日曜日に行われました福岡国際マラソンですが、日本人招待選手4名に関する感想は述べましたので、
今日は一般参加選手の中で気になった選手たちの感想を。
その中でトップとなり、総合5位、日本人3番手に入ったのは寺田夏生選手。
箱根駅伝ファンの方ならご存知ですが、2011年大会のアンカー10区で、8位から11位までの4校がラスト200mまで団子状態の大混戦となる中、
当時國學院大1年生だった寺田選手が残り120m地点でコースを間違え大きくタイムロス。
しかし猛烈なスパートを見せて1人を抜き返して10位に食い込み、大学史上初のシード獲得となったわけです。
今回の福岡でのラスト2.195kmは優勝したダザ選手をも上回る、出場選手中最速のタイムをマークし、
トラックに入って数名ゴボウ抜きするなど、あの時の箱根を彷彿とさせる追い込みを見せてくれました。
寺田選手は大学2年時には山登り5区で区間5位、3・4年時は花の2区を任せられるなど、
今の國學院大の強さの礎を築いた選手であることは間違いありません。
その國學院大の躍進と弧長を合わせるように寺田選手のマラソン成績も向上、
今回は自己記録を4分以上更新する2時間10分55秒をマークし、サブテンもいよいよ視界に入ってきました。
しかし、初マラソン以来4戦連続の自己記録更新で、着実に進歩しているのは確かです。
次のフルマラソンは弟の悠太選手も出場予定の来年3月の東京ということで、
初めて双子で揃って走るフルマラソンで一気に流れが変わらないか、期待するのであります。
同じく双子ランナーである市田兄弟の兄・孝選手も一般参加として出場し、
20km過ぎまでは日本記録ペースで進む先頭集団に付いていったものの、終盤に大失速して2時間19分5秒の29位。
市田孝選手は初マラソンとなった2年前の東京マラソンでも、そして今回も、
「旭化成の選手として出る以上は」と日本記録更新を目標に定めるなど、
トラックや駅伝の実績が十分にあることですし、周囲からの期待も高いので仕方ないとは思うのですが、
マラソンに関しての目標設定が少し高すぎるような感は否めません。
まずは1度、平凡なタイムでもいいので42.195kmを最後までペースを落とさずに走り切る経験が必要かと思います。
次に出場を予定する延岡西日本マラソンは東京や福岡に比べれば優勝タイムは低いので、
そこでしっかりと優勝して自信をつけて、4年後のパリ五輪に向けて再スタートを切って欲しいものです。