フランス人のアペリティフのお供に大人気のピスタチオは、通常輸入品。しかし、南仏プロヴァンスの農家が、国産ピスタチオの生産を目指し、栽培を開始。

 

 

気候変動により、長い日照りが続くことも予期される天候の元、耐乾性のあるピスタチオの木が注目を浴びている次第。

 

「これは賭けだけれど、地に足をつけた、真面目な話」というのは、ピスタチオの国内生産を目指す協会の共同創始者であるジャン=ルイ・ジョゼフ氏。

 

ジョゼフ氏は今年、リュベロン地方にある自分の土地に、ブドウ、オリーブ、そしてトリュフ用に栽培するオークの木の中に、600本のピスタチオを植樹。若い木々を保護すべく、電気フェンスも張るほどの意気込み。

 

選んだ種類は、ギリシャ産とイランを原産国とするケルマン・ピスタチオ。ケルマンは高収量品種で、カリフォルニアをはじめとする合衆国で使用されているもの。

 

ジョゼフ氏が最初の収穫を得るまでに、最低5年はかかるというもの、若い木々はすでに赤い花をつけているということ。

 

「これはいける!木は美しく育っている。植えたすべての木が根を張り、やり方に間違いはなかったようだ」と、新たなビジネスに期待をかけるジョゼフ氏。

 

十字軍によってフランスにもたらされたピスタチオの木は、その収穫物が19世紀までプロヴァンスのマルシェで売られていた記録が。しかしその後、スペインやイタリアでは存続した生産も、フランスでは衰退。

 

ジョゼフ氏らは、ピスタチオの販売を「おつまみ」のみならず、オイルとして化粧品会社へ、そしてパティシエやアイスクリーム会社へ提供することも検討。

 

頑丈なピスタチオの木は、最小限の灌漑を必要とするのみ。暑さにも寒さにも強いということで、気候変動を憂慮する農家の頼みの綱となる可能性が。

 

プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏では、4分の1の農家がここ10年間で消滅。

 

「開発者に土地を売り渡す代わりに、ピスタチオ栽培を手掛ける方が賢明かもしれない」と、ヴォクリューズ県のランベルタン農業局長も語るほど。

 

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ピスタチオがフランスの農家を救う!おいしいけれど、ちょっと値の張るピスタチオ。国産が軌道に乗れば、安くなるかな?!

 

 

 

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