山百合
ヤマユリは、大きな花を咲かせるユリ科の多年草で、山野に自生しています。
横浜の港の見える丘公園でも来月には開花している様を例年見ることができます。
この花に魅了されたシーボルトはオランダにヤマユリを持ち帰っており、カサブランカのような交配種が生み出されました。
そして、ヤマユリは多くの文人を魅了しています。
俳人として有名な水原秋桜子もその1人です。
というのも、彼は山百合という銘の茶杓を削っているからです。
実は、私が初めて購入した茶杓が、この茶杓でした。
そのため、ヤマユリの花には個人的な思い入れがあります。
水原秋桜子の手記を調査してみたところ、茶を楽しんでいたことが書かれていましたが、茶杓を削ったという記述は見つかりませんでした。
ところで、以下のようなお菓子を食べたりして、お茶を楽しみました。
茶碗 古伊万里 色絵福良雀に桐文
茶杓 山百合 水原秋桜子造
主菓子 山百合 薫々堂(大阪)
銘々皿 デルフト焼(18世紀)
皆様も、ヤマユリを愛でてみてはいかがでしょうか。