中止になった全国高校総体の代わりになる大会として、日本陸連は「全国高校リモート選手権」を行う旨を発表しました。
7月1日から9月6日にかけて都道府県の高校総体の代替大会が各地で開かれる予定ですが、
主にそれらの大会で出された記録を集計して、種目ごとに全国ランキングを発表するとのことです。
単純に記録だけで比較すると風などの影響による有利不利が発生しますので、
世界ランキングの算出に用いられる世界陸連のリザルトスコアを用いて、
風や順位を加味した上で記録をポイントに換算し、最終的な全国順位を決定するそうです。
全国ランキングは随時更新されていくため、後になって行われる大会に出場する選手ほど有利になってしまう側面はあるものの、
選手にとっては大きなモチベーションが生まれることは間違いないかと思います。
また、この公式な大会とは別に、同じくリモート形式で行われる「バーチャルディスタンスチャレンジ」という中高生を対象とした大会も注目を集めています。
男子800mの元日本記録保持者である横田真人氏が発起人となり、種目は中長距離とマイルリレーのみでありますが、
レースの動画を撮影し、測定した記録とともにアップロードする方式で、
そのレースは公認大会である必要はなく、個人的に陸上トラックを用いて友人に撮影してもらう方法でもいいですし、
正確な距離測定が済んでいるならば校庭のグラウンドで行ってもよく、
もちろん陸上部員以外でも、野球部でも卓球部でも帰宅部でも、休み時間を使って行っても有効で、
さらに期間内であれば何度チャレンジしてもよく、まさにバーチャルな、ゲーム的な要素を含んだ大会と言えます。
仮にコロナが一定の収束を見せてもこの傾向は続いていくと思います。
そして、やがてはリアルな大会とリモート大会との融合が図られるのではないか、
近年はインターハイも大会規模が大きくなり過ぎて、主催する自治体の負担もかなりなものになっていますので、
今回のようなリモートによる全国大会を予選として、そこで上位選手を絞り込んで、
実際のリアルな全国大会には各種目とも8名程度に出場者を抑えて、決勝のみの一発勝負とすれば、
そしてそれを水泳などの他競技にも広げていけば、参加人数も減って、開催期間も減って、
インターハイの主催者の負担もかなり減ることが期待できると思うのであります。