フランス中の看護師を始めとする医療従事者が、コロナウィルスの感染を危惧する近所の住民や患者から、感染容疑者扱いされたり、嫌がらせを受けたりするケースが多発。
医療関係者へ国民が毎晩感謝の拍手を送る一方、ソーシャルメディアでは地元の医療従事者に向かって「出ていけ」などといった中傷的発言が続発。フィリップ首相が日曜日、非難の声を上げるに至った次第。
パリの南東に位置するヴレンヌ=シュル=セーヌの女性看護師は、「買い物は町の外で行い、犬の散歩に外出しないでほしい」と要請する匿名の書簡を自宅の郵便ポストに発見。書簡は町長に手渡され、警察が投函主を探しているところ。
「他人を助けるために自分を犠牲にして働いているのに、こんな扱いを受けるなんて」と看護師は激怒。「これを書いた人は、私が取っているような予防対策は何もしていないはず」と手洗いで荒れた手を示し、「気にしないようにする。でもなかなか難しい」と。
北フランスの男性看護師も、「感染者と接触したか?」、「感染有無のテストは受けたか?」、「疲れていないか?」といった、感染を疑う質問を近所の住民から受けたと告白。
パリの女性看護師は、コロナウィルスの感染を恐れる患者から訪問を断られ、自分の家族からは仕事を中止するよう忠告されていると吐露。「みな私の姿を見ると、1mどころか4m離れて応対する」と。
また訪問看護師が、マスクや除菌ジェルを狙う盗みの標的にされることもしばしば。ラ・ロシェルの看護師事務所では先週、受け取ったばかりのマスク30枚が盗難の被害に。
「怒りを覚えるとともに、恐怖も覚える。信じられない話」という女性看護師は事件以来、「看護師バッジは外し、車には何も置いていかないようにしている」と。
マルセイユの女性看護師も、車から看護師バッジとマスクを始めとする保護用品が盗まれるという被害に遭遇。「子供が感染したら困るから、自分の代わりに買い物に行ってほしい」と頼む患者もいるということで、「虐げられている」と告白。
「尊敬しあう心が足りない。もう外に出て拍手を聞いたりしない」と。
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悲しい現実ですね。みなが疑心暗鬼になっている。コロナウィルスが蔓延する最中でも、誰よりも感染防止に余念なく、地元の人々の健康のために、訪問看護に回る看護師たちがこんな被害に遭っているとは。。。
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