フランス政府を、「まるでナチス体制だ」と非難する偽情報が週末、ソーシャルネットを騒がせたところ。

 

 

偽情報の内容は、「フランス政府はムスリム児童を登録化しようと、ID番号を割り当てる法案を検討している」というもの。

 

政府を非難する発言は、英語のツイッターアカウントから発生したと見られており、続いてパキスタンの人権大臣によって再ツイート。この大臣が、ナチス体制下でユダヤ人が黄色い星印の着用を強要されたことと比較して、フランス政府を非難。このツイートは、後に削除された次第。

 

これがさらに、アメリカの著名なジャーナリストらによって取り上げられ、フランス政府批判が拡散。

 

根も葉もない偽情報を前にフランス政府は、「児童の学校登録を、宗教または出生地をもとに行うという情報は、事実ではない」とヨーロッパ・外務省より英語でツイート。

 

それにしても、どうしてこのような偽情報が持ち上がることになったのか。

 

政府は現在イスラム教過激派の急進を阻止すべく、法律(Loi confortant les principes républicains)を作成中。その中に、フランスの児童全員に、学生番号を与えるという項目が。

 

実際のところ、すでにフランスで学ぶ児童には、学校に入学した時点でこのID番号が与えられており、学業が終わるまで一貫して使用するという制度は既存する次第。

 

しかしホームスクールや私立学校に通うなど、国指定の学校に通わない児童はこのID番号を保持しておらず。これを全員に与え登録することによって、十分な教育を確実に国民の全児童に施したい、というのが趣旨。

 

この法案は、宗教や少数民族に限らず、全児童が対象。政教分離を掲げるフランス政府が、ムスリム児童だけを登録するなど違法であり不可能。フランスのいかなる公式書類にも、宗教と人種を問う項目はないのが実情。

 

・・・・・

 

同じ趣旨で、ホームスクーリングも規制が厳しくなります。この一連の動きを忌々しく思う一部の(自宅教育を行う)イスラム教徒が、ソーシャルメディアでこういう偽情報を捏造して、政府を批判しているのでしょうか。

 

 

 

ランキングに参加中。よろしくお願いします!

 


海外ランキング

 

ペリゴール地方・中世の町巡り~お問い合わせは、フェイスブックで!