染者と接触している可能性があることを考慮しておくべきでしょう。

登山者が無症状の感染者である場合、感染の媒介者となる可能性があること、感染者が少ない山間地域で登山を行なうことは、広く移動経路の他地域、山間地域、他者に感染機会を与えるリスクがあることを認識し、自粛することが望まれます。

いわうちわ1 - コピー

2、登山に伴う感染症罹患リスクと対応について

登山のための公共交通機関を利用した移動、自家用車のグループ乗り合い、また山小屋や食堂の利用、テントのグループ利用でも感染の恐れがあります。
山小屋がウィルス対策でどのような対応を取っているか、以下の山歩みちで情報が発信されています。

https://3pomichi.com/3242?fbclid=IwAR3Cmg25VNVfH9cK5efz4iPT5qtbNaSDKBv-c5et_FXMwUg0KV-x8XKF4FE

積雪、残雪期の特に雪深い地域の山小屋は基本的に密閉空間です。各山小屋では密集とならないよう、個室利用とする、利用定員を減らすなどのさまざまな努力をされています。
利用者も手洗いや咳エチケットのためのマスク着用が望まれます。また咳がでる、
体調不良の場合は山行を控えるべきでしょう。

清住 - コピー


なお、移動に公共交通機関ではなく、自家用車を利用した場合でも車は密閉空間なので家族以外と行動を共にする場合の乗り合わせは避けた方が賢明でしょう。
同様にテントも密閉空間であること、合宿等での複数メンバーでのテント利用もしばらくの間は控えた方が賢明と考えます。

 日本山岳会の「コロナウィルス感染防止のお知らせ」の通り先日から続くアルプスや妙義山での山岳事故は現地の救急隊や医療従事者、現地の病院に多大な迷惑と費用をおかけする点と医療システムに大都市からの遠隔地であるため負荷を及ぼす事も考慮すると「いつもより、遭難や事故については配慮がいるものと思います」